2年前に、一身上の都合で、
新潮社の本は買わない、と心に決めた。
一身上の都合=『新潮45』の休刊だが。
しかし、その「禁」を破る日が来たようだ。
青山繁晴参議院議員の最も優秀な弟子と
(個人的に)見做している飯田アナ。
早朝の日本国民に良識を領導する伝道師。
「マスコミ的正しさ」を疑え
「マスコミの使命は権力と戦うことだ」
「マスコミの使命は権力と戦うことだ」
そんな建前でポジションを固定して良いのだろうか。
必要なのは事実をもとに是々非々で議論し、
より良い道を模索することのはず。
経済や安全保障を印象と感情で語り、
被災地の悪しき風評を広める。
その結論ありきの報道は見限られてきてはいないか――
ニッポン放送の人気ラジオ番組
「飯田浩司のOK!Cozy up!」パーソナリティとして、
また現場に出向く一記者として経験し考えてきたことを率直に綴った熱く刺激的なニュース論。
辛坊治郎さん、宮崎哲弥さん推薦!
はじめに
1 基地問題に「分かりやすさ」を求めるな
単純化の罠/
「どちらとも言えない」という民意/
「辺野古の声」を聞きにいくと/
辺野古にはもともと基地がある/
分かりやすさから切り捨てられるもの/
基地問題についての私見
2 「軍靴の響き」ってもうやめませんか
すぐに戦前への回帰を心配する人たち/
知られざる不発弾処理/不発弾だらけの沖縄/
「自衛隊はたのもしい」/
自衛隊→戦争というステレオタイプな見方はやめよう
3 安全保障を感情論で語られても
戦争法というレッテル/
3 安全保障を感情論で語られても
戦争法というレッテル/
抗議電話が殺到/腰巾着という批判/
強硬論にも要注意/
北朝鮮船員を逮捕できない理由/
現場を軽視してきたツケ/
韓国との距離をどうするか/
エビデンスを踏まえた議論を
4 「かわいそうな被災者像」ばかりでいいのですか
「人が住むのにふさわしくない福島」という偏見
4 「かわいそうな被災者像」ばかりでいいのですか
「人が住むのにふさわしくない福島」という偏見
/「元の街に戻るのは無理」/
逆手に取って前向きに/風化を心配する声/
「いつまで被災者じゃないといけないのか」
/福島発のイノベーション/
ドローン先進地帯としての福島/
「被災地っぽい絵」を探すのをやめては
5 一体風評を広めているのは誰か
雰囲気に流される報道/
5 一体風評を広めているのは誰か
雰囲気に流される報道/
いわれのない言いがかり/1000万袋の検査/
やめられない検査/セシウムの特性が判明/
安心という心の問題/漁業への影響/
安心は強制できないが
6 データに基づかない経済の議論に意味はあるか
経済は民を救っているのか/
6 データに基づかない経済の議論に意味はあるか
経済は民を救っているのか/
失業率の低下は事実である/
騙されないためには一次ソースにあたる/
ギリシャと同じにはならない/
成長を諦める身勝手/安倍政権は緊縮志向/
経済にも「分かりやすさ」の罠がある
7 経済は人命を左右する
就職氷河期世代の人生/マクロ経済の重要性/
経済で人は死ぬ/仕事が増えれば自殺者は減る/
金融緩和のマイナスばかり強調するメディア/
金融緩和は異常なのか/政府も日銀に勝てず/
ダブルスタンダード
8 「メディアは反権力であれ」への懐疑
権力との向き合い方/反権力の不安定さ
8 「メディアは反権力であれ」への懐疑
権力との向き合い方/反権力の不安定さ
/加計学園問題の記録を読む/
「加計ありき」の実態
9 それでも現場に行く理由
震災で失墜したメディアの権威/
9 それでも現場に行く理由
震災で失墜したメディアの権威/
「ザ・ボイス」で目指したもの/
主張には根拠が必要/
現場取材が必要な理由/現場は常に問いかけてくる
おわりに
飯田浩司(いいだこうじ)
おわりに
飯田浩司(いいだこうじ)
1981(昭和56)年神奈川県出身。
横浜国立大学経営学部卒業後、
ニッポン放送に入社。
「ザ・ボイス そこまで言うか! 」
アンカーマンを経て、
2018年からニュース番組
「飯田浩司のOK! Cozy up!」
(月~金曜・午前6時~)のパーソナリティ。
本書が初の著書。