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【痛快!テキサス親父】
「くじらの博物館」の提訴問題 本当の狙いはイルカ漁阻止か

ZAKZAK 夕刊フジ


和歌山県太地町の「くじらの博物館」を見学するマラーノ氏(右)。人種差別がない証拠だ


 ハ~イ! 日本のみなさん。今回は、オーストラリアの女性ジャーナリストらが先月半ば、和歌山地裁に起こした裁判について取り上げたい。

 彼女は今年2月、和歌山県太地町の「町立くじらの博物館」から、捕鯨に反対する外国人であることを理由に入館を断られたという。このため、「人種差別で、憲法の思想信条の自由を侵害する」と主張し、太地町に対して約700万円の慰謝料を求めているんだ。

 博物館では数年前から、俺の天敵といえる反捕鯨団体「シー・シェパード」などの過激な行動が目立っていた。入館拒否があった直前にも、外国人グループが館内で無断取材を行うなど問題行動を起こしていたという。博物館側は「入館を断ったのは混乱を避けるための措置で、決して人種差別ではない」と説明しているそうだ。

 俺は以前から「欧米のリベラリズムから日本を守れ」「放置すれば、国が破滅することになるぞ」と訴えてきた。今回のケースは、それを証明することになるかもな。

 興味深いのは、女性ジャーナリストが提訴直後、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見を開いたことだ。何と、太地町のイルカ漁を隠し撮りして批判的に描いた映画「ザ・コーヴ」に出演した、イルカ保護活動家も同席していた。

 この記者会見は、動画サイト「ユーチューブ」にも投稿されているから、ぜひ、見てほしい。

 2人は「白いイルカを監視するには博物館に入る必要があった」「捕鯨を止めることが目的ではない」と説明していたが、会見終盤には、保護活動家が「太地町から捕獲イルカの流通を終わらせて、イルカ漁を終わらせる。それが私たちの願いだ」と語っていた。

フッハッ! 正体見たりだぜ。

 太地町のイルカ漁は400年以上前から続けられている独自の文化だ。自然にダメージを与えないよう、きちんと配慮して行われている。牛を食べるのも、小型鯨類を食べるのも同じ。俺は何度も太地町を訪れ、町長さんや漁師さんと話したが、みんな善良な人々だ。博物館にもきちんと入れてくれた。人種差別じゃない証拠だよな。

 記者会見では、聞き流せない発言もあった。

 保護活動家は「すべてのイルカ肉が水銀に汚染されているのは疑いの余地がない」「(他の魚介類も同じだ)寿司屋に行って、マグロ一切れを持ち帰り、自分で検査すればいい。安全値を上回っている」と語っていた。

 さすがに、外国人記者が「日本の食物検査は非常に厳しい。それでも、安全値を超過しているというのか?」と疑問を投げかけていたぜ。

 日本の厚生労働省のHPには「魚介類に含まれる水銀について」という説明がある。食物連鎖の過程で魚介類に水銀が蓄積することを認めながらも、「省の調査では、平均的な日本人の水銀摂取量は健康への影響が懸念されるようなレベルではない」としている。

 食品の安全性を考える上で「ゼロリスクはあり得ない」というのは国際的常識だ。さあ、日本の寿司屋さん、彼を営業妨害で訴えたらどうだ?

 親愛なるみなさんと貴国に神の祝福がありますように。米国に神のご加護がありますように。

 では、また会おう!

 ■トニー・マラーノ 評論家。1949年生まれ。テキサス州在住のイタリア系米国人。サラリーマンを定年退職後、動画サイト「ユーチューブ」などで連日、評論活動を行っている。世界のあらゆる“悪”と戦う「プロパガンダ・バスター」でもある。大変な親日家であり、日本でも圧倒的ファンを獲得している。著書に『テキサス親父の「怒れ! 罠にかかった日本人」』(青林堂)など。