今が一番危ない。
ロシアに対する警戒を怠ってはならない
十一月七日の河内長野における
荒木正則氏(九十七歳)に対する
「シベリア抑留記録・文化賞」授賞式に出席した際の
無念の思い、日々、消しがたい。
それは、二十世紀に、
この日本民族の慟哭の悲劇を作りだした
ソ連(ロシア)に対する、
二十一世紀の警戒感として湧き上がる。
ソ連のスターリンは、
昭和二十年八月九日、日ソ中立条約を破って
ソ満国境を越えて日本への攻撃を開始して
軍人、民間人の区別無く日本人を殺戮した。
満州においてソ連軍に殺戮された日本人同胞二十四万人の遺骨は
未だ満州に放置されたままだ。
スターリンは、
我が国のポツダム宣言受諾と
昭和二十年八月十五日の我が陸海軍の武装解除開始を観て、
他の国々のように対日攻撃を止めるどころか、
さらに、八月十八日に
北千島北端の占守島に侵攻し、
以後、島をつたって南下し、
東京湾上の戦艦ミズーリ号で
日本とソ連を含む連合国が降伏文書に調印している
九月二日も侵攻を続け、
翌九月三日に歯舞・色丹を占領し、
八月二十日に樺太南部の真岡、二十五日に大泊に侵攻して
北海道への攻撃拠点をつくり、
釧路と留萌を結ぶ線から北海道北半分の領有を要求し、
アメリカ大統領のトルーマンに拒絶された。
これ、完全な「火事場泥棒」ではないか。
さらにスターリンは、
北海道北半分の領有要求が拒絶されるや、
「9898号五十万シベリア輸送命令」を発し、
頑健な日本軍将兵六十万人を
極東、シベリア、中央アジアそしてヨーロッパ各地に送り
ソ連国土再建の為の大土木工事に酷使した。
連行された日本軍将兵の奴隷収容所(ラーゲリー)は
ソ連全土二千箇所以上であった。
そして、六万人とも言われる日本軍の屈強な若者が
事故や栄養失調の為に絶命した。
これら絶命した人々は、
ソ連全土二千箇所以上に及ぶ荒野に
犬猫の死骸のように埋められた。
彼らの遺骨収集は、
戦後四十六年が経った平成三年(一九九一年)に
ようやく開始され、
現在に至っても二万二千人分の遺骨が帰還しただけだ。
大半の御遺骨は、今もロシアの荒野に放置されている。
これが、ロシアだ。
戦後十一年間ソビエトに抑留されてラーゲリーに収容されていた
内村剛介北海道大学教授に対し、
同じく十一年間ラーゲリーに収容されていた
終戦時、関東軍参謀総長であった秦彦三郎陸軍大将が
臨終間近に次のように言った。
「私は生涯ロシア・サービスで一貫し、
ソ連にも長く駐在し、ソ軍の演習にも参加した。
でも、何ひとつわかっちゃいなかった。
敗戦後ソ連の収容所暮らしをするまでは・・・」
即ち、ロシア人の作家ドフトエフスキーが言ったとおりなのだ。
「監獄に入ったことの無い者は、
その国がどのような国家か、知ってはいない。」
ロシアとはかくの如きものだ。
現在のロシアは、これと違うのか?!
違うはずがないではないか。
ロシアとは
ルーシー(ロシアの古称)の皮をかぶったタタールなのだ。
現在のプーチン大統領は、
ブレジネフ時代の共産党員で
国家保安委員会(KGB)で育てられたエリートである。
KGBは、諜報活動、謀略活動、破壊活動、スパイ、国境警備などを任務とする。
プーチンは、そのエリートであった。
内村剛介氏は、ロシアの共産エリートについて、
次のように書いている。
無理難題に処してたじろがず、
手段を選ばない者が共産主義的エリートコースに乗る。
何もののまえでもたじろがないから、
当然、親友を裏切ることを屁とも思わない。
オルガナイザーは、
裏切り者でなければならない。
そう、裏切り者、これが、プーチンだ。
さて、今、
このロシアと中共は、対日連携をしている。
ロシアは、毎年、ボストーク(東)と名付けた陸軍軍事演習を、
シベリアや我が国の北方領土や東方各地で行っており、
中共軍もそれに参加し始めた。
中露両海軍は、我が国の東西南北の周辺海域で
年に一度合同軍事演習をしている。
その上で、中共軍は、我が国の南方において、
我が国の尖閣諸島を奪おうとして軍事攻勢を仕掛けており、
同時に、台湾に侵攻する意図を露骨に見せ始めた。
中共が我が国の尖閣を奪い台湾を飲み込めば、
我が国はシーレーンを中共に扼され存立の危機に陥る。
まさに、この時、
ロシアは、我が国の北方において軍事行動を起こし、
北海道を飲み込もうとする公算、大である。
これが、ロシアではないか。
昭和二十年八月の北方に「火事場泥棒」がいた。
令和の御代の北方にも、同じロシアがいる。
二〇一四年、プーチン大統領が、
ウクライナのクリミアに侵攻してそれを奪ってから、
東欧では、ロシアのバルト三国武力進駐が
現実味を帯びてきたと言われている。
西方で、ロシアの軍事侵攻が現実味を帯びて語られるならば、
中共の武力行使が秒読みの東方では、
ロシアの武力行使も必至ではないか。
安倍晋三君が得意になっていた
「ウラジーミル・シンゾー」と呼び合う
親密な日露関係という
「非現実的な茶番」に付き合った
KGBのプーチンの魂胆はなにか?
馬鹿馬鹿しい幻想から醒めよ!
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映画「八甲田山」より 雪の進軍