こんにちは。
『0円引越』プロデューサーの合田英樹です。
今回から不定期で新しいシリーズを書くことになりました。
題して、
【こんな引越し・あんな引越しetc】
【こんな別れをされた日にゃ①…/風林火山】
の一回目は…
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それは1996年も暮れようとしていた12月の末日。
「引越をお願いしたいんですが。」
と、コールセンターに一本の電話が入りました。
当時の私は営業マン、
引越しの問い合わせを頂いた所へ行って商談をまとめてくる仕事でした。
お客様より見積り時の注文がいくつかありました。
①車(○○引越センターの社名入り)を遠くに停めて家に来てほしい。
②いかにも営業マン!ってスタイルで来るのはやめてほしい。
③近所で話しかけられても、一切会話しないで来てほしい。
全てが周りに引越を知られたくないお客様がよく仰ることです。
ピンポ~~~ン!
ドアのチャイムを鳴らすと、中から60歳くらいの女性が出てきて、
「さあ、入って!入って!誰にも聞かれなかった?」
と、少々焦り気味に部屋の中に通されました。
自己紹介もほどほどに、
「この荷物を少しだけ残して伊勢まで運んで!」
部屋を見渡すと一見普通の家族の荷物です。
「では、何を残しましょうか?ご説明いただけますか?」
そう言う私に、
「冷蔵庫、布団一組、一人分の食器だけ置いて、あとは全部伊勢に運んで!」
二人で奥の部屋へ行くと、
30歳前後の娘さんと思われる女性と小さな可愛い女の子。
「こんにちは。」
そう言う私に、
「こんな引越しお願いできますか?」
と、母娘ともに訪ねてこられました。
「はぁ…特に問題ありませんけど…」
訝しがる私に、お母さんの方が私の耳元で小さな声で言いました。
「運ぶだけじゃないんです。」
「と、言われますと???」
真意を掴みかねている私に、
母娘が説明した引越しはビックリする内容だったのです。
「実は…」
一回で書くのはちょっと無理みたいですので、
今回はここまでにします。
読んで下さってありがとうございました。