異変 | zojurasのブログ

装甲騎兵ボトムズ40周年記念第47話

 

クエント星と素体の奪取を狙うレイパードが指揮するギルガメスと、どちらも譲れないロッチナのバララントとの間でついに戦闘が勃発しました。

その戦闘の中で、ロッチナはフィアナを連れて脱出し、キリコもまた、3人組を救出します。

後から付いてくるキリコを信じ、バニラの操縦で宇宙艇はバララント艦隊に接近し、ギルガメスだと間違われて攻撃を受けながらも、どうにかバララント側に投降しました。

キリコのファッティーも、次から次へと現れるギルガメス軍を蹴散らしていきましたが、それでもギルガメスの戦力はバララントの倍なので、バララント側は次第に追い詰められていきました。

一人、奮闘するキリコでしたが、それでも数的な劣勢は覆せず、次第に不利になってきたようでした。。

そして、3人組はロッチナと再会していました。

ロッチナ「お前達は!?」

バララント兵「敵の小型艇に乗っていたのです。閣下に会わせろと。」

ロッチナ「・・・・・・・貴様達なかなかしぶといな。」

そして、ロッチナが下した命令は、3人組を取り敢えずは閉じ込めておけというものでした。

そんな3人は、ぶち込まれた部屋で、思わぬ人物と会う事になりました。

バニラ「あんたは・・・・・!?」

フィアナ「皆さん、よく無事で・・・・・・・。」

ゴウト「はははは、あんたとはどうも縁が切れねえらしいなあ。」

フィアナ「すみません、私の為にいつも・・・・・・。」

ココナ「気にすることは無いよ、みんなあんたの事が好きなんだから。悔しいけどさあ、やっぱり美人は得だね、だろう?バニラ。」

バニラ「い、いやあ、俺は少々崩れかかってる方がいいんだよなあ。人間味があるっていうか・・・・・・。」

ココナ「ぶ~!あたいが崩れかかってるっていうのかい!!」

ゴウト「二人ともいい加減にしねえか!!・・・・・・キリコもいるんだ、なんとかなるって。」

フィアナ「・・・・・・キリコが!?」

3人とフィアナが旧交を温め合っていましたが、バララント艦隊の損害は激しく、最早劣勢は覆せませんでした。

キリコのATも限界を迎え、どうにか収容されましたが、バララント側には最早反撃する力はありませんでした。

キリコ「負けたようだな・・・・・・。」

ロッチナ「なあに、お前と素体が無事ならいい。」

キリコ「フィアナを・・・・・・・また利用するのか?」

ロッチナ「うむ。停戦した上で、交渉の切り札にする。まあ長い間戦っていたんだ、ゆっくり休みたまえ。もっとも、このブロックにも、いつ敵のミサイルがぶち込まれるか判らんがね・・・・・・。」

こうして、ギルガメスの勝利に終わろうとしたその時、突然、クエント星から謎の破壊エネルギーが戦闘空域に向かって、両軍の艦艇を無差別に消し飛ばしていきました。

ロッチナ「キリコ!判ったぞ、クエント星の防御システムだ!!」

キリコ「ああ、この戦闘が触発したんだ・・・・・・。」

しかし、このままではどのみち消え去るのは時間の問題でした。クエントへ全速力で逃げようとしたロッチナに対し、キリコは云います。

キリコ「全てのスイッチを、切るんだ。多分、助かるはずだ・・・・・・・。」

ロッチナ「助かる・・・・・・?」

キリコの指示にならって、ロッチナは艦の動力を切り、惰性航行します。反対にバッテンタインからせっつかれたレイパードは、最大出力でクエントへの強行着陸を持ち込もうとした結果、エネルギーの餌食となり、ギルガメス艦隊は全滅しました。

 

秘密結社も、ゴモルの塔から放射されたエネルギーを突き止め、更に一隻のバララント艦の事を捕捉しており、アロンとグランをはじめとしたクエント傭兵部隊を引き揚げさせます。

ロッチナ「急ぐんだ!!

バニラ「うるせえなあ!

ロッチナ「文句を言える立場か!キリコに利用価値がなかったら、とっくにお前達は放り出しているところだ!

バニラ「何を云いやがる!俺達がいるから、キリコを言うとおりに出来るんだろうがよ!

ロッチナもキリコとフィアナ、3人組を連れて脱出し、キリコはバニラにすぐにエンジンを切って慣性飛行するようにいい、バニラはキリコの言葉の意味がよく判らないままでも、取り敢えずエンジンを切ると、破壊エネルギーは宇宙艇に当たること無く、暗黒の宇宙の彼方に消えていきました。

しかし、この様子は秘密結社にも察知されていました。キリコ達を乗せた宇宙艇を追って、秘密結社が追跡します。そして艦隊の全滅と、クエント星の防御システムの存在を知ったギルガメスでは、バッテンタインが緊急会議を開き、クエント星の未知の力が発動した事、それで艦隊が敵味方両方が全滅した事という内容で、その結果、バララントに非公式に両軍で調査する事を求めるべきでは?という結論となっていきました。

ミサイルをかわしなら、キリコ達の方も秘密結社に捕捉され、小型艇では武装した大型戦艦に勝てそうも無いので、投降という形になりました。

そして、互いに元ギルガメス出身の二人が再会しました。

ロッチナ「キッ、キリィ閣下!?」

キリィ「君だったのか、ロッチナくん。なるほど今ではバララントの将校という訳か。まあ互いに深い詮索はよそう。どちらも、元は同じギルガメスの人間だ。」

キリィは、ロッチナもろとも、3人組を処刑しようと思ったその時、キリコを含めた3人だけが知る謎のメッセージが流れてきました。

キリコ「・・・・・・・ワイズマン!!

キリィ「ワイズマン・・・・・・。
ロッチナ「閣下は、どうしてそれを?

キリィ「君こそ!?

一同は不安でしたが、ワイズマンと名乗る存在に、キリコはただ思いを馳せました。

そして、艦のコントロールが不能となり、何処とも知れぬ場所に、突然向いだしました。

ワイズマン・・・・・・・。それがクエント古代の意志だ。
未知に向かって進む宿命に、俺は全てを委ねる気になっていた・・・・・・・。

次回予告
暗黒の宇宙から届いた、支配者からの招待。
謎の香りに包まれた、絶対権力の甘い味。
そこには、欲望を満たす全てがある。神の誘惑に、あらゆる野心が見せられる。
次回「後継者」
神の意を受けるのは、誰か?