議員の評価というのは、公約の質・内容をもとに、言っていることより議会内での取り組みなど、やっていること、具体的な達成度をみて判断したい。そして、議会外での活動も、地方自治体に対する貢献、地域問題の解決や貢献度も、評価材料というか投票の際の参考にしたいから、言葉の“切り取り”で騒ぎがちなSNS情報は鵜呑みにしたくない。

 

 しかし、長谷川岳参院議員(HG)を巡る一連の情報は、まぁ、オモシロすぎるし評価以前の“資質”に難ありみたいで、その行状がこれまで表面化してこなかったのが不思議に思えて、関連記事が配信の都度、見入ってしまう。

 

 昨夜はUHB(北海道文化放送)というテレビ局名義で、「【全文公開】長谷川岳参院議員ー北海道職員への“威圧的な言動”について謝罪会見の一部始終 「本当に無自覚であったと心から反省」」というネット記事が流れた。UHBは北海道新聞社のグループ会社だから、この件を新聞と連携したのかどうか、とにかくテープ起こし直のような全文公開は、テレビ局にしてはめずらしい。

 

 で、その内容だが、「無自覚」だった、ときたもんだ。会見の始めのほうと終わりで計6回、HGは「無自覚」と言っている。‥どういうことか?さっぱりわからん‥。

 

 無自覚ー「自分のすることについての自覚がないこと。また、そのさま。」‥その作用?(goo辞書)

 

 ならば「自覚」とは?ー「自分の置かれている位置・状態、また、自分の価値・能力などをはっきり知ること。」(goo辞書)

 

 つまりあれだろうか?よく法廷ドラマにある、被告は事件当時心神喪失あるいは心神耗弱の状態にあり責任能力がなかったから、と弁護人が無罪を主張する、そんな雰囲気作りで責任を逃れたい思いの言いまわしだろうか?

 

 会見の前に知恵を絞った言葉選びだろうが、自身のブログに“飛行機遅延の考え方”を載せたとき同様冗長で、かえって内心の“ヤバい感”、“言い逃れ心理”満載になってしまって、またまた対応に失敗した。

 

 それにしても、北海道知事はなめられている。知事は前日の定例会見で、過去にも議員の言葉遣いについて指摘したことがある(「~あるにはあります」という弱っちい言い方)といっていたが、記者に、記憶はあるか?と問われたHGは、肯定せず誤魔化した。そして、あらためるよう申し入れたとした知事の会見に対し、極めて強く“依頼”を受けた‥頼まれたと言い換えたのだ。われら野次馬は笑えるが、あれでは、知事の面目などあったものではない。HG問題に、“いびつな二重権力構造”とツッコミ始めた道新 | 玄冬シニアの心象日記 (ameblo.jp)


 UHB公開の全文を段落整理してみた。何を反省したのかはよく分からない。HG(ボケ)と記者(ツッコミ)の政治漫才(はぐらかし講座編)という感じでみるのが、楽しむコツだろう。その議員の任期は、まだ4年以上もある‥。

 

4月6日に札幌市内で報道陣の取材に応じた長谷川岳参院議員の全文

                        北海道ニュースUHB

 

Q.北海道の会見で、鈴木知事が一部の幹部職員に調査を行って、長谷川議員の言動について過去に威圧的な言動を受けたと、そういう報告を受けたということがありましたが、それについては?

 

「私が、初当選以来ですね、やはり表現方法に関して本当に無自覚であったと心から反省をしています。報道がなされた後から、やはり表現方法を一変させなければいけないし、 時代とともに、やはり皆様方のですね、受け方も変わるんだという認識を持ちまして、3月24日以降、この表現方法を一変させると、そのような形でやらさせていただいています」

 

Q.具体的にどんな行動がまずかったのか?

 

「表現方法に対してはやはり無自覚なところがあったので、今まで正しいことをストレートに発言をするっていうところを自分の取り柄だと思っていた反面、やっぱりそのストレートすぎるとか、そういうところは十分にあったのではないかという風に、ここは非常に反省をしています」

 

Q北海道職員との会話はどういった内容だったのか?

 

「初当選以来ずっとなので、何か例えば地域の皆さんの課題をですね、解決する時にですね、もたついているとか、利害調整を例えば道と市の問題であったり、そこの調整がつかないとかですね、そこをもう少しうまく調整ができれば市町村の課題や地域の課題を解決できるのではないかという風に思うことをですね、やはりなかなかまとまらない時は突破力というか、そういう部分を含めて表現が入ったと私は思います。これはもう初当選以来からですので、無自覚の中でやってきたことですから、これは改める前提でありますが、そういうことはあったと思います」

 

 

Q.鈴木知事からの電話はいつでどんな内容か?

 

「4月5日朝ですね。(鈴木知事から)「今の道政に対してですね、 応援はいただいているけれども、やはりしっかりと職員の皆さんに適切な表現をしていただきたい」と、これは強く言われましたので、これは私も3月24日からそのように一変させますとお約束をしていますので、鈴木知事には「申し訳ない」と率直に謝ったところです」

 

Q.週刊誌で札幌市の職員に対しても指摘があったが市職員への対応は変えていくのか?

 

「全くそう、全てに対してと決めておりまして、これはやっぱりもうこういう時代の中でですね、その受け方を、自分の政治活動の中で表現方法っていうのを最重点項目にいたしました。ですからそこはしっかりやっていきたいという風に思います」

 

Q.ご自身のこれまでの職員への言動を振り返ると北海道の調査では威圧的に受け止めた人がいる。組織的な対応をしていた。両方を考えてみて自身の行動がパワハラにあたると自覚があるのか?

 

「非常にその自分の表現方法で今まで来ましたので、全く無自覚の中でやってきたことに対して本当に反省をしていかなければなりません。具体的にどこの部分がどんな箇所で、どんな表現でというのはですね、私も存じ上げてないところなので、その点についてはですね、極めてこれからも注意してまいりたいと、そのように思います」

 

Q.自身の言動がパワーハラスメントかどうかは判断できない?

 

「確かに強い表現をするっていうことはよくありましたので、そこは抜本的に変えていかないといけないという風に思います」

 

Q.パワハラに該当するのかどうかは?

 

「今後、気をつけなければならないことだという風には思いますが、強い表現だった、極めて強い表現だったってことは認識しています」

 

 

Q.北海道庁の調査によると、前副知事をはじめ4人の幹部職員の出張記録について調べていた。長谷川岳議員への面会のために多い人で年間25回の出張を行っていた。そもそも長谷川議員から道庁職員に自らのところに来て説明するようにといった経緯があるのか?

 

「合理的な方なので、その道庁以外のですね、179市町村の皆さんの要望がやっぱり多く来ますから、来た時にですね、全部受けると断らないようにっていうことはうちの事務所には指示を出してます。179市町村がある中、道庁さんとの打ち合わせっていうのは、やっぱり受けたら、要望が来ればですね、受けるっていうことはよくありました。特に去年はGX(グリーントランスフォーメーション)の環境大臣会合もあり、それを受けたメインイベント、プレイベントも全部ありましたので、何度も打ち合わせも来ていただきましたし、ウェブ会議も十分にやってます。東電の処理水の問題で、ホタテの相談窓口を、オホーツクとですね、最初、仙台以降は作らないって話だったのを、やっぱりオホーツク管内に1つ、長万部に1つっていうのをかなり押し込んで作ったこともありました。それがないとやっぱり 年を越せれないっていう事業者からの皆さんの悲鳴があったので、そういうところでそれぞれの関係省庁を入れた、打ち合わせをしないといけないので、関係省庁が入る時は当然ながら道庁職員には来ていただいたという形になります。ただ、何かこの説明が気に入らないからどうだとか、そういう話はですね、合理的ではないと思っていますので、呼び出したというようなことはありません。基本、アポイント依頼、うちに面会依頼との書類が来るので、それで対応しています」

 

Q.対面でやり取りをしないといけないから来てくれっていうことを長谷川議員から求めたことはない?

 

「基本は面会依頼じゃないとうちはアポイント入れられません。面会、出張の命令権限者はそれぞれ市町村にあり、道にあります。我々ではないので、うちの事務所はアポイントの依頼が来て、事務所に紙が来て、初めてお受けするという仕組みを取ってます」

 

Q.電話でもオンラインでもやり取りするなら、それは自治体職員が判断するということでこれからもそういう対応?

 

「これまでもそうなんですが、基本、メールでやり取りする場合、その一定程度のですね、やり取りは、もうメールでいいよと、ウェブでいいよっていう風にスマホでやってます。 それから2つ目は、どうしてもすり合わせが必要な時はですね、ウェブ会議をやります。それからもう1つは、各省庁がどうしても入ってやらなきゃいけないようなですね。話については来てくださいというのが私の原則であります。個別にこれが気に食わないから来てくださいとか、そういうことは基本合理的じゃないという判断からしません」

 

Q.なかなか性格というのは一変させるのは難しいという話もあり、議員として不適切であり職を辞するべきという声もあります。今後の活動は?

 

「本当に表現というのはですね、なかなか変えにくいとおっしゃられた通り。報道で自身を顧みるきっかけをいただいたと思います。私自身がこの2、3週間で感じることはやっぱり『無明』というか、仏教用語で言うと『無明』。自分の足元を知らなかった、本当にその反省点に立ってですね、これからの自分の政治活動のですね、1番優先順位にしたいと、そのように思ってます」

 

Q.これまで強いもの言いを誰かから指摘されたことは?

 

「恥ずかしながら、やっぱりそこがありませんでした。初めて、今回の報道で、自分の文言をもう1回聞かせていただいたり、録音を聞かせていただいたりっていうんで、どう思うっていうことを聞いてですね『いや、アウトだよ』ということで、やはりうちのスタッフからも聞いてですね、じゃあどういう会議やろうかという話も含めて、みんなで録音を聞いて、その上でやっぱり全面的に変えていこうと。それは事務局全体がチェックしていただけるということも含めて、自分自身も、だから事務所と自分自身で変えていこうという風に思います」

 

Q.鈴木知事は昨日の会見で1期目の時に長谷川議員に言葉遣いについて指摘したことがあるといっていたが、そのことについて記憶は?

 

「いや、あったのかもしれませんが、よく話をします。昨日の電話については極めて強く知事からやっぱり徹底してほしいということを、依頼を受けましたので、それも必ず守りますという約束をしたところです」

 

Q.道民に取材すると、札幌事務所に電話が繋がらないという声が多くあるが。実際に札幌事務所に昼間に電話をしても営業が終わりましたとなるがどういう状況なのか?

 

「事務所体制は、札幌で3人東京は2人。5人体制でやってます。3人で全道の市町村の要望とか、団体要望とかで出払ってる時もある。どうしても留守番電話にしてしまうということもあって、お許しをいただきたいと思います」

 

Q.長谷川さんの会議を出入り禁止としてる職員がいる?

 

「出入り禁止というよりは、私たち若い年代で、職員の中にも、例えば部下にお酒を注がせたりする職員もいます。私も気をつけているのは、宴会とかそういうところも含めて『注ぎに来い』とかそんなことじゃなくて『自分で動いて次に行くんだと、そういうもんだよ』という話をする中でやっぱりどうしても、そういう方がいらっしゃる場合は『ちゃんと反省しておいで』とはっきり言います。で、反省するまでは、ちょっと申し訳ないけど、しっかりやっぱり対応してほしいという話はすることはあります」

 

Q.北海道庁の職員にとっては道の会議に出席する仕事がある。それが長谷川議員の指示で出入り禁止をさせるのか?

 

「業務に関しての出入り禁止っていうのはいません。業務に関してはいません」

 

Q.説明にいらっしゃる時に、(長谷川議員が)宿題をお願いして、回答が明らかに不十分であるとわかっている時とか?

 

「当然そうです。今おっしゃられた通り、課題に対してですね、本当は事前に書類をいただいて「こことこことこういう風な課題だよね」と、丁寧に全部書類を事前に言ってあります。書類は事前にいただいていますので「こことこことここが問題点ですよ」と必ず返信します。できるだけ丁寧に全部の書類を見るようにしています。それにも関わらず書類ができてないのに、しかも書類が届いていないのに、来るだけ来て突破していこうっていう職員も中にはいらっしゃいますから、そういう場合は「これはもう絶対にそこはダメだ」ということは言います。はっきりします」

 

Q.出張回数が話題になっていますが、長谷川議員が地元に帰った際に北海道庁にいくことは?

 

「北海道東京事務所に行ってウェブ会議をやっています。個人のウェブ会議ではなくて、どうしても道庁に出ないといけない。でも、副知事も含めて、道議会が開催中で幹部が札幌いるときは『いつでも東京事務所に行くよ』と行かせていただいています。努力はさせていただいていることだけは、お伝えをさせていただきます」

 

Q.自民党に関しては政治不信が高まっています。政治家は特権意識を持っているという認識が世間で高まっている。それに対しての受けとめは?

 

「北海道内で私が議員バッジをつけているところを誰も見たことがないと思います。私が北海道に戻ってきたときは『議員を捨てるんだ。一北海道民でいよう』とスタッフジャンパーで歩いています。そうでなければ有権者の声は拾えないと思っている。今回のことで裏金の話もありました。特に時代に合わない言動は最優先で変えないといけない。そのつもりで本気でこれは取り組ませていただきます。よろしくお願いします」

 

Q.週刊誌報道は事実と受け止めていいのか?

 

「私自身の発言については、全く無自覚です。パワハラのように捉えられること自体が自分の無自覚さから起きるものだと思います。もうそれは申し訳ない。今後一切変えてまいりたい、そのように思います。今後変えてまいります。ありがとうございます」