天皇、皇后両陛下はこの1週間、発生から5年が過ぎた東日本大震災の被災地、被災者に改めて心を寄せる日々を過ごされた。
13日、東京都新宿区の東京オペラシティコンサートホールで、震災復興支援のチャリティーコンサートを鑑賞された。被災地から特別出演した福島県立郡山高校合唱部による「花は咲く」に聞き入り、アンコールでは唱歌の「故郷(ふるさと)」を口ずさまれた。終演後には合唱部の生徒らとご懇談。皇后さまは「これからも被災地に寄り添っていきたい」と話されたという。
両陛下は16日、福島県三春町にある同県葛尾村役場三春出張所を訪れ、東京電力福島第1原発事故の影響で全村避難が続く村民らを慰労された。仮設住宅などでの不自由な生活を憂慮し、事故に伴う放射能汚染、風評被害に心を痛められてきたという。
三春町内の仮設住宅団地で日用品店を営業する佐藤英人さん(75)は、今春にも予定される避難指示解除後に村での営業再開を目指す。佐藤さんが「村民がどの程度帰るかはっきりしませんが、できるだけサポートしたい」と話すと、天皇陛下は「そういう商店ができてくると喜ばれるでしょうね」とねぎらいの言葉をかけられた。
側近によると、両陛下は三春町の鈴木義孝(よしのり)町長らに、葛尾村の住民を受け入れていることへの感謝の気持ちを伝えられたという。
17日には、宮城県石巻市の県水産会館に赴き、組合員392人が犠牲になった県漁協の慰霊碑に拝礼された。同会館には当初、休憩のために立ち寄るだけだったが、慰霊碑の存在を知った両陛下が追悼を強く希望された。
続いて、827人が死亡・行方不明になった宮城県女川町を初めてご訪問。昨年12月にJR女川駅前の遊歩道沿いに開業したテナント型商業施設では、店舗の中に足を踏み入れながら、店主らに経営状況などを尋ねられた。
段ボール製品を製作・販売する「コンポーズファクトリー」では、店内に展示された段ボール製のスポーツカーを興味深そうにご鑑賞。陛下は「段ボールは利用方法が多いですね」、皇后さまも「避難所でも活躍しました」と話されていた。
その後、津波で壊滅した工場を再建し、サンマや銀ザケなどを使った特産品を製造・販売する水産加工会社「ヤマホン」をご視察。帰り際には、休憩で再び立ち寄った県水産会館で、県漁協の丹野一雄会長と面会し、震災後の組合員らの就業状況などについて尋ねられたという。
皇太子ご夫妻は14日、長女の敬宮(としのみや)愛子さまを連れ立って東京都台東区の都美術館を訪れ、日伊国交樹立150周年を記念した企画展「ボッティチェリ展」を鑑賞された。宮内庁東宮職によると、ご一家そろって美術館で美術展を鑑賞されるのは初めて。
愛子さまは16日、学習院女子中・高等科合同の卒業生送別学芸会にご参加。中等科2年生で披露した演劇の中で弦楽合奏のチェロを担当し、編曲も手がけられたという。
秋篠宮ご夫妻は17日、春の彼岸に合わせ、長女の眞子さま、次女の佳子さまとともに東京都八王子市の武蔵陵墓地を訪れ、昭和天皇の武蔵野陵、香淳皇后の武蔵野東陵を参拝された。
高円宮妃久子さまの三女、絢子さまは16日、千葉県東金市の城西国際大(大学院)の学位記授与式に臨み、「福祉社会」の修士号を受けられた。式典後には「留学を含めさまざまな経験をさせていただいた大学院生活でした」と感想を述べられた。久子さまも来賓として臨席された。
産経ニュース
【今週の御皇室】
東日本大震災追悼式典での、天皇陛下の御言葉[桜H28/3/17]
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皇室ジャーナリストの髙清水有子がお送りする『今週の御皇室』。今回は、3月11日に
◆天皇陛下の御言葉、東日本大震災5周年追悼式
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