宝くじの恐怖

会社のパーティで、景品に1等2億円の宝くじ15枚を出した。獲得したのはXXくんである。
昨夜、会社の連中はそれぞれ自宅からLINEで盛り上がっていた。月末にやるバーベキューの打ち合わせである。
いたずら心を起こした私はこんな書き込みをした。
「XXくん、宝くじ当選しているよ。200円とかじゃなくて」
これが燃料となり、LINEは一気に炎上。
「えっ???」
「うそ?」
「マジっすか?」
「いくらですか?」
「おいくら?」
「欲しい!」
「分けて~!」
「ねっ、いくら?いくらです?」
和気あいあいとしていたトークは、あっと言う間に修羅場と化した。会話していたのは四、五人だと思っていたが、どこからか二十人が現れ、いっせいに書き込み始めた。
いくらだ?寄こせ。欲しいっ!
あまりのことに怖くなった私はおやすみのスタンプを投げつけ、LINEから逃げ出した。
とてもじゃないが言えない。当たったのは200円が2枚で400円だなんて。
それにしても。人は誰かが宝くじに当たったと聞くと、なぜ自分も賞金を分けてもらえると思うのだろうか?そんな義理など、これっぽっちもないのに。
つくづく思ったこと。まかり間違って高額賞金を当てたとしても、絶対他人に言ってはいけない。友達はおろか、親兄弟にでもだ。
マジで殺されるよ。








