昨年末、突如発表されたアーマード・コア(以下「AC」)新作ニュース。狂喜乱舞したクソ野郎ども(※ファンと同義語)は多かったのではないでしょうか?

 

 

なにせ2013年の第15作目『ARMORED CORE VERDICT DAY』を最後に新作が途絶えた本シリーズ。正直、もう二度とつくられないかと思っていました。

 

というのも「AC」は尖りに尖りまくったゲーム。好きな人は好きだが、それ以外の人はまず手に取ることはない異端児。前作セールスもイマイチだったと聞きます。

 

ただその中毒性はハンパなく、ハマった人は昼夜問わず、アセンと戦場に明け暮れる、まさにデジタルドラッグ。

 

現にこのブログを書いているのも、久方ぶりに『アーマードコアV』をプレイしたところ、あまりの楽しさに他の事が手に付かない異常事態となってしまい、己のフロム脳をクールダウンさせるため始めた始末...汗

 

 

 

 

そんな世界中のクソ野郎どもを虜にする、禁断のゲーム「アーマード・コア」の魅力をガッツリ書き綴ってみたいと思います!!

 

 

  世界観への没入感~なりきり度のハンパなさ

 

「AC」の世界観。それは世界は荒廃し、国家は解体。巨大企業が統治しているディストピアが舞台。

 

プレイヤーは一介の傭兵(呼称レイヴン、リンクスなど)として、アーマード・コアと呼ばれる人型機動兵器を操作。企業や他の組織から依頼を受け、様々な任務をこなすストーリーが基本となっています。

 

ここで特筆すべきなのが、プレイヤーのキャラクター造形が皆無ということ。

 

あってもざっくりした経歴ぐらいで、ビジュアル的要素は不明。どういう人生を送ってきたのか、どんな性格なのか。性別すら明示されません。

 

つまり、主人公はまさにプレイヤー自身。ゲームを進めるごとに、この血も涙もない荒んだ世界で、次第に凄腕の傭兵/レイヴンとして認知されていくワケなのです!!

 

これぞまさにセカンドライフ。なんてことない日常生活から一転、ゲーム電源入れればディストピアで「白い悪魔」「赤い彗星」如き扱いを受けるのだからタマリマセン。

 

 

 

 

しかも、初期(PS1~2)のミッションは依頼内容もかなり極悪。労働改善を求めるストを起こした労働者たちを鎮圧したり、ライバル企業を貶めるために、橋を崩落させ一般乗客が乗る列車を海に落としたりと、モラルの欠片もない所業...

 

こんな冷酷・非情な依頼内容が、この荒んだ世界の「傭兵」としてのリアリティを高め、没入感がマシマシ。次第にコジマ粒子が脳と現実生活を侵食していくワケです。

 

「カード申し込み書の職業欄...『レイヴン』って書いてもいいかな?」(草加スマイル♪)

 

 

  アセンブルの中毒性

 

アセンブル(以下「アセン」)とは機体構成の事。これぞまさに「AC」のキモたる部分(※主に「ACV」以降での説明となります)。

 

一般的なロボットゲームと違い、搭乗する愛機は自分で組み立てなければいけません。しかも、その構成する要素は多岐にわたります。

 

基本は「頭」「コア(胴体)」「腕」「脚」の4つのパーツ。ここに「FCS」「ジェネレーター」「ブースター」を組み合わせて完成させますが、その数はとんでもなく膨大。

 

特に「脚」は機体を特徴づける重要なパーツ。二脚・逆関節・四脚・タンク...しかも二脚・逆関節は(軽量・中量・重量)とさらに細分化。

 

これに加え、多種多様な武器の数々。

 

ハンドガン・ライフル・ガトリングガン・ショットガン・スナイパーライフル・バトルライフル・ヒートマシンガン・パルスガン・パルスマシンガン・レーザーライフル、オートキャノン、キャノン、スナイパーキャノンetc...

 

腕部の銃器だけでこのボリューム。これに加え、漢のロマン/近接用必殺武器ブレード・ヒートパイル。肩部にもロケット・ミサイル・機雷・チャフetcこれまた数多くの武器が搭載可能。

 

これらを組み合わせた機体はまさにinfinity(無限)。そして完璧な機体は存在しないというのがこれまたミソ。

 

装甲・APを固めれば鈍重になり、敵ACについていけず憤死。逆に、敵の物量が多ければ軽量機体では危うい。ミッションごとにアセンを変えていく。そのメンドー臭さが、なんとも楽しい!!

 

 

そして気がつけば、機体調整、武器の使用感を確かめるため、ゲーム本編はやらず、ひたすらアセンで機体テストばっかやっていることに。簡単に言えば、一人アストナージ&クワトロ大尉。1~2時間なんてあっという間です、ハイ。

 

 

もちろん機体名・色は自由自在(しかもパーツごとの細やかさ)。さらにエンブレム・デカールまで貼れ、まさしく究極のオレ様機体・マイカスタマイズ。

 

 

いまプレイ中の機体「エターナル」。さあ地獄を楽しみな!!

 

 

  操作性・オープニング映像・音楽

 

複雑さがもたらす、リアル(ぽい)操作感

 

適当にボタン押してても、ACはマトモに動きません。本作ほどチュートリアルが必要なゲームソフトはないでしょう。

 

しかし、一通りできるようになると、その複雑性が機体を操作するリアル感につながっていくんですよね♪

 

「この武器は通じねぇか...ならば近距離勝負。コイツでな!!」

 

などと脳内補完しつつ、「ACV」のハンガーシフト(腕部武器切り替え)でウイーン・ガチャン後、ライフルからショットガン切り替えで敵撃破という、ごっこ遊びも簡単に可能。ただのコントローラーが、ACのコクピット感を演出してくれます。

 

 

問答無用に戦場へ誘う、極上のオープニング映像。

 

未だに「AC」を超える、リアリティ抜群のロボット映像って観たこと無し。

 

硝煙の臭いがむせ返る、まさに近未来戦場でのドキュメント映像。悶絶もののクオリティが、ゲーム世界への没入感をさらに高めてくれます。

 

 

※ヤバすぎでしょ、コレ

 

退廃した世界を彩るBGM曲

 

初期はテクノぽい感じですが、全作通じてBGM曲がとにかく秀逸。

 

重々しい、まさに破壊しつくされた街並みを連想させる不気味な「Closer(ラストレイブン)、讃美歌を思わせる荘厳な曲「4 the Answer」(フォーアンサー)。そして、ドラマチックかつ高揚感MAXの「Day After Day」(VERDICT DAY)。まさに珠玉の名曲の数々。

 

「AC」のBGMは退廃美に満ち満ちている...甘い死の香りがたまらない。

 

 

  結論・感想

 

長々と「AC」の魅力を書き綴ってきましたが、見方を変えるとネガのように反転します。

 

主人公はまさにプレイヤー自身→キャラクター性無くて思い入れがわかない。
 

アセンブルの中毒性→メンドくさい。名のあるロボットか〇ビルスーツ用意して。

 

複雑さがもたらす、リアル(ぽい)操作感→メチャむずい。クソゲーじゃん!!

 

確かに敷居は高いこのゲーム。気持ちは分からんでもございません。

 

しかし、オリジナリティの塊である本作アーマード・コアシリーズは、まさにゲーム史に燦然と輝く金字塔。これだけ中毒性のあるゲーム、生涯出会うことはないでしょうマジ絶対。

 

次回は「AC」の真の魅力である「対人戦」or 絶賛プレイ中の『アーマード・コアV』について書いてみたいと思います!! (コレ完全、自分向けブログ)

 

 

ちなみに「AC」ソフト。現在、信じられないぐらい高騰中(売らなくてよかった)

 

 

 

シリーズ満足度 もちろん100点