いま小学4年生の甥っ子が、
まだ2歳位の頃の話です。
夕御飯後、私と母で
まったりしていた時のことです。
甥っ子がいつものように、
おやつが入っている
私のカバンを漁り始めました。
私は、おやつを取られまいと
気をそらそうと必死でした。
そんな時、甥っ子はカバンに入っていた
ヘアブラシに目をつけ、
自分の髪を梳かす仕草をしはじめました。
私は甥っ子の気がそれた、シメシメ‥‥と
その仕草に相槌を打っていました。
次に甥っ子は私の髪も梳かしてくれ、更に、私の母の髪も梳かしてくれました。
そして
空中を見つめ、
次はあなたの番‥‥というように、
無邪気に、空中の何ものかを梳かしていました。
私と母は、
甥っ子の動作に凍りつきました。
そして甥っ子は、ヘアブラシを持ち、
梳かす仕草のまま
襖の裏側まで、
私たちの目に見えない何かを
追いかけて行きました。