もう6年ほど前のことです。

我が家は賃貸アパートで、
ベランダの前の庭にそれぞれ車を停めています。
お隣に越してきた方の車は、
古いワゴン車だったのですが、どうも気になる。

昼間、ベランダで洗濯を干している時も、出かけようと家の外に出た時も、どうもその車から視線を感じる。
反射的にそっちを見ると、誰も乗っていない。
でもいつも、誰かが乗っているような気がするのです。

子供たちが気味悪がると良くない、と思い、誰にも言わずにいたのですが、ある時その車がいたずらされてドアを壊されてしまったのです。
それをきっかけにお隣りは車を入れ替えました。

その後しばらく経って、何かの時に私が「前のお隣りの車って、 いつも誰かが乗っているような気がしていた」
と家族に言ったところ、当時小学生だった娘が
「うん、乗ってたよおじさんが」と言うではありませんか。

さっと寒気がしましたが
「どんな人?」と更に聞いてみました。
娘によると、そのおじさんはいつも運転席におり、
ハンドルに手をかけてこちらを見ていたそうです。
怖くなかったのかと訊いたら、車を降りてきたことは一度もなく、いつもそこにいるだけだったので怖くなかった、とのこと。

更に
「多分、お隣りはお父さんがいないでしょ、 だからお父さんだと思うよ、あの人」
とも。
確かにお隣は奥さんと
大きくなった息子さんの二人暮らしでした。

ご主人はどうしたのか、と聞くほど仲がいいわけではなかったので、今もわかりませんが、
考えて見ればつじつまが合いました。
その後、息子にも隣のおうちの車に何か変な感じがしなかったかと聞いてみたところ、
やはり彼もなんとなくいつも
誰かが乗っているような気がして嫌だった、と言っていました。

もう引越ししてしまったので、何もわかりませんが今も同じ車が走っていると思い出します。


20年ほど前、私が大学生のころです。

友人の下宿に遊びに行き、
コンピューターゲームをしていました。
最初は二人で遊んでいたのですが、夜中の1時を過ぎたあたりで友人は寝てしまい、私は一人でゲームを続行していました。
そのまま3時くらいまで一人で遊んでいたのですが、のどが渇いたので、外の自販機まで
ジュースを買いに行くことにしました。

ジュースを買って友人の部屋まで戻り
ドアを開けると、電気が消えている上に何だか部屋の雰囲気が違いました。
部屋の電気を点けると明らかに別の部屋で、友人の部屋はいつでも整理整頓が行き届いていたのですが、その部屋は雑然としていて典型的な男の一人暮らしの部屋でした。

悪いことに
その部屋で寝ていた男を起こしてしまったようで、男は布団から上半身を起こしてこちらを見ました。
すっかり動揺した私は
無言のまま部屋から飛び出てドアを閉めたのですが、その時のドアの閉まる音がお寺の鐘のような「ゴーン」という音でした。
完全に動転していた私ですが、その音に驚いて一瞬真っ白になり、逆に冷静になりました。
改めて周囲を確認すると、
そこは間違いなく友人の部屋の前です。
恐る恐るドアを開けると、
部屋の中は見慣れた友人の部屋でした。
しかも友人はさっきまでと同じ場所で寝ています。

ホッとしたものの何だか気味が悪かったので、ゲームを切り上げて帰ることにしました。
友人に置き手紙を残し、電気を消して部屋を出ようとしたところ、部屋の奥から
「ごめんなさいくらい言えよな」という声がしました。

明らかに友人の声ではありません。
ごみごみした部屋にいた男の姿が脳裏をよぎり、私は全速力で自転車をこいで家に帰りました。
翌日、私は自分が体験したことを友人に話したのですが、
友人は全く信じていませんでした。

しかし、その数週間後、友人の祖母が友人を訪ねてきたのですが、部屋に一歩入るなり有無を言わさず引越しの準備をさせたそうです。

友人は私が言ったことを思い出して「この部屋、もしかして誰かいるの?」ときくと、
おばあさんは厳しい口調で
「あんたは知らなくていい」と言ったそうです。



友人が体験した話です。

もともと友人は霊感の強い家系だそうで、友人も、その妹さんも、2人とも見えたり、感じたりすることが多々あるそうです。
ある年の春、彼女は妹と実家を出て、マンションで二人暮らしを始めました。

引っ越して数日後、
夜中に隣人の女性が「ハハハハハ」と、
高笑いする声が聞こえてきたそうです。
女性の高笑いする声は数日続き、文句を言おうかと思っていたある日、隣から男性が出てきたそうです。

あれ? 隣は女の人じゃないの? と思い、大家さんに確認したところ、隣は男性の一人暮らしだと分かったそうです。

ちなみに、彼女たちが住んでいたのはマンションの角部屋で、反対側に部屋はありませんでした。
ですが、もともと霊感の強い2人。
「あぁ、そういうことか」と思い、そのまま住んでいたそうです。

その年の暮れ、2人は実家に帰る予定でしたが、妹さんは学校の都合で友人より1日遅れて帰る事になったそうです。
そして、その夜。

夜、一人で寝ていると
また女性の高笑いする声が響いてきたそうです。
「あー、まただ」と思いながらふと見上げると、部屋の天井近く、ロフトから宙づりになって
「ハハハハハ」と高笑いをする女性と目があったそうです。

「今まで笑っていたのはこの人だったんだ」と思ったそうです。