自ら育てたハーブを前にほほえまれる悠仁親王殿下。9月6日に8歳になられた=8月7日、秋篠宮邸内(宮内庁提供)
昭和天皇の87年余の生涯を宮内庁がまとめた「昭和天皇実録」約1万2千ページの内容が9日、公表された。天皇、皇后両陛下には正本が8月21日に奉呈(献上)されている。
宮内庁の風岡典之長官は11日の定例記者会見で「歴史的な事業が完成し、この場に立ち会う者として大変光栄。昭和天皇のご事跡について広く理解が深まることを願います」と感慨深く語った。
実録公表を心待ちにしていたのは、歴史の専門家だけではなかった。宮内庁書陵部庁舎では、9日から実録の写しの特別閲覧が始まり、訪れた人々が「昭和」を紡いだ膨大な記録をたどった。千葉市花見川区の中川正勝さん(71)は「終戦前後の昭和天皇の苦悩が分かるかなと思って来た。切迫した様子がよく分かった」と話していた。
両陛下は12日、お住まいの皇居・御所で、上京した広島県の湯崎英彦知事から、70人以上が犠牲となっている広島市の土砂災害の説明を聞かれた。両陛下は8月20日の発生当初から被害に心を痛め、軽井沢(長野県)などでの静養を取りやめられている。
皇后さまは10日、東京都港区の六本木ヒルズの映画館で、時代劇映画「蜩(ひぐらし)ノ記」の東日本大震災復興支援チャリティー試写会をご鑑賞。岩手県遠野市をはじめ東北を主要ロケ地として山里や武家屋敷などが撮影されたことから、試写会には同県釜石市など沿岸部から避難して遠野市の仮設住宅などに住む被災者13人が招待された。
両陛下が昨年7月、遠野市の仮設住宅を訪ねた際に会われた人もおり、皇后さまは入退場時、客席の被災者らに「お気をつけてお帰りください」と声を掛けられた。
皇太子さまは7日、東京・上野の東京都美術館で、日本山岳写真協会の創立75周年記念の写真展を鑑賞された。
皇太子さまは登山が趣味で、日本山岳会に所属されている。「富士山の日」でもある2月23日のお生まれで、同展には、雪煙を上げる富士山を山梨県富士吉田市から撮った写真を出展された。
宮内庁は11日、秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまが学習院大文学部を8月31日付で中退されたと明らかにした。来春の他大学への入学を目指して受験されるためだという。
学習院は皇族方の学問の場として知られ、秋篠宮ご夫妻も学習院大学ご卒業だが、近年は皇族方が学習院以外の大学に進まれるケースが増えている。ご夫妻の長女、眞子さまは国際基督教大学(ICU)ご卒業だ。高円宮妃久子さまの長女、承子(つぐこ)さまも早稲田大学ご卒業で、三女の絢子さまも城西国際大学を卒業されている。佳子さまも、新たな学びの場を求められる。
眞子さまは11、12日、岐阜県を訪問し、名誉総裁を務める「国際陶磁器フェスティバル美濃'14」関連行事にご臨席。英国留学前の最後のご公務をこなされた。
紀子さまは11日、48歳の誕生日を迎えられた。長男の悠仁さまは6日、8歳の誕生日を迎えられた。
久子さまの次女、典子さまと出雲大社(島根県出雲市)権宮司(ごんぐうじ)、千家国麿(せんげ・くにまろ)さん(41)との結婚の日取りを、千家さんの使者が高円宮家に伝える「告期(こっき)の儀」が9日、東京・元赤坂の高円宮邸で行われた。宮内庁によると、典子さまは8月半ば、ご婚約発表後初めて出雲に行かれた。会場下見など結婚準備のためだが、さまざまな予定がある中、日帰りという慌ただしさで訪問されたという。