小泉訪朝について。

先の七月十六日の横田滋さん追悼のFBで、
小泉総理を「大泉総理」と書き込んだ。
これは、
「大」を「小」に訂正する時に、
小泉訪朝についても書けという天の催促かと思い、
以下、書く。

まず冒頭に、
平成十四年九月十七日の小泉訪朝は、
羊頭を掲げて狗肉を売る類いの
国民に対する世紀の欺瞞であるとともに、
我が国を空前のテロ支援国家に転落させる
狂人に近い無能力者の旅だった、
その証拠は、
小泉純一郎と金正日の「日朝平壌宣言」そのものだ！

平壌宣言の四分の三は、
・我が国の北朝鮮に対する「植民地支配」に対する謝罪と反省。
・我が国の北朝鮮に対する請求権（巨額）の放棄。
・我が国の北朝鮮に対するカネ（巨額）の支払い。
・我が国と北朝鮮との早期国交樹立交渉開始。
残りの四分の一は、
・北朝鮮は日本国民の「生命と安全に関する懸案問題」について、
今後、再び生ずることがないように適切な措置を取る。
・北朝鮮は核開発に関して総ての国際合意を遵守する。
・北朝鮮はミサイル発射をモラトリアムする。

以上の何処に「拉致問題」が書いてあるのか！？
外務省が強弁するように、
「日本国民の生命と安全に関する懸案問題」が
「拉致問題」だとしても、
宣言では、
将来、そういうことがないようにする、
と言っているだけではないか。
即ち、小泉純一郎総理は、
北朝鮮が、将来は拉致をしないと約束しただけで、
現に拉致されて抑留されている大勢の国民を無視して、
北朝鮮に対する巨額の請求権の放棄と、
巨額のカネの支払いを約束して帰ってきた訳だ。
即ち、既に拉致されている横田めぐみさんや有本恵子さん等、
大勢の抑留されている拉致被害者を、
日朝両国で切り捨てたのだ。
さらに北朝鮮は、
核開発とミサイルに関する約束を総て破っている。
破るというより、そもそも約束を守る意思がなかった。
約束を守る意思がないのに約束をする。
これを騙すという。
つまり、小泉総理は
騙されるために平壌に行ったということだ。

では、
この平壌宣言で我が国が約束したことが
履行されたらどうなったのか。
それこそ、悪夢である。
我が国は、金氏朝鮮という危険な独裁体制テロ国家に
核開発の全資金を出したテロ支援国家に転落していたのだ。

では、何故、小泉一行は、ここまで無残に騙されたのか。
それは、
日朝国交樹立という「功名」を追いかけるなかで、
拉致被害者の存在を
「日朝両国友好の障害」
と位置づけていたからだ。
従って、北朝鮮が、この障害を除去するために出した
「八名死亡」という嘘に飛びつき盲信した。
そして、小泉一行は、
日朝国交樹立の障害除去の「お祝い」として北朝鮮から貰った
トラック二台分の松茸を政府専用機に積み込んで帰途についた。
我が国をテロ支援国家に転落させる罠に嵌まって政府専用機に乗り込んだ彼等には、それを止める意思も能力もなかった。
しかし、その時、
東京で小泉内閣から突然の「死亡宣告」をされた
拉致被害者家族が我が国を救った！
「死亡宣告」直後の記者会見で、
絶句してしまった夫の横田滋さんに代わって、
咄嗟に語った妻の横田早紀江さんの次の言葉だ。
「絶対に、この何もない、
いつ死んだかどうかっていふことさへ、
分からないような、
そんなことを信じることはできません・・・
まだ生きていることを信じ続けて闘ってまいります。」

さて、
安倍晋三総理は、この小泉訪朝団の一員であった。
そして、
本年二月の拉致された有本恵子さんの母である有本嘉代子さんの死去に際し、
「痛恨の思い」と言い、
六月五日の横田めぐみさんの父である横田滋さんの死去に際し、
「全力を尽くしてきたが・・・断腸の思い」
と言った。
我が国内における朝鮮総連の活動を放任して
「全力を尽くしてきた」と言えるのか？
また、
小泉訪朝団が無残に騙されて平壌宣言を発して、
我が国をテロ支援国家転落の淵に立たせ、
北朝鮮に言われるままに
被害者家族に「死亡宣告」をして苦しめたこと、
これらの小泉訪朝団の実態を率直に認め、
この危機からお国を救ったのは、
拉致被害者家族だ、
横田滋さんと早紀江さんだと、
感謝の思いを述べたらどうか。
誠意を示したらどうか。
なお、
スウェーデン国際平和研究所は、
北朝鮮の現保有核弾頭を30～40発、
昨年より10発増加と発表した。
そして、南北共同宣言以来、北朝鮮は韓国からの経済支援を
ことごとく核戦力増強に費やしていると指摘した。
安倍内閣は、
他国から指摘される前に、
我が国内の朝鮮総連等の北朝鮮関連組織から、
北朝鮮の核戦力増強のために
どれだけの資金が流れているか調査し発表したらどうか。