こんにちは。
『0円引越』プロデューサーの合田英樹です。
【こんな引越し・あんな引越しetc】
の2回目です。
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訝しがる私に、お母さんの方が私の耳元で小さな声で言いました。
「運ぶだけじゃないんです。」
「と、言われますと???」
真意を掴みかねている私に、
母娘が説明した引越しはビックリする内容だったのです。
「実は…」
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「引越しは旦那に黙って出ていきます!」
「旦那は毎朝8時半~9時に出ていきますから、
その後に入ってさっさと運び出して下さい。」
「近所から問い合わせが来ない様、トラックも会社名が入ってない物、
そして作業する方も制服では来ないでください。」
要するに、隠密の引越を徹底して欲しかったんでしょう。
そこで私は数点の確認をしました。
①会社名が入っていないトラックを別で手配するなら、相応の費用が余分にかかること。
②作業スタッフの制服を拒むなら、新しく私服を用意しなければならず、
別途その分の費用負担をお願いすること。
③万が一旦那さんが気がついて戻られた場合はその時点で作業を終了するが、
その際にも引越し費用は全額頂戴すること。
こちらのこの提案にその母娘は、
「費用はいくら掛かっても構いません。とにかく運び出して下さい」
しかしこの後がとんでもない相談でした!
「冷蔵庫、旦那の衣類、食器だけを残した後、室内に消火器をまいて下さい!」
えっ???
娘さんが言った言葉はこれです。
「私たち母子がここに住んでいた形跡を消して下さい!」
私は流石にこれには参りました。
「申し訳ございませんが、それについてはお受けできません!」
「そもそも賃貸住宅であれば、そのような行為は器物損壊に当たり、
被害届が出された場合は警察から弊社へ問い合わせが入ります。」
「その結果、今回の隠密引越しの詳細を開示することになりますが…」
お金を頂戴しても、犯罪に手を貸すことが出来ません。
困り果てた母娘に対して、私はこう申し出をしました。
「それについては、我々が立ち去った後にご自分たちで判断なさってください。」
母娘も渋々納得をしてくれたようで、
私は契約書の他に別紙で①②③を含めた覚書を作成し、
充分な説明をした後に捺印を頂きました。
とうとう【この】引越しを受けてしまいました。
さて当日の現場はどうなったのでしょうか?
今回はここまでです。
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いつも簡潔に書こうと思うのですが、
書きたいことがたくさんあって何回にも分かれてしまいます。
この話し、もう少しお付き合いくださいね!
最後まで読んで下さってありがとうございました。