六月十四日は、早朝から舞鶴に行き、
海上自衛隊舞鶴教育隊を訪れ新隊員の激励をした。
これは「関西防衛を支える会」(会長 元海将高橋忠義)が企画した行事であり、
舞鶴教育隊新隊員の激励と聞いて参加したのだ。
道路事情で少々到着が遅れたが、
教育隊の五階の講堂には四百五十人の新隊員が白い水兵服をきて
微動もせずに整列して迎えてくれた。
彼らの表情が厳粛に見えたので写真に映さなかったが、
全員を見渡して言いたかったのは
「貴君ら、よい面魂である!」
という挨拶だった。
入隊して二ヶ月少々で、
この面魂!
誠に、国防に携わる者達の訓練は、
「ことに臨んでは身の危険を顧みず任務を遂行する」
ための訓練であり、
即ち、命の危険をともなう訓練であり、
この場で、
我が国の国防の基礎が生まれつつあると思うと、
彼ら、二十歳前後の四百五十名の新兵に、
ありがとう!と言って、一人一人握手したかった。
退出時に、
舞鶴鎮守府長官であった日露戦争の世界史に残る名提督である
東郷平八郎元帥が、
戦い終えて連合艦隊を解散する時に示した
「連合艦隊解散の辞」
数十部印刷して持参していたので、
新兵さんが熟読してくれるのを願い、
高橋会長から教育隊教官に渡してもらった。
それから、五時間後、
ボートに乗って舞鶴湾内に停泊している護衛艦、輸送艦群を見物していると、
教育隊の前の海では、
強風の中で新隊員達がカッターに乗り込んで訓練をしていた。
双眼鏡で彼らを見ると、
へとへとになってオールを漕いでいた。
素晴らしい奴らに会えた良い一日だった。
令和元年六月十五日(土)
西村眞悟FBより。
連合艦隊解散の辞
原文
二十閲月ノ征戰已ニ往事ト過ギ、我ガ聯合艦隊ハ今ヤ其ノ隊務ヲ結了シテ茲ニ解散スル事トナレリ。
然レドモ我等海軍々人ノ責務ハ決シテ之ガ爲ニ輕減セルモノニアラズ。
此ノ戰役ノ收果ヲ永遠ニ全ウシ、尚益々國運ノ隆昌ヲ扶持センニハ、時ノ平戰ヲ問ハズ、先ヅ外衞ニ立ツベキ海軍ガ常ニ其ノ武力ヲ海洋ニ保全シ、一朝緩急応ズルノ覺悟アルヲ要ス。
而シテ武力ナル物ハ艦船兵器等ノミニアラズシテ、之ヲ活用スル無形ノ實力ニアリ、百發百中ノ一砲能ク百發一中ノ敵砲百門ニ對抗シ得ルヲ覺ラバ、我等軍人ハ主トシテ武力ヲ形而上ニ求メザルベカラズ。
近ク我ガ海軍ノ勝利ヲ得タル所以モ、至尊ノ靈徳ニ頼ル所多シト雖モ、抑亦平素ノ錬磨其ノ因ヲ成シ、果ヲ戰役ニ結ビタルモノニシテ、若シ既往ヲ以テ將來ヲ推ストキハ、征戰息ムト雖モ安ンジテ休憩ス可カラザルモノアルヲ覺ユ。
惟フニ武人ノ一生ハ連綿不斷ノ戰爭ニシテ、時ノ平戰ニ由リ其ノ責務ニ輕重アルノ理ナシ。
事有レバ武力ヲ發揮シ、事無ケレバ之ヲ修養シ、終始一貫其ノ本分ヲ盡サンノミ。
過去ノ一年有半彼ノ風濤ト戰ヒ、寒暑ニ抗シ、屡々頑敵ト對シテ生死ノ間ニ出入セシコト固ヨリ容易ノ業ナラザリシモ、觀ズレバ是レ亦長期ノ一大演習ニシテ之ニ參加シ幾多啓發スルヲ得タル武人ノ幸福比スルニ物無シ。
豈之ヲ征戰ノ勞苦トスルニ足ランヤ。
苟モ武人ニシテ治平ニ偸安センカ、兵備ノ外觀毅然タルモ宛モ沙上ノ樓閣ノ如ク、暴風一過忽チ崩倒スルニ至ラン。
洵ニ戒ムベキナリ。
昔者、神功皇后三韓ヲ征服シ給ヒシ以來、韓國ハ四百餘年間、我ガ統理ノ下ニアリシモ、一タビ海軍ノ廢頻スルヤ忽チ之ヲ失ヒ、又近世ニ入リ、徳川幕府治平ニ狃レテ、兵備ヲ懈レバ、舉國米艦數隻ノ應對ニ苦シミ、露艦亦千島樺太ヲ覬覦スルモ、之ト抗爭スルコト能ハザルニ至レリ。
飜ツテ之ヲ西史ニ見ルニ、十九世紀ノ初メニ當リ、ナイル及ビトラファルガー等ニ勝チタル英國海軍ハ、祖國ヲ泰山ノ安キニ置キタルノミナラズ爾來後進相襲ツテ能ク其ノ武力ヲ保有シ世運ノ進歩ニ後レザリシカハ、今ニ至ル迄永ク其ノ國利ヲ擁護シ國權ヲ伸張スルヲ得タリ。
蓋シ此ノ如キ古今東西ノ殷鑑ハ爲政ノ然シカラシムルモノアリト雖モ主トシテ武人ガ治ニ居テ亂ヲ忘レザルト否トニ基ケル自然ノ結果タラザルハ無シ。
我等戰後ノ軍人ハ、深ク此等ノ實例ニ鑑ミ、既有ノ錬磨ニ加フルニ戰役ノ實驗ヲ以ツテ、更ニ將來ノ進歩ヲ圖リテ時勢ノ發展ニ後レザルヲ期セザル可カラズ。
若シ夫レ常ニ、聖諭ヲ奉體シテ、孜々奮勵シ實力ノ滿ヲ持シテ放ツベキ時節ヲ待タバ、庶幾バ以テ永遠ニ護國ノ大任ヲ全ウスル事ヲ得ン。
神明ハ唯平素ノ鍛錬ニ力メ戰ハヅシテ既ニ勝テル者ニ勝利ノ榮冠ヲ授クルト同時ニ、一勝ニ滿足シ治平ニ安ンズル者ヨリ直ニ之ヲ褫フ。
古人曰ク勝ツテ兜ノ緒ヲ締メヨト。
明治三十八年十二月二十一日 聯合艦隊司令長官 東郷平八郎
現代語訳
二十ヶ月にわたった戦いも、すでに過去のこととなり、我が連合艦隊は今その任務を果たしてここに解散することになった。しかし艦隊は解散しても、そのために我が海軍軍人の務めや責任が軽減するということは決してない。
この戦争で収めた成果を永遠に生かし、さらに一層国運をさかんにするには平時戦時の別なく、まずもって、外の守りに対し重要な役目を持つ海軍が、常に万全の海上戦力を保持し、ひとたび事あるときは、ただちに、その危急に対応できる構えが必要である。
戦力というものは、ただ艦船兵器等有形のものや数だけで定まるものではなく、これを活用する能力すなわち無形の実力にも左右される。百発百中の砲一門は百発一中、いうなれば百発打っても一発しか当たらないような砲の百門と対抗することができるのであって、この理に気づくなら、われわれ軍人は無形の実力の充実すなわち訓練に主点を置かなければならない。
この度、我が海軍が勝利を得たのは、もちろん天皇陛下の霊徳によるとはいえ、一面また将兵の平素の練磨によるものであって、それがあのような戦果をもたらしたのである。もし過去の事例をもって、将来を推測するならば、たとえ戦いは終わったとはいえ、安閑としてはおれないような気がする。
考えるに、武人の一生は戦いの連続であって、その責任は平時であれ戦時であれ、その時々によって軽くなったり、重くなったりするものではない。ことが起これば戦力を発揮するし、事がないときは戦力の涵養につとめ、ひたすらにその本分を尽くすことにある。過去一年半、あの風波と戦い、寒暑に耐え、たびたび強敵と相対して生死の間をさまよったことなどは、容易な業ではなかったけれども、考えてみると、これもまた長期の一大演習であって、これに参加し多くの知識を啓発することができたのは、武人としてこの上もない幸せであったというべきであり、どうして戦争で苦労したなどといえようか。
もし武人が太平に安心して目の前の安楽を追うならば、兵備の外見がいかにりっぱであっても、それはあたかも砂上の楼閣のようなものでしかなく、ひとたび暴風にあえばたちまち崩壊してしまうであろう。まことに心すべきである。
むかし神功皇后が三韓を征服されて後、韓国は四百余年間我が国の支配下にあったけれども、ひとたび海軍が衰えるとたちまちこれを失い、また近世に至っては、徳川幕府が太平になり、兵備をおこたると、数隻の米艦の扱いにも国中が苦しみ、またロシアの軍艦が千島樺太をねらってもこれに立ち向かうことができなかった。目を転じて西洋史をみると、十九世紀の初期、ナイル及びトラファルガー等に勝った英国海軍は、祖国をゆるぎない安泰なものとしたばかりでなく、それ以降、後進が相次いでよくその武力を維持し世運の進歩におくれなかったから、今日に至るまで永く国益を守り、国威を伸張することができたのである。
考えるに、このような古今東西のいましめは、政治のあり方にもよるけれども、そもそもは武人が平和なときにあっても、戦いを忘れないで備えを固くしているかどうかにかかり、それが自然にこのような結果を生んだのである。
われ等戦後の軍人は深くこれらの実例を省察し、これまでの練磨のうえに戦時の体験を加え、さらに将来の進歩を図って時勢の発展におくれないように努めなければならない。そして常に聖論を奉体して、ひたすら奮励し、万全の実力を充実して、時節の到来を待つならば、おそらく永遠に護国の大任を全うすることができるであろう。神は平素ひたすら鍛練に努め、戦う前に既に戦勝を約束された者に勝利の栄冠を授けると同時に、一勝に満足し太平に安閑としている者からは、ただちにその栄冠を取り上げてしまうであろう。
昔のことわざにも教えている「勝って、兜の緒を締めよ」と。
明治三十八年十二月二十一日
連合艦隊司令長官 東郷平八郎
防災セット作ってる?作ってない?
激甚災害時の非常持ち出し袋は皆さんの家庭にも常備されていると思いますが、更に必要最小限に纒めたのが「サバイバルキット」です。
一般に販売されているキットではイギリス陸軍特殊空挺部隊(SAS)採用のサバイバルキットが中身が充実してますね。
![]() |
BCB イギリス軍 SAS採用 ミリタリー サバイバルキット 01-02-bcb-0003
6,912円
Amazon |
というわけで、私自身でケース及び中身を家にあるものをかき集めて揃えてみました。中身のおよそ80%は100円均一で購入できますwww
まず「アルミケース」これは100円均一Seriaで購入。
続いて中身を紹介致します。
蓋を開けるとギッシリ詰まっております。
これは皆さんもご存知でしょう。
これは新潟の金物屋さんで1000円くらいで購入しました。
釣りセット。
釣り針、ライン、重りなど。100円均一ダイソー及び釣具のタックルベリーで購入。
竿は現地調達です。
小型LEDライト、ダイアモンドシャープナー(砥石)、笛。
購入は、100円均一ダイソー・ホームセンター。
裁縫セット、耳栓、綿棒、傷テープ、コットンボール。
耳栓を除いて、100円均一ダイソーで購入。
そしてサバイバルで最も重要なのは火と水の確保ですが、これは火起こしに使用する「ファイヤースターター」です。麻紐とタコ糸、どちらとも火口にします。ファイヤースターターで火花をスパークさせ火口に点火させます。
他にも色々な火起こしの方法があります。
今回ご紹介しましたサバイバルキットですが、本格的に「サバイバルキット」と「救急ファーストエイドキット」に分け、それぞれ中身をより充実させたいと思っております。