サービスを決めるのはマニュアルか個人力か。 | 昭和56年生まれが株FXとか原油とかに投資するブログ

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気づけばもう40歳になろうとしている
20歳のころから大して変わっていないのに

先週末とあるあまり聞かない居酒屋チェーンに入った。

案内の店長と思われる社員も業務的な作業をする普通の人だし、バイトも普通。
別にサービスが悪いわけではないけど、いいわけでもないという店。

テーブルに付くと、アルバイトのお兄さんが「今日テーブルと担当させていただきます○○と申します。お飲物がお決まりになりましたらお呼びください。それでは本日はよろしくお願い致します。」と言って、おしぼりを出して戻って行く。

素っ気ないといえばそれまでの対応なのだが、それでもないよりは好感度が高い。
なんとなく「本日はよろしくお願い致します。」というのが今からサービスを受ける気がしていいなと思った。

もちろん最高のサービスは決まりきった文句を素っ気なく言うのではなく、人によって対応を変え、心からお客を喜ばせようと自然に笑顔で接客し、プロとしての自覚を持つ方がそう呼べるものだろう。

今回考えさせられたのは、「決まりきったマニュアル」の対応でさえ、「できないアルバイトにまかせたサービス」でお店を成り立たせるよりかはサービスが与えるお客への幸福度の総量はあがるということだ。
サービスに最高はない。常に上を目指す努力を欠かさないことが最高への近道というだけだ。

全従業員がスーパースターであれば最高だが、現実にはそんなことはありえない。
であれば、お客様に与えるサービスの総量を上げることが企業のサービスレベルを上げることになると言えるだろう。
つまりはマニュアル化されたサービスの最低ラインをどこに置くかということだ。
目指すレベルを段階的にして設定するのもいいだろう。

だが適当なやり方でサービスを行えば、その企業のサービスレベルは落ちていく。
多くの人は水と同じで低きに流れようとするからだ。(S.A.C.2ndより)
この場合の多くの人は普通のアルバイトや派遣・契約社員を指す。
彼ら彼女らのモチベーションを保つためにも、マニュアルを作りレベルを設定することが必要なのだ。

サービスレベルを上げることと、従業員のモチベーションを上げることがトレードオフになる環境を作ってしまうと、(サービスが低く楽な仕事という)既得権益に使った人々を動かすのは容易ではない。
常に上を目指せる環境づくりとモチベーション管理。これこそがソフトとしての企業価値につながるのだろう。