カーボンオフセット(carbon offset)とは、人間の経済活動や生活などを通して「ある場所」で排出された二酸化炭素などの温室効果ガスを、植林・森林保護・クリーンエネルギー事業などによって「他の場所」で直接的、間接的に吸収しようとする考え方や活動の総称である。
--温室効果ガスとは--
温室効果ガス(おんしつこうかガス、Greenhouse Gas, GHG)とは、大気圏にあって、地表から放射された赤外線の一部を吸収することにより温室効果をもたらす気体の総称である。
京都議定書における排出量削減対象となっていて、環境省において年間排出量などが把握されている物質としては、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)(=一酸化二窒素)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、パーフルオロカーボン類(PFCs)、六フッ化硫黄(SF6)の6種類がある。
---by wiki
世界的な流れで温室効果ガスの排出権取引の仕組みづくりが盛り上がりを見せている。
なんでもかんでも権利化して取引すればいいもんではないと思うんだけどな。
目標は本質的な環境負荷を考えた企業運営で、排出権取引はそれを進めるためのひとつの手段でしかない。
ナスダックの話もだけど、最近の流れだとその手段自体が目的になってしまうじゃないかという危惧を抱いてしまう。
今は誰もが違和感を感じて、テレビなどでもコメンテーターが「おかしいですよね」というものの、一度仕組みが作られてしまえばそれを受け入れてしまうのも人もいて、定着してしまう。
手段としての仕組みは否定しないものの、本質を忘れないように根気強く啓蒙する動きを期待したい。
ちなみに、京都議定書の排出量削減対象になっている「六フッ化硫黄」は絶縁材で使われる人工物で、大気中の寿命がなんと3200年。
100年間の地球温暖化係数は二酸化炭素の23900倍だそうだ。
よくわからんけど、これを分解すれば相当削減になるのになぁと。
さすがに今は使っていないんだろうと思うけどさ。
一般消費者がカーボンオフセットに興味をもち、環境問題に取り組むきっかけになればいいとは思うものの、二酸化炭素排出の大部分は工業、つまりは企業によるものだ。
すべての商品にどれだけの環境負荷がかかっているかを表示して、それが商品選択の要因となるようになれば日本も遅ればせながら環境立国となれるのかもしれない。
まぁよっぽど車にのるなって話だけどね。
人間はせっぱつまらないと動かない。地球温暖化といっても、映画のような災害が起こらない限り本当になにかをやろうとは思わない生き物だ。
災害が起こってもその瞬間しか反省はしないだろうし。
仮に地球が人にとって住みにくくなっているのだとしたら、それは人間で言うところの発熱。地球の自浄作用かもしれない。
ナスダックOMX、排出量取引部門を立ち上げへ=WSJ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000580-reu-int
[22日 ロイター] 米店頭株式市場(ナスダック)を運営するナスダックOMXグループ
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙が伝えた。
ナスダックOMXのグレイフェルド最高経営責任者(CEO)よると、予定されている部門は、二酸化炭素や二酸化硫黄の排出量の取引を考えている欧州および米国の顧客向けに標準となる商品を開発する。
同CEOは「排出量取引では契約を標準化する必要がある」と述べた。ただ取引単位などの詳細については未定としている。
排出量取引の手段として導入が検討されているのは「キャップ・アンド・トレード」と呼ばれる、主要な企業に排出量の上限(排出枠)を設定し、企業間で過不足分を取引する仕組み。
グレイフェルドCEOは、ナスダックでの排出権取引は当面は店頭取引で行われ、上場型の排出権取引は予定していないとしている。同CEOは排出権取引の将来について「今後様々な制度が整備され、排出権取引市場は現在では考えもつかない形に進化してゆくのだろう」と述べた。