執着に苦しんでいる人へのアドバイスには、とっても有効な言葉ですよね。
しかし残念ながら、「他人をコントロールしてはいけない」という拡大解釈もされています。
実は、「人間は生来、周囲をコントロールしたがる心理がある」のが、心理学の実験から既に分かっています。
人間は赤ちゃんの時から周囲をコントロールしたがるまだ社会的な学習をしていない赤ちゃんが、手を上げると、壁に映像が映し出されるようにします。
実験者が、別室で赤ちゃんの行動をモニターしています。
赤ちゃんが手を動かすと、壁の映像は消えます。
また手を動かすと、映像がつきます。
赤ちゃんは、おもしろがって手を上げたり、下げたりします。
壁の映像も追従します。
実験者が、赤ちゃんの動きに対して、手動で投影装置を操作しているからです。
実験者は頃合いを見計らって、赤ちゃんの手の動いても、装置を操作しないようにします。
赤ちゃんからすれば、映像をコントロールしていたのに、急に出来なくなるのです。
赤ちゃんは、最初驚きますが、次第に手を大きく動かし、それでも壁の映像に反応がないと分かると、泣き出します。
ここから導かれたのは、
「人は社会的な学習をしていない未発達の段階でも、周囲をコントロールする欲求がある」
という結論。
周囲をコントロールしたがる欲求は、食欲や性欲や同じく人間本来の自然な欲求なのですね。
これには、冒頭の言葉を語る上で、重要な意味を含んでいます。
「相手と過去は変えられない」という信念ができていると、
他者を「コントロールしたい」と思っても、「そう思ってはいけない」、という自己否定感が生まれやすくなります。
人間の基本的な欲求を否定しても、当然、欲求は無くなりません。
だから、この信念があると、自分を苦しめるのです。
自己否定は、自信のなさを加速させるのは、ご存じのとおり。
よかれと思って学習した内容が、自分を縛る不自由さつながることは少なくありません。
だから、みなさん自由になりたがるんですけど…
最初は、旦那と離婚したいと言っていた女性。
彼女に旦那をコントロールする方法を教えました。
もちろん、双方が幸せになるであろう方法を。
Mさんは、何度かのカウンセリングを経て、
彼女は、内観がどんどんうまくなり、自分の負の側面を認めるのが早くなってきました。
また彼女は、癒しだけで満足せず、現実を変えるべく、彼女向けの宿題（アファメーション＋行動）をしっかり実行。
さて、Mさんは、どのように変わったのでしょう？
■あれれ？？？ 旦那がキレなくなった！
Mさん
前回のセッションから３週間ほどたったでしょうか・・
あれからダンナと、ぜんぜんケンカしてません（笑）
ダンナが切れることもないです。
ちょっとした小競り合いみたいなことはたまにあるけど、
私自身がダンナに対して、感謝の気持を表現することに抵抗がなくなりました。
今日も寝る前に、娘が元気あまって遊びだしたのにも、ダンナがそれに付き合ってくれて、そんなときにも「ありがと～。やっぱ、私よりもこどもと遊ぶのうまいよね～」と、さらっと言えます
以前はあまり言ってなかった。
戦略的に言うこともあれば、素直な気持で言うときもあります。
ダンナは優しい人なのに、私が受け入れてなかったんです。
ダンナのことが、ほんわかと好きだな～と言う気持もよみがえってきたようです。
結婚して娘を授かり、今ある幸せはダンナがもたらしてくれたものと感謝の気持ちもじんわりとやってきます。
以前のじぶんはイヤな奥さんだったなぁ～と思う。
ぶり返して又ひねくれ全開になったらどうしよう？？
と、ちょっと警戒してます・・。
彼女は、ひねくれていることを認めてから、そこからの進展は早いモノでした。
ここには、相手の無意識に働きかける心理スキルがあるのですが、それはカウンセラー養成講座のテキストにまとめます（来年1月より始動）。
Mさんには、
・自分のダークサイドを認めたMさんはエライ！
・アファメーションを唱え、かつ行動したMさんはエライ！
・旦那さんとの関係で、弱者ポジションを利用しなかったのはエライ！
という、褒め言葉でくくっておきます。
ちなみに、Mさんは講師によるカウンセリング後、すぐにステキな男性が現われ、電撃結婚を決めた女性です。
（掲載許可済み）
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