踊る小悪魔 -3ページ目
問答。
でもさ、仮に相手が課長じゃなくて
会社のヤツでもないとしても
現在進行形で一番になれない恋愛はしてるんでしょ?
・・・はい。
なんで俺の誘いに乗ったの?
・・・淋しかったからですかね。
その淋しさは俺で埋められるの?
おかげさまで助かってます。
俺、何もしてないよ?
夜景見に連れてってくれたじゃないですか。
夜が淋しいんで
こうやって一緒にいてくれるだけで十分です。
一緒にいるだけでいいの?
既婚者にそれ以上は求めませんよ。
あ、痛いところ突かれた(笑)
既婚者に淋しさを埋めてもらおうと考えること自体
間違ってるんですけどね。
流局。
名波さんは自信に満ちた顔で微笑んだ。
これがテレビ番組だったら
絶対にCMに入っている。
間をおいて、一言。
課長でしょ。
・・・ち、違います。
嘘だぁー(笑)
私が動揺したのは、
もちろん正解だったからではない。
まさかその名前が出てくるとは思わなかったからだ。
どうして課長だと思うんですか?
だって、あの人前科あるもん。
どれだけ悪名高いんだ、課長。
残念ながら、ハズレです。
えー。他に誰がいるよ?
名波さんは他の管理職の名前をあげ出したが
猫宮さんの名前が出てきたのは一番最後だった。
俺の中では絶対課長なんだけどなー。
さっきの私の動揺を上手い具合に勘違いして
疑いつつも考えを変える気は無いようだ。
じりじり。
まぁ、否定はしませんけどね。
言葉を濁す。
ていうか相手ってうちの会社のヤツ?
どうしてそう思うんですか?
だって、就職してこっち来たばっかりでしょ?
出会うって言ったら会社ぐらいしかなくない?
すごい推理力ですね。
伊達に年取ってませんて。
どんどん追いつめられてく。
隣の課の誰かだと思うんだよね。
猫宮さんのいる課だ。
研修で一般職と絡む事はほとんど無かっただろうから
管理職の誰かだと予想したんだけど。
私の顔を見て
当たってると判断したらしい。
名波さんは満足そうに微笑んだ。
さて、誰でしょう。
ここまで言い当てられたら
もうどうすることも出来ない。
私は精一杯強がって名波さんに問いかけた。

