ベンヤミン・ネタニヤフ首相が、
何をやっているのか!
その本質を知れ
先ず、十九世紀のドイツの政治学者イエリングが、
著書「権利のための闘争」に記した次の一文を掲げる。
「隣国によって『一平方マイルの領土』を奪われながら、
膺懲の挙に出ない国は、
『その他の領土』をも奪われてゆき、
ついに『領土』を全く失って
国家として存立することをやめてしまうであろう。
そんな国民は、このような運命にしか値しないのだ。」
そこで、
このイエリングの警告文にある『』で囲んだ部分の
『領土』を『国民』と書き換えれば、
現在、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が実施している
武力行使の本質が分かる。
その上で、ネタニヤフ首相の作戦の「モデル」を
記しておきたい。
それは、イスラエル第五代首相の
ゴルダ・メイア(1898年~1978年)が実施した
「神の怒り作戦(1972年9月~1979年1月22日終結)」である。
1972年9月5日、ミュンヘンオリンピックの選手村に潜入した
パレスチナ武装組織「黒い九月(ブラック・セプテンバー)」は、
イスラエル人アスリート十一人を殺害した。
これに対して、イスラエルのゴルダ・メイア首相は、
イスラエル空軍に、
シリア、レバノンにあるPLOの基地十箇所を空爆させて
二百名を殺害するとともに、
イスラエル陸軍を
レバノン南部に侵攻させた。
そして、同時に、
モサド(イスラエル諜報特務庁)に
ブラック・セプテンバーのメンバー全員の
暗殺命令「神の怒り作戦」を発した。
そして、モサドは、欧州各地で
ブラック・セプテンバーメンバーの暗殺を続け、
ついにゴルダ・メイアの死後の1979年1月22日、
ベイルートで頭目のアリ・ハッサン・サラメを殺害して
七年間におよんだ作戦を終了した。
このゴルダ・メイアの「神の怒り作戦」は、
ユダヤ人に対してテロを行った者は、
「地球の果てまで追いかけて必ず殺す」
というイスラエル国家の強い意思をテロリストに見せつけ、
以後、ユダヤ人に対するテロは止まった。
後にネタニヤフと相前後してイスラエルの首相を務める
エフード・バラクは、
「神の怒り作戦」で
部隊を指揮してベイルートに潜入し
PLOとブラック・セプテンバーのメンバーが隠れているアパートを襲い、幹部三名を射殺する戦果を挙げている。
このネタニヤフとバラクは、
ともに三十歳代で、
イスラエル建国の女老闘士であるゴルダ・メイアの
「神の怒り作戦」に接している。
ゴルダ・メイアは、
ユダヤ人に対する一つのテロを放置すれば、
ナチスドイツが実施した全ユダヤ人抹殺への道を開くことになると判断し、
断乎として「神の怒り作戦」を発令した。
同様に、
ベンヤミン・ネタニヤフは
ガザ地区からの白昼のイスラエル領内への侵攻によるユダヤ人殺害と抑留を放置すれば、
いずれ、
イスラエル領内の全ユダヤ人の絶滅作戦と
イスラエル国家消滅への道を開くと判断し、
「現在の神の怒り作戦」
を展開している。
従って、現在進行中の作戦が、
この先、如何に成り行くか、
核兵器の使用も含めて、
予断はできない。
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