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山あり谷あり備忘録

2011年お正月。いきなり卵巣癌の告知を受け、日々、手作繰り状態で癌と闘うzeroの、のほほーん日記です。少しでも同じ病で悩む方のお力になれましたら幸いです。。。

髪の毛が抜け始めてから、頭まわりのものがとても気になって

気になって...ここ数週間、帽子ばかり買ってしまっています。


でも、たくさん買っても、結局、使うものは限られてきまして、

今毎日のように使っているものたちが↓コチラです。

ついでに、購入したウィッグも。。。


山あり谷あり備忘録

このほかのものも使いはしますが、、、

上の二つは、綿麻素材のニット帽です。

この季節にニット...と思われるかもしれませんが、ゆったりと

した作りのおかげか、思いのほか、かぶり心地が良いです。

それにニット帽は、、、私はウィッグは使用しないで直にかぶるので(笑)。

どこにでもあるジーンズの量販店で購入しました。


下の二つは、「ふんわり涼しいインナーメッシュの医療用帽子」

というお帽子。ウィッグを購入したお店で買いました。

表地は、オーガニックコットン。

裏地は、ナイロン100%で東レの冷感素材クールインメッシュ。

お店の方のハンドメイドなので、お名前の通り、とてもふんわりと

柔らかく優しいつけ心地です!

近所へのお買い物程度でしたら、私はこれだけで行ってしまいます。


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首の辺りにつけ毛がついたタイプのものと、そうでないものが

ありまして、私は両方購入してみました。色はネイビーとブラウン。


つけ毛つきタイプのものをひっくり返してみると...


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中はメッシュ素材の生地で、ボタンでつけ毛を留められるように

なっていました。

つけ毛をとれば、普通の帽子として使える優れもの!


つけ毛がついていないタイプのものは、本来は、ボタンホールは

ついていないのですが、オーナーさんにお願いしましたところ、

ハンドメイドなので、材料費追加ということでつけてくれるとのこと

でしたので、思い切りお言葉に甘えさせていただきました~♪


帽子は、治療が終わって髪の毛が生えてきてからでも使えるもの

ですので、ウィッグもお手頃価格で抑えられたことですし、ちょこちょこ

買ってみようかなぁと思っています。

あまり、買って失敗したかも、、、とは考えずに(笑)。

気分転換にもなりますし、ね♪♪





私が医療用かつらを購入したのは、脱毛が始まってちょうど

一週間が経った頃でした。

もうすでに、帽子なしで外出するのは憚られる状態でした。


卵巣腫瘍の発覚後、最初の入院前に一度だけお話をうかがいに

訪れていたお店。

お店につくと、早速、ウィッグの試着。

もちろん、見た目も大切なのですが、これからの季節を少しでも

快適に過ごすために外せないポイントは通気性。


コチラのお店では、既製品としては3種類のタイプのウィッグが

販売されていました。


見た目も通気性も良いけれど高価な「絹スキンタイプ」、絹スキン

よりはお手頃だけれど通気性の面ではやや劣ると思われる

「人工皮膚タイプ」、安価で通気性も良いけれど人毛と人工毛が

ミックスされた「モノスキンタイプ」。


「スキン」というのは、分け目の部分に縦横10cm~13cmくらい

縫い付けられているもののことで、絹やレースのスキンが一番

見た目も自然なようです。


私は、モノスキンと絹スキンの試着をさせていただきました。

コチラのお店では、ある程度の長さにカットされたウィッグを試着して、

購入を決めた後にその場でカットしていただくという購入方法でした。


コチラのお店のオーナーさんは、ご自身も病気からの脱毛症に

悩まれて、色々なメーカーさんに相談をした末に、ご自身で会社を

立ち上げたという経歴をお持ちでしたので、とにかく、お話をよく

聞いてくださいましたし、アドバイスもたくさんして下さいました。

ウィッグは安価なものでも3万円近くはするものなので、その人の

希望する点や価格、病状などに合わせたものを提供していくという

ことに、こだわりを感じました。

とくに、抗がん剤治療で使用する期間は約一年半。

短い期間だからお手頃なものを、という気持ちと、短い期間であっても

気に入ったものを、という気持ちの両方を理解された上で、相談に

のって下さいました。


試着した感じ、価格などを考えた結果、私はお手頃価格のモノスキン

タイプのものを購入しました。

絹スキンの柔らかさはいいなぁと感じたのですが、価格にすると3倍

近くの違いがありましたので。。。


まず、美容師さんがウィッグに後れ毛を作ってくださいました。

これがあるとないとでは見た目に大きな違いがあるようですね。

次に、装着してカット。

私が購入したウィッグは人毛100%ではないので、普通にドライヤー

などを使用することは出来ません。

でも、そのままだとストンとまっすぐなだけなので、ヘアアイロンを

90度くらいの低温で使うといいとのアドバイスをして下さいました。

...翌日、早速、ヤマダ電機へ(笑)。


通気性が良いとはいえ、、、やはり重くて暑いと感じます。

しかも、お店から家までかぶって帰って鏡を見たら。。。

首のあたりに、恒例の、悪夢の、、、じんましんがポツポツと。

手術前のCT検査で使用した造影剤以降、何かにつけ、じんましん

が出るようになってしまいました。

皮膚科の先生は、「元々アレルギー体質だったんでしょう」と。


うーん。。。ウィッグでこれでは困ります。

これから一年半はお世話にならなくてはいけないのに。。。



ちなみに...

私がウィッグを購入したお店は、総武線市川駅のそばにある

「Berry&Rose」 (べりー&ローズ)というお店。


患者仲間さんの間では、↓コチラで購入された方も多いようでした。

「がん患者サービスステーションTODAY!」

コチラは、東京・青山と大阪・心斎橋にお店があるようです。


検索をしてみると情報がたくさんヒットしますので、ご自身の

求めるものや好みで選ぶといいですね~


退院してからの約一週間の間に着実に進行していたもの。
とうとうアレがやって来ていました......脱毛が!


退院二日後の夜、抗がん剤投与からちょうど2週間。
何気なく髪の毛をとかしていたら、サラサラッと髪の毛が落ちてきました。
そろそろだとは思っていたので、慌てず騒がずゆっくりと手ですいてみま
したところ、30本くらいの髪の毛がガサッと一気に!!
これにはビックリしました。。。静かに大騒ぎです(><)


抜けていく髪の毛を抜けるまで大切にされる方、バリカンなどで一気に
剃り落としてしまう方...様々なようなのですが、私は、抜けるなら
早く抜けて欲しい...と思っていたので、それからというもの、
部屋の中で常に袋を持ち歩き、その中に抜けた髪の毛を入れていました。

抜け毛対策として、ふわふわもこもこなワイパーなお掃除用具、お風呂の
排水溝のネットなどは買ってありましたので、早速それらを装着。


...すごいです。

抜けても抜けても、まだ抜けます。

私は元々、細くて柔らかくてクセのある髪の毛で、どちらかというと

少ない方だったのですが、それでも、抜ける抜ける。。。


この時点では、まだウィッグを用意してませんでしたので、外では用意

してあった帽子を着用し、部屋の中ではバンダナを着用して過ごしました。

バンダナ着用は、鏡を見たときに受けるショックを和らげることと、お掃除の

手間を少しでも省くため(笑)。


抜け始めて4日目くらいまでは、分け目を工夫すれば何とかごまかせる

かなぁという状態だったのですが、一週間後には、、、

この二日、三日での進行具合が物凄かったです。

脱毛が始まって一週間後には、帽子なしでは外を歩くのは厳しい状況に

なると思われますので、ウィッグで過ごされる方は、早め早めのご用意を!


...ウィッグを用意していない状態で、外来診察を迎えてしまったもので、

待合室でも検査室でも診察室でも、帽子をかぶったままで失礼を。

この3日後、無事にウィッグを手に入れました。。。



ここまで抜けると、入浴の際に使うべきなのは、シャンプーなのかボディ

シャンプーなのか迷うところです。

敏感肌用のボディシャンプーや赤ちゃん用の全身シャンプーを使うと

いいよ、と患者仲間さんから教えていただいたので、とりあえず、

弱酸性の全身シャンプー「ミノン」を購入してみました。

ミノンで頭部を洗ってみるものの、それだけではキシキシするので、残り

少ない髪の毛にトリートメントをしてみる...これでいいの?と思いつつ。


もう一刻も早く全て抜けて欲しいと思いながら、毎日、手ですきすきしていた

のですが、ほとんど抜けて疎らになった時点で、何となく脱毛スピードが

遅くなってきました。

抜けるものがないのだから当然なのかもしれませんが、それにしても、、、

まばらな状態になって一週間。

不安になって患者仲間さんにお聞きしてみたところ、一回の抗がん剤投与

で全て抜けることは少ないかもしれないと。

二回、三回と続けていくうちに、つるつるになり、まつ毛や眉毛も抜けてくる

のが一般的のようです。。。


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ここまでくるのに、悲しい気持ちにならなかったわけではありません。

先生の、

「ごめんね。本当に、髪の毛が抜けない治療をしてあげたいんだけど」

という言葉に涙が出そうにもなりました。


「もっと辛い思いをしている方もいる」

「治療が終わればまた生えてくる」

「頑張って」


そういう私を励ましてくれる言葉すら、素直に受け入れられなくなって、


「でも...」

「私の気持ちはあなたにはわからない」

「もうすでに頑張ってる」


という言葉や気持ちが多くなり、自分で自分が嫌になりました。

毎日のように、そんな私のマイナスな言葉を聞き続けてくれた友人に

本当に感謝しています。

自分で言っていて嫌な気分になるのですもの。

言われる方はもっと嫌だったろうと思います。

それでも、「うん、うん」と静かに聞いていてくれる。

そして、色々と気持ちの整理がついて浮上したときは、何もなかった

かのように接してくれる。


まだまだ気持ちの浮き沈みはあったりするのですが、それでも

沈みっぱなしになることはないのだと思えるようになった出来事です。