両陛下、パラオから帰国後も積極的にご公務。
愛子内親王殿下、チェロをご演奏に。雅子妃殿下もご鑑賞。
パラオ共和国での戦没者慰霊を前の週に果たした天皇、皇后両陛下はこの1週間、お疲れが残る中でも、春の恒例行事や外国大使とのご接見など重要な公務に励まれた。
天皇陛下は13日、皇居・御所で皇太子さまから、パラオ訪問中に委任していた国事行為の臨時代行について報告を受けられた。報告終了後には、皇后さまと皇太子妃雅子さまも加わり、パラオ訪問について話をされたという。
両陛下は15日、パラオご訪問報告で伊勢神宮(三重県)に出向いていた掌典(しょうてん)を御所に招き、労をねぎらわれた。16日には東京都八王子市の武蔵陵墓地にある昭和天皇の武蔵野陵(むさしののみささぎ)、香淳皇后の武蔵野東陵(むさしののひがしのみささぎ)を参拝し、慰霊訪問を無事に終えたことを報告された。
墓地内で昼食をとった後は、近くの「高尾みころも霊堂」に移られた。昭和47年に建てられたこの霊堂には、労災事故の死亡者約24万8千人が合祀(ごうし)されており、両陛下は最上階の11階にある拝殿に供花し、犠牲者を追悼された。
高尾みころも霊堂の拝殿で花を供えられる天皇、皇后両陛下=16日、東京都八王子市
宮内庁によると、両陛下は戦後70年にあたり、戦没者の慰霊だけでなく、日本の高度経済成長を支える中で命を落とした人々の慰霊も気にかけられていたという。
両陛下は死亡者の推移などについて説明を受けられ、天皇陛下は「平成になってからは随分減っていますね」と話された。皇后さまは、印刷会社の社員らが有機溶剤が原因で胆管がんを発症して死亡したケースやアスベスト被害などを気にかけ、「病気で亡くなった人は含まれていますか」と質問されていた。
陛下は15、16日の2日間で、皇居内の生物学研究所脇にある苗代に、稲の種もみをまかれた。陛下のお手まきやお田植え、お稲刈りは、皇后さまのご養蚕と並んで大切にされている行事。
苗代に稲の種もみをまかれる天皇陛下=15日、皇居・生物学研究所(宮内庁提供)
皇太子ご夫妻の長女で学習院中等科2年の敬宮(としのみや)愛子さまは12日、東京都豊島区の学習院創立百周年記念会館で開かれた「オール学習院大合同演奏会」に初等科管弦楽部のOGとしてご出演。THE BOOMの「風になりたい」と嵐の「サクラ咲ケ」の2曲でチェロを演奏された。皇太子さまは日本医学会総会臨席などのため京都市を訪問されていたが、雅子さまは客席からオペラグラスを使って鑑賞し、笑顔で拍手を送られた。
「オール学習院大合同演奏会」でチェロを演奏される、敬宮愛子内親王殿下=12日、東京都豊島区の学習院創立百周年記念会館
小町恭士東宮大夫によると、演奏会後、雅子さまと愛子さまは周辺で開かれていた「オール学習院の集い」会場をそれぞれ回り、盲導犬の体験ブースや福島県いわき市からの移動水族館などをご覧に。雅子さまは視覚障害の人々や福島県関係者とも話し、励まされたという。
皇太子ご夫妻は13日、お住まいの東宮御所で国際原子力機関(IAEA)の天野之弥(ゆきや)事務局長と会い、東京電力福島第1原発事故への対応や医療分野への原子力利用などIAEAの活動について説明を受けられた。
恩賜財団母子愛育会総裁の秋篠宮妃紀子さまは15日午前、明治記念館(東京都港区)で愛育班員全国大会に臨まれた。秋篠宮ご夫妻は同日午後には、憲政記念館(千代田区)での「日本さくらの会設立50周年記念第50回さくら祭り中央大会」に臨席された。サクラの保存や育成などを行っている日本さくらの会は、全米さくら祭りなどを通じて国際交流も行っている。
与謝蕪村の「山水図屏風」をご覧になる秋篠宮同妃両殿下=13日、東京都港区のサントリー美術館
三笠宮家の彬子さまは17日、東京都美術館(台東区)で大英博物館展の開会式と内覧会に臨まれた。彬子さまは留学した英オックスフォード大マートン・カレッジで、大英博物館の日本美術収集と展示の事例を基に、英国人の日本美術観の変化をテーマとした博士論文を書かれている。
産経ニュース
【今週の御皇室】新学期到来、殿下方の御近況[桜H27/4/16]
皇室ジャーナリストの高清水有子がお送りする「今週の御皇室」。今回は、新学期を迎え
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