ソウ(Saw)シリーズ第1作目(2004年)のラスト...
それはもう、とんでもない衝撃でした!!
誰も思いつかないであろう、ゲームを仕掛けた犯人の正体とその目的。
あの名曲ソウ(Saw)のテーマに乗って、解き明かされる謎の数々。(未見の方は、本当にネタバレ無しで観て欲しい映画です)。
本作「ジグソウ:ソウ・レガシー」は新生ソウ(Saw)シリーズ第1作目にあたります。
ソウ(Saw)シリーズは、2010年の「ソウ ザ・ファイナル 3D」をもって完結しましたが、本作はリブートではなく、改めてシリーズを再始動した作品です。
実は何年か前に鑑賞したのですが、かなり記憶が抜け落ち、何の目的でゲームが再開されたのかさっぱり忘れております。
アマプラで次作「スパイラル:ソウ オールリセット」が追加されたため、復習を兼ねて今回視聴した次第。
面白かった記憶はあるので安心です!
(というか、ちゃんとメモリーしとけよ。オレの脳ミソ...)
(2017年制作 上映時間 1時間31分 監督 ピーター&マイケル・スピエリッグ)
ストーリー
鉄橋の下に、バケツを被せられた遺体がぶら下がっているのが発見される。
ローガン検視官(マット・パスモア)と同僚のエレノア検視官(ハンナ・エミリー・アンダーソン)が、遺体を検死したところ、頭部は切断され、USBスティックが埋め込まれていた。
そこには、10年前に死亡したとされる猟奇殺人犯ジョン・クレイマー、通称ジグソウの音声メッセージが残されていた。
「ゲームは始まった、4人の罪人が犯した罪が償われるまで終わることはない」
かつて世間を震撼させたデスゲームが新たに始められたのか?
ハロラン刑事(カラム・キース・レニー)とキース刑事(クレ・ベネット)は事件を追うが、次々と惨たらしい死体が発見されていく。
登場人物
唯一無二のカリスマ殺人鬼 ジグソウ/トビン・ベル
ジグソウは不思議な魅力の人物です。
彼の「ゲーム」は一見すると、被害者たちを弄び、色々なギミックで惨殺する殺人ゲームにしかみえません。
だが、彼自身は快楽殺人者ではありません。
ゲームの目的は「過去の罪を更生するためのテスト」であり、「生きる意味を見出す」ものだからです。
とはいえ、ゲーム攻略は簡単ではありません。その多くは身体の部位の欠損、激しい苦痛が伴います。
当然、多くの人間はそんな選択肢を選べるはずもなく、惨たらしい死を迎えます。
そんな鬼畜の所存を行うジグソウですが、その風貌はシリアルキラーの欠片もなく、まるで哲学者の様です。
どんな場面に遭遇しても、その穏やかな口調は終始変わることがありません。
観ている側も、共感こそしませんが、彼なりの行動原理やカリスマ性に次第に惹かれてしまいます。
それこそが、今までのホラー映画のアイコンたちと決定的に違い、新しかったところだと思います。
感想
面白かった。ですが...
映画はデス・ゲームと、事件の真相を追う刑事と検視官のパートが交互に展開します。
どちらもテンポよく話が進み、あれよあれよという間に映画は終わってしまいます。
ゴア描写やショッキングシーンもあり、一定の満足感は得られました。
ただ、今回の黒幕の行動は、あまりに稚拙。
身元が分かるリスクの高い行動を繰り返しており(人気の多い場所での死体遺棄。エドガーの殺害と死体の持ち出しなど)...
こんなことしたら
すぐバレるんじゃね?
ソウ(Saw)のテーマをバックに、カッコよく黒幕の正体が解き明かされるシーンのはずが、あらぬ心配をしてしまいます。
またゲーム自体も、けっこうおバカっぽいモノが見受けられ(ムダに大掛かりなバイクの機械、穀物に埋まった頭上から刃物が降ってくる等)、制作陣のセンスを疑います。
あの聡明なジグソウは、
こんなゲーム造らんだろ!
と思うのですが、自分もかなりソウ(Saw)シリーズの内容が、うろ覚えになってるので、
こんなセンスのゲームが普通だったかもしれません
とはいえ、それを差し引いても、退屈する間もなく映画に没頭できたので、やはり良質な娯楽作品と言えると思います。
ちなみに本作「ジグソウ:ソウ・レガシー」では、何の目的でゲームが再開されたのかですが...
必殺仕置人みたいな目的でした。
満足度 70点
