日本学士院賞を受賞した経済学者、寺西重郎氏(左)から説明を受けられる天皇、皇后両陛下=7日、東京都台東区の日本学士院会館
眞子内親王殿下、日本学士院新会員の山中京大教授らとご歓談。
秋篠宮同妃両殿下、アフリカからご帰国「思い出深い旅」
天皇、皇后両陛下は6日夜、サントリーホール(東京都港区)を訪れ、「ベルリンフィル12人のチェリストたち」の公演を鑑賞された。
「12人」はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のチェロ奏者によるアンサンブル。宮内庁によると、平成2年には、陛下の即位を祝うため当時の西ドイツのワイツゼッカー大統領が「12人」を派遣し、ご自身もチェロを弾かれる陛下の前で演奏したこともあるという。「12人」のメンバーは随時入れ替わるが、両陛下は、その後もたびたび公演を鑑賞されている。
今回の公演では、作曲家の三枝成彰さん(72)が阪神・淡路大震災を受けて作曲し、東日本大震災後に書き直した「震災のためのレクイエム」や、映画音楽などが披露され、アンコール曲の1つは「ラブ・ミー・テンダー」。これは16年の両陛下ご鑑賞時にも演奏した曲で、両陛下は立ち上がって拍手をされた。
両陛下は7日、日本学士院会館(台東区)で「日本学士院第104回授賞式」に臨席し、恩賜賞や日本学士院賞、日本学士院エジンバラ公賞の受賞者の業績をたたえられた。引き続き、受賞者と同院の新会員を皇居・宮殿に招いて茶会を催し、陛下は「それぞれの分野の発展のために力を尽くされるよう、願っております」と述べられた。皇太子さま、秋篠宮ご夫妻の長女の眞子さまもご陪席。眞子さまは、新会員として招かれた人工多能性幹細胞(iPS細胞)開発者の山中伸弥京都大教授(51)らと、にこやかに会話を交わされていた。
皇太子さまは9、10日、第50回献血運動推進全国大会臨席のため愛知県をご訪問。大会では「特に、未来を担う10代、20代といった若い方の理解と積極的な協力が求められています」とあいさつし、若者に献血への協力を呼びかけられた。三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所飛島工場(飛島村)では、今年10月の打ち上げに向けて組み立て中のH2Aロケットの巨大な機体をご覧になった。
アフリカのザンビアとタンザニアを公式訪問していた秋篠宮ご夫妻は8日、帰国された。6月27日から12日間にわたったご日程では、レセプションや晩餐会への臨席のほか、日本が支援した病院や武道館などもご視察。現地で活躍する日本人とも接見された。また、多数の野生動物が生息するセレンゲティ国立公園(タンザニア)など、3カ所もの世界遺産を訪ねられた。帰国後に発表されたご感想では「それぞれの国の歴史や文化に触れるとともに、豊かな自然に触れることのできた、思い出深い旅となりました」と記し、両国と日本の友好促進を願われた。
常陸宮さまは8日、公益社団法人「発明協会」総裁として、ホテルオークラ東京(港区)で開かれた同協会創立110周年記念式典と記念祝賀会に、常陸宮妃華子さまと臨席された。式典では「110年の長きにわたり、発明奨励、創意の高揚を図り、我が国の発展に尽くしてきたことに思いを致すとともに、発明協会事業に貢献された関係のみなさまのご尽力に深く敬意を表します」と述べられた。これに先立つ全国発明表彰式では、恩賜発明賞と21世紀発明賞の賞状を授与された。
常陸宮ご夫妻は10日には、「アルカディア市ヶ谷」(千代田区)で開催された更生保護法人「日本更生保護協会」の設立100周年記念式典にご臨席。更生保護事業での功績者を顕彰する「瀬戸山賞」を受賞した歌手の谷村新司さん(65)ら3個人、2団体の業績に拍手を送られた。
高円宮妃久子さまは10日、61歳の誕生日を迎えられた。