サムライ・バイキング・カウボーイ | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 

【痛快!テキサス親父】シー・シェパード退治に乗り込むゼ 
サムライとバイキングの子孫、カウボーイが連携

ZAKZAK 夕刊フジ


本の捕鯨船に給油しようとしたタンカー(奥)に衝突するシー・シェパードの船(日本鯨類研究所提供)


ハ~イ! みなさん。俺は今月末、日米の友人とともに北大西洋にあるフェロー諸島(デンマーク保護領)に乗り込み、伝統的な鯨の追い込み漁への妨害工作を公言している反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)と対決してくるぜ。サムライとバイキングの子孫、それにテキサス・カウボーイが連携して、卑劣な海賊を退治する計画だ。

 アイスランドとノルウェーの中間にあるフェロー諸島の追い込み漁は1000年以上も前から続いている。共同体として肉や脂肪を分配するもので、病院やデイ・ケア・センターにも分けられている。ここに今年夏、SSの活動家400~500人が上陸し、妨害工作を展開するという。許せないぜ。

 俺は以前から、フェロー諸島のラジオ局のインタビューに答えるなど、現地の人たちとパイプを築いてきた。今回は現地で講演会を開き、SSに「非暴力」で対抗する方法や、情報戦の仕掛け方などをレクチャーしようと思う。何年にもわたって、彼らの卑劣かつ暴力的な嫌がらせを受けてきた日本の友人たちも紹介して、連携を深めたい。

 そもそも、俺が日本と日本人に興味を持ったのも、SSがきっかけだ。2008年ごろ、地元テキサスの『ダラス・モーニングニュース』に、日本の捕鯨を妨害している彼らの記事を見つけて疑問を持ち、自分で資料や文献を調べてみたんだ。

 すると、日本では9000年も前から、座礁したイルカや鯨が利用されてきた。5000年前からは組織的なイルカ漁が行われ、2000年前には組織的な大型鯨類への漁も行われていた(農水省HPより)。日本人は長い年月をかけて、食料だけでなく鯨体を無駄なく利用する技術まで編み出したという。

俺は、動画サイト「ユーチューブ」などで、「日本は海に囲まれた島国で、太古の昔から糧を海に求めてきたのは当然のことだ。それを西洋人が『あれを食うな、これを食え』と批判すること自体がナンセンス。牛を食うのと何が違うんだ!」と訴えてきた。

 SSは、メディアを巧妙に使う団体だ。彼らは「捕鯨=日本=悪」というプロパガンダを世界中にまき散らした。ただ、その暴力的な妨害工作は批判を浴び、創設者のポール・ワトソン容疑者は国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配を受けている。ワシントン州シアトルの連邦高裁は、彼らの妨害を「海賊行為」と認定した。

 かつて、ハリウッドの俳優などが多額の活動資金をSSに援助していたが、いまでは愛想を尽かして、俺と連携しているVIPも出てきた。

 ヤツらのブログを読むと「俺たちの何人かが収監されても、イルカや鯨を救うためなら構わない」とあったが、大笑いした。ならば、ワトソン容疑者は逃げ回らずにフェロー諸島に来るんだろうな。ワトソン容疑者が来なければ、俺は「彼らの目的は寄付金集めだ」と吹聴してやるぜ。

 親愛なるみなさんと日本と米国、フェロー諸島の人々に神のご加護がありますように。

 では、また会おう!

 ■トニー・マラーノ 評論家。1949年生まれ。テキサス州在住のイタリア系米国人。サラリーマンを退職後、動画サイト「ユーチューブ」などで連日、評論活動を行っている。世界のあらゆる“悪”と戦う「プロパガンダ・バスター」でもある。大変な親日家であり、日本でも圧倒的ファンを獲得している。著書に『テキサス親父の「怒れ! 罠にかかった日本人」』(青林堂)など。