いま小学4年生の甥っ子が、
まだ2歳位の頃の話です。

夕御飯後、私と母で
まったりしていた時のことです。
甥っ子がいつものように、
おやつが入っている
私のカバンを漁り始めました。
私は、おやつを取られまいと
気をそらそうと必死でした。
そんな時、甥っ子はカバンに入っていた
ヘアブラシに目をつけ、
自分の髪を梳かす仕草をしはじめました。
私は甥っ子の気がそれた、シメシメ‥‥と

その仕草に相槌を打っていました。
次に甥っ子は私の髪も梳かしてくれ、更に、私の母の髪も梳かしてくれました。
そして
空中を見つめ、
次はあなたの番‥‥というように、
無邪気に、空中の何ものかを梳かしていました。

私と母は、
甥っ子の動作に凍りつきました。
そして甥っ子は、ヘアブラシを持ち、
梳かす仕草のまま
襖の裏側まで、
私たちの目に見えない何かを
追いかけて行きました。

私の父は11年前、車の事故で亡くなりました。
山奥の夜道を大雨の中、
車で走っていた時のことでした。
携帯も圏外の場所だったため連絡はずっとつかず、捜索願を出し待つこと一週間、偶然釣り人に発見されました。

夏で視界が悪かったらしく、
運悪く工事中だった道を避けて走ったため、道を誤り、すぐ下の崖から車ごと転落。
多分、即死だったでしょう、との警察のお話でした。

その見つかる日の前の晩。
兄(父の息子)は
肩を誰かに叩かれて目が覚めたそうです。
兄嫁は、夢に父が出てきたそうです。
そして、凄いなあと思う話がもう一つ。
いとこの夢にも父は出てきて、
その姿はお面をつけていたそうです。
小さい頃よく父が遊びに連れて行ってくれた場所で。

いとこは当初、なぜ父がお面をつけていたのかが
わからなかったそうです。
翌朝みんな、
「父は見つかる。」と確信したそうです。
そして、発見されました。
父は無事、仏様となって帰ってきてくれました。


父は1週間後に発見されました。
夏だったこともあり、
遺体は腐乱がかなり進んでいました。
当然、顔はいつもと、変わっていました。
父は、見せられない顔をお面で隠して、夢に出てきたようです。
偶然なんかじゃない。
家族は、ちゃんと繋がっているんですね。


私が小学生の頃
家族で住んでいた一戸建の社宅の話です。
その家については私達が住む以前から、父の働く会社で奇妙な噂がありました。
誰もいない二階の廊下から足音が聞こえる。
そこに住んだ家族の奥さんが
必ず何かしらの病気で入院する。
ベランダに見知らぬ男がいる。
お祓いをしても収まらない、等々‥‥。

実際、母は完治しましたが子宮の病気で入院し、父と私は同時に二階の足音を聞き、弟は何度も兵隊に追いかけられる夢にうなされました。
また、ある夏の日
私は生まれて初めて金縛りにあいました。
二階の和室の子供部屋に寝ていて突然息苦しくなって目を覚ましました。
必死に両親を呼ぼうと目だけをどうにか動かし、入り口の障子をみました。

廊下から漏れる明かりで障子に
男性のシルエットが映っていました。
父かと思ったのですが、違いました。
一カ所だけ穴が空いた障子から
その男性の目が覗いていました。
真っ赤に充血して人とは思えない目でした。
私は必死で目を閉じ眠りました。
朝、両親にその話をしましたが
信じて貰えませんでした。

その後、私達家族はおばあちゃんの家に帰省する為、家を出ました。
隣の人には3日留守にすると、母が伝えていました。
帰ってきて母が隣に挨拶に行くと、隣のおばさんにこう言われたそうです。


「あら、お帰りなさい。
 ご主人はお留守番だったみたいね。
 ベランダにいらっしゃるの見たわよ。」