踊る小悪魔 -22ページ目

踊る小悪魔

会社の先輩に恋をしました。

言えなかった理由。


私が猫宮さんに恋するにあたって

気になる点が3つある。


ひとつめは、会社での立場

かたや管理職、かたや新入社員。

万が一付き合うことになっても周りに報告しづらい。

一昨年入った女の先輩が会社の人とでき婚してるので余計に。


ふたつめは、年齢差

猫宮さんが顔も中身も若いので気にならないけど

年の差が一回り近くある。

果たして私は恋愛対象になるのだろうか?


みっつめは、彼女の存在

4年付き合ってる彼女がいるらしいが

話を聞く限り完全にマンネリ状態。

つけ入る隙はあるかもしれないけれど

4年間は大きすぎる。


実を言うと前回 ひどく落ち込んでいた大部分は

シミュレーションのそばでの猫宮さん達の会話を聞いたからなのだ。


やった!俺、土日両方休みだ!!何しよー。

(土曜日は基本出勤らしい)


「彼女と遊べばいいじゃん」


やだよー。せっかくの休みなのに。


連休がそれほど嬉しかったのか、

色んな人に話題を振ってはことごとく「彼女と遊べ」と言われてた。


彼女の事大事に出来ない人なのかな、と不安になってみたり。


彼女の認知度の高さに驚いてみたり。


アタックしたらいけるかも

なんて思ってる自分に嫌気がさしてみたり。


考えすぎて頭の中がぐちゃぐちゃだった。


落ち込んでた本当の理由なんて

口が裂けても言えなくて。

すごくすごく切なかった。

本当の事は言えない。


密会の翌日、普通に一緒に仕事だった。

何事も無かったのように時間は進む。


午後になってからはシミュレーションをしていた。

最後の方になって同じチームの先輩にミスを指摘されたのだけど

その言われ方がちょっときつかったっていうか

まだその先輩の口調に慣れてなかったので

笑って謝った後、ひとりで軽く落ちこんでた。


仕事が終わって

家にいたら仕事終わりで帰宅中の猫宮さんから電話が来た。

3コールで出て、お疲れさまの挨拶を交わす。


俺、土日両方休みなの久しぶりなんだよねー。


らしいですねー。


え、なんで知ってんの?


シミュレーションの時、猫宮さんが話してたのが丸聞こえでしたよ。


まじかー。


今日はローソン来ないんですか?


いいよ。行こうか?


じゃあ、是非。


10分後くらいにローソンで待ち合わせて

ひと通り世間話をした後、言われた。


そういえば今日、最後の方落ち込んでたよね?


え。そんなことないですよー?


いや、完全に落ち込んでた。

目がちょっと怖かったもん。


まぁ・・・色々ありまして・・・


どうせアイツがいらん事言ったんだろうなと思ったけど、

俺が出て行くのは違う気がしたから遠くから見守っといた。

ごめんね。


一部始終を説明したら


まぁうちの課は口が悪い奴ばっかだからさ。

慣れるまで時間かかるかもだけど、皆根は優しいから安心して。


心配してくれた。


早く慣れてうちの課に配属されておいでね。


とも言ってくれた。


想いは募るばかり。

本当に電話が来た。


まだ研修中な私たちはほぼ毎日定時上がり。

管理職の猫宮さんは時間制限てのは無くて早くても19時以降らしい。


無いよな、と思いながらも

ちょっとだけそわそわしてた。


21時少し前にケータイが鳴った。

ドキドキしながら

お疲れさまのあいさつを交わす。


仕事終わりました。

やっぱり言ったことは実行しないとと思ったので、今からローソン行きます。


じゃあ私も行くんで待ち合わせしましょう。


こんな時間だし無理しちゃだめだよ。


大丈夫ですよ。

パーカーにひざ丈スカートとレギンスで

ラフだけどあくまでも女の子っぽく努めて出発。


ロ-ソンに着いたら

猫宮さんは扉横でタバコを吸って待ってくれてた。


少し肌寒かったので猫宮さんの車の中で

今日の研修の話

会社の話

たくさんの話をした。


やっぱり先輩なので色んな事知ってるし

猫宮さんの話術が巧みだし

車という密室に二人きりだし

ドキドキと幸せを感じた初めての密会。