皇居内の水田で稲刈りをされる天皇陛下=11日(宮内庁提供)
天皇、皇后両陛下は、記録的豪雨で北関東や東北を中心に多くの被害が出ていることを側近からの報告や報道などで見聞きし、心を痛められている。11日には茨城、栃木両県知事にお見舞いの気持ちを伝え、17~18日に予定していた栃木県日光市への訪問を取りやめられた。
両陛下は10日に皇居・宮殿で、ウガンダのムセベニ大統領夫妻とご会見。大統領が帰り際に豪雨について触れると、天皇陛下は「日本はこの時期、台風が多いです。河川がだいぶ増水し、氾濫しているところもあるので心配しています」と話されたという。
会見では、ウガンダのビクトリア湖で外来魚のナイルパーチが繁殖していることが話題に上り、日本魚類学会会員の陛下は「ナイルパーチは他の魚を食べるのですね」などと質問されたという。会見に続いては、両陛下が宮中午餐を催され、皇太子さま、秋篠宮ご夫妻が陪席された。
ウガンダのムセベニ大統領夫妻との会見に臨まれる天皇、皇后両陛下=10日、皇居・宮殿「竹の間」
陛下は11日、皇居内の生物学研究所脇の水田で稲刈りに臨み、もち米「マンゲツモチ」計40株を収穫された。
皇后さまは7日、東京都中央区の日本橋三越本店で、絵画展「90回記念国展キャンペーン 島田鮎子展」を鑑賞された。来年で90回を迎える国展を盛り上げるため、国展会員で洋画家の島田さんの作品35点を展示。皇后さまは島田さんの案内で代表作を見て回り、「きれいな作品でございますね」「構図を考えているときが楽しいでしょ」とにこやかに話しかけられた。
島田鮎子展をご覧になる皇后陛下=7日、東京都中央区の日本橋三越本店
皇后さまが胸の痛みに伴い、心臓の精密検査を受けられてから9日で1カ月。宮内庁の風岡典之長官は10日の定例会見で、ここ最近はご体調の異常は聞いていないとした上で、秋から年末年始にかけて公務で多忙となられることから「侍医と連携してお体の状況をうかがっていかなければならない」と述べた。
皇太子ご夫妻は8日、東宮御所で、大阪青年会議所の招待で来日した米国やベルギーなど5カ国の若手起業家ら男女5人と懇談された。この懇談は、平成19年に両陛下から皇太子ご夫妻に引き継がれたという。
皇太子ご夫妻の長女で、学習院女子中等科2年の敬宮(としのみや)愛子さまは7日から2学期が始まり、元気に授業や課題に取り組まれている。
秋篠宮ご夫妻の長男で、お茶の水女子大付属小3年の悠仁さまは1日から2学期に入られた。6日には9歳の誕生日を迎え、秋篠宮妃紀子さまに付き添われて皇居・御所を訪れ、天皇、皇后両陛下にあいさつをされた。
天皇、皇后両陛下に誕生日のあいさつをするため、秋篠宮妃紀子殿下とともに皇居に入られる悠仁親王殿下=6日、皇居・半蔵門
宮内庁によると、学校の理科の授業で風やゴムの働きを調べる実験があり、悠仁さまは正確なデータを取るように努められた。5月の運動会では、縄跳びやそりを使ったリレー、大玉転がしなどに出場された。放課後には、友達と虫やカエルをとるなどして遊ばれている。
宮邸がある赤坂御用地内でも愛用の虫とり網でトンボやセミ、カブトムシをとり、観察されている。昆虫が生息しやすい環境に関心を持ち、御用地内の小川や池を見て回られることも。宮邸の畑では、ジャガイモ、トマトなどを栽培し、学校帰りに自ら手入れをして収穫された。
また、ご夫妻とともに地図や地球儀を見ながら、旅行で訪問した場所や、会話の中で出てくる地域や国を確認されることもあるという。
紀子さまは11日、49歳のお誕生日を迎えられた。
日本赤十字社名誉副総裁の高円宮妃久子さまは8日、北海道帯広市で開かれた赤十字北海道大会に臨席し、赤十字事業に貢献した個人や団体に有功章などを授与された。
産経ニュース