個人的見解におけるウルトラマンギンガS批評 | 気づけば更新されてるかもしれない雑多な何か

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 *このブログの内容は、筆者の偏見及び個人的見解100%で構成されています。違った解釈が多分に含まれている可能性があるかも知れません。ご留意の上、読み進めてください。

 ども、お久しぶりです。ぶっちゃけ定期更新とか面倒くさいので、しばらく放置してました。久々に書く気になったので、書こうかと思った次第でございます。

 その内容とは何かと言うと……まぁ、ウルトラマンです。
 既に最終階からひと月近く経っているのですが、当時放送されていた新シリーズ、”ウルトラマンギンガS”(以降ギンガS)について個人的な意見を記したいなと思います。

 かつて、”ウルトラマンギンガ”(以降無印ギンガ)が放送された時に、こんな記事を書いてました。それとも照らし合わせていきたいと思います。 

 さて、無印ギンガと同じく前後編合わせて16話構成で放送されたギンガS。無印ギンガから沢山の革新がなされてきました。

 まず、サブウルトラマンであるウルトラマンビクトリー・ショウの登場。それに付随する形で地底人・ビクトリアンの存在などが新たに追加されました。さらには、新しい敵としてチブル星人エクセラーと、その配下としてアンドロイド・ワンゼロ、ガッツ星人ボルストなどが出てきました。

 そして、ギンガの強化形態(平成恒例?)であるギンガストリウムが登場しました。

 それぞれ言いたいことはあるのですが、まずは個人的に良いと感じたところから。

・CG、演出の強化
 まず視覚的に、CGがド迫力になり、インパクトが非常に強くなりました。無印はなんだったのか、というくらいの差です。また、ウルトラマンや怪獣の巨大さをアピールするために、ローアングルからの撮影が非常に多く、ウルトラシリーズが持つ”巨大感”の印象付けに成功したと思えます。また、ナパームを使っての爆炎の多さも一見の価値有りです。スーツアクターのアクションもかなり動きがつくようになり、数年前のウルトラマンゼロを彷彿とさせられて、暑くなりました。

・舞台の一新
 無印はずっと降星町、降星小学校が舞台でした。無印のテーマとしては正解だったのですが、個人的にはつまらないというのが率直な感想でした。
 しかし、今作では、ヒカルが旅をしているという設定で、まずメキシコ・ユカタン半島から始まり、雫が丘へと移動します。以降、彼はここに居を構える特捜隊・UPGの一員として活動するようになります。しかし、彼が調査に向かう場所、ギンガへと変身して戦う場所は毎回違うので、見ていて飽きることはありませんでした。
 また、地底に住む聖獣として、シェパードンという怪獣が登場しました。待ちに待った新規造形怪獣は、ビクトリーのために戦う健気な怪獣で、ある種の人気を博していました。


 さて、良い所を挙げてきましたが、個人的に不満なところも挙げていこうと思います。

・登場人物の数と、それに関してのストーリー構成
 全16話と、従来のウルトラシリーズと比較してかなり話数の少ないギンガS。ストーリーと比較して、少し登場人物が多すぎたのでは、また、設定が少し細かったのではと個人的に思いました。
 一番気になったのは、第五話「仲間と悪魔」、第六話「忘れ去られた過去」です。
 五話で、ウルトラシリーズお馴染みの悪役、ヤプールが登場します。ウルトラマンAで非道の限りを尽くした悪質さを覚えている方も多いのではないでしょうか。この回では、町を守り切ることが出来なった一人の隊員が、ヤプールに乗っ取られて悪事に手を染めかけます(基地の破壊、隊員への暴力)。ともに戦ってきた仲間の豹変に、主人公一同は戸惑うばかりです。
 六話では、地球外追放へと追い込まれたビクトリアンの一族の生き残り・ヒヨリが現れます。過去の内紛から、ショウに敵意を向ける彼女ですが、シェパードンやヒカルの説得もあって、無事に和解します。

 何が言いたいかというと。

 この重いテーマが一日で片付くか? と思ったんです。
 
 ”仲間の大切さ”や”同族間の内紛”は、現実世界においてもかなり重いテーマであり、答えの出ない社会問題に発展している例もあります。過去のウルトラマンにおいては、シリーズすべてを通して、或いは数話分の尺で考えさせるような展開が有りました。

 個人的には、五話か六話のどちらかを削って、残った方を前後編にしたら良かったのではないか、と思いました(個人的には五話を残しておいて欲しいです)。

・ウルトラマンギンガストリウム?
 ギンガの強化形態、ギンガストリウム。ウルトラ六兄弟の力をその身に宿しています。ウルトラマンティガのタイプチェンジではなく、ウルトラマンメビウスのバーニングブレイブに近い感じの強化です。
 個人的には、ギンガストリウムの戦い方が好かなかったので、そのことを書いていきたいと思います。

 ①必殺技が豊富すぎる
 使用した六兄弟の上げると、スペシウム光線、エメリウム光線、ワイドショット、ウルトラショット、ウルトラバーリア、メタリウム光線、ストリウム光線、M87光線、Z光線……。劇中未使用技も含めると、12の技があります。元々のギンガの技を含めると、12+8で20(厳密に数えたらこれよりも少し多い?)。
 これらの必殺技を全て使い切るのは、16話では当然不可能であり、使わずじまいだったものもあります。また、ギンガ固有の技よりも、六兄弟の技を優先して使う傾向があり、露骨に六兄弟をリスペクトしている、と感じてしまいました。また、一回の戦闘で何度も必殺技を使うので、どれも印象に残りにくくなってしまいました。

 ②小技がない
 元々ギンガは、必殺技を7つ持っていますが、ティガのハンドスラッシュのような技を持ちません。格闘でゴリ押しして必殺技を決める、という戦闘スタイルをとっています。単純明快ですが、バリエーションに欠ける戦い方だな、と思ってしまいました。
 話は逸れますが、この点に関しては、ビクトリーに軍配が上がると思います。牽制技のビクトリウムスラッシュ(脚部クリスタルから放つV字型光弾)、繋ぎやここぞという場面で使うビクトリウムバーン(頭部クリスタルから放つ熱戦)、決め技のビクトリウムシュート、そして、己を強化するウルトランス(怪獣の能力を右腕部に宿す能力。アグルのアグルブレードに近い役回り)と、戦闘バリエーションが多いので、飽きが回らないという点で、評価できます。


 とまぁ、感じたことを述べてみましたが、ストーリーは王道的な展開でしたし、地上人とビクトリアンの和解の展開も、無理なく進められていましたし、無印では不明だった、ラスボス・ダークルギエルの正体も分かりました。全体としては、高評価を下したい作品です。


 放映まであと二週間近くに迫った、”劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦! ウルトラ10勇士!!”。本編とは逆に、平成ウルトラマンが一挙に集うらしいです。どんな映画なのか、想像するだけで心躍る日々でございます。