今日も、ミャンマーについて記しておきたい。
まず、
アウン・サン・スーチーについて
この人物を理解するには、
イギリスの植民地支配の非道冷酷なやり方を知らねばならない。
京大の教授だった会田雄次さんは、
ビルマ戦線に従軍し、戦後イギリス軍の捕虜になってヤンゴン郊外の
「アーロン収容所」に拘束された。
彼は、その体験を「アーロン収容所」という本に書いた。
その前書きに、体験したイギリス人というものの正体を
「怪物だった」と書いている。
アウン・サン・スーチーは、その「怪物」が生みだした人物だ。
イギリスは、
十九世紀半ばにマンダレーにあったビルマの王朝を滅ぼしてビルマ支配を開始する。
その支配の態様は、
仏教徒のビルマ人を最下層の農奴にして武器を持たせず鎌の刃の長さまで制限し、
イスラム教のインド人と華僑をビルマに入れて経済を握らせ、
少数の山岳民族をキリスト教徒にしてビルマの警察と軍を握らせるという
大多数のビルマ人にとって非情で無慈悲な「分割統治」だ。
その上で、イギリスは、
滅ぼしたビルマ王朝の貴族の婦女子をイギリス軍将校の妾にする。
そして、生まれた子供をインドに送りパブリックスクールで教育する。
そうすると、顔はビルマで心はイギリス人の特権階級が出来上がる。
こういう酷い植民地支配をしていたイギリス軍を
大東亜戦争で日本軍が撃破して駆逐し、
これがビルマ独立につながっていくのだが、
独立後、当然に、
イギリスに、軍と警察の特権を与えられビルマ人を支配していた山岳少数民族と
最下層に位置づけられて支配されていた大多数のビルマ人との抗争が起こる。
従って、独立ビルマを維持する為には、
アウン・サン将軍の下で戦った軍隊による軍事政権が必要となる。
しかし、そのアウン・サン将軍の娘、
アウン・サン・スーチーは植民地下の特権階級と同様に、
ビルマで育つことなく、イギリスに家がありイギリス人の夫がいる。
そして、ビルマ(ミャンマー)に来て、
首都ヤンゴンの湖畔のアウン・サン将軍の広大な邸宅に住んで、
イギリスやアメリカに同調して
イギリス人のように軍事政権を非難して、
「ノーベル平和賞」を授与された。
しかし、実際にミャンマー政府のトップになった時の彼女の統治は
イギリスの支配と同様に、
冷酷だったことはロフィンギャに対する措置で明らかであろう。
顔はビルマでも心は十九世紀のイギリスだからである。
私が、軍事政権時代のミャンマーで、
トップのキン・ニュン第一書記を初めて訪れて話した時、
彼は、アウン・サン・スーチーと欧米の軍事政権非難を
イギリスによる第二植民地主義だ、と言った。
また、スーチー女史については、
彼女は、我々の父であるアウン・サン将軍の娘だ、
従って、彼女は、我々の妹だと思っている、と言った。
それから、数回、キン・ニュン第一書記に会った。
最後に、キン・ニュン第一書記に会ったとき、
別れ際に立ち上がって握手をした後、
ドアの方に向かおうとする私を
彼が「シンゴ」と呼び止めた。
そして、
「シンゴ、今度来たときには、僕が山岳国境地帯を案内するよ」と言った。
しかし、それからしばらくしてキン・ニュンは地位を追われ、
会見を申し込んでもミャンマー政府から無理だと言われた。
キン・ニュン第一書記と親しくなったのは
初対面の時の冒頭、私が、
貴国の大地で倒れた十九万の日本軍将兵を、
貴国の人々が、
今も優しく弔ってくれていることに心より感謝する、
と言ったからだった。
軍人であるキン・ニュンの心に響いたのだと思う。
彼は私の退出後に「シンゴは軍人か?」と尋ねていたと聞いた。
実際、ミャンマーの大地を歩けば、
至る所に日本軍将兵の墓石や慰霊碑がある。
その度に、ミャンマーの人々に感謝した。
マンダレーの北東にある
インパール作戦発動の時の日本軍司令部があったメイミョーを訪れた時、
日本軍将兵の墓があり新鮮な花が供えられていた。
その近くに軍の学校があるらしく、
行軍訓練をする将兵の歌声が聞こえてきた。
そのメロディーは日本の軍歌だった。
その後、メイミョーヲ離れ、
丘に立ってインパール作戦で将兵が向かった西のアラカン山脈を眺め合掌した。
そして、瞑目した時、瞼の裏が真っ赤になって迫ってきて驚いた。
今も、あの瞼の裏の真っ赤は、
戦没将兵の御霊が来てくれたからだと思っている。
ヤンゴンでミャンマー国軍の二人の中佐と
日本から駐在武官としてきている自衛官(中佐)と私四人で夕食を食べた時、
ミャンマー軍の中佐が言った。
俺たちと日本の自衛隊が白兵戦をすれば、俺たちが勝つ。
何でだ?と聞くと、
俺たちは、日本軍に習った銃剣道の訓練を今も続けているからだ、と答えた。
ミャンマーのことを書けば、きりが無いのでここで止めるが、
先日も書いたように、
我が国は、欧米とスーチー女史のミャンマーの軍事政権批判に同調して、
この親日国を孤立させて中共に向かわせてはならない。
選挙違反で民主主義を蹂躙したアメリカのバイデンが
ミャンマーのクーデターを
民主主義を掲げて非難していたが、
どの面さげて言うとるんじゃ、と思った。



兵士と犬











好な猫
の種類は、キジシロ

です。



