視察に訪れた刈谷田川防災公園で、出迎えの人たちに手を振られる天皇、皇后両陛下=2日、新潟県見附市
(2日・月/宮内庁発表分)
【午前】
両陛下 障害者支援施設リハビリセンター王見台ご訪問(新潟県長岡市)
障害者支援施設リハビリセンター王見台で手先を使った作業活動を視察される天皇、皇后両陛下=2日、長岡市
【午後】
両陛下 昼食会ご主催《知事、県議会議長、見附市長、市議会議長および警衛関係者》(見附市・葛巻地区ふるさとセンター)
両陛下 水害復旧状況ご聴取(同)
両陛下 水害復旧状況ご視察(見附市・刈谷田川防災公園)
刈谷田川防災公園を視察される、天皇、皇后両陛下=2日、新潟県見附市
両陛下 知事、県議会議長、県警本部長からあいさつ、少時ご歓談(長岡市・長岡駅)
両陛下 新潟県から上越新幹線でご帰京
新潟県を訪問していた天皇、皇后両陛下は2日、長岡市の障害者支援施設「リハビリセンター王見台」で入所者らのリハビリ訓練の様子や、見附市で平成16年7月の豪雨で堤防が決壊した刈谷田川に造られた防災公園をご視察。同日夕に上越新幹線の臨時専用列車で帰京された。
両陛下、パラオご訪問検討 戦後70年の来年、戦没者慰霊へ
天皇、皇后両陛下が、戦後70年となる来年、戦没者慰霊のため、先の戦争で激戦地となったパラオなど太平洋の島嶼(とうしょ)国を訪問される方向で宮内庁などが検討していることが2日、分かった。
両陛下は戦後60年の際、南方地域の戦没者慰霊を希望し、平成17年6月に米サイパン島をご訪問。戦没者の碑に供花し、民間人も含めて多くの日本人が命を絶った「バンザイクリフ」で黙●(=示へんに寿の旧字体)(もくとう)をささげられた。日本軍1万人以上が玉砕したペリリュー島があるパラオや、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島のご訪問もこのとき検討されたが、移動手段や警護などの問題から、実現していなかった。
両陛下は長年、国内はもとより、遠く海外で命を落とした戦没者への慰霊のお気持ちを、強く持ち続けられている。通常、両陛下の海外ご訪問は、相手国からの招請を受けて国際親善などを目的に行われており、戦没者慰霊のためだけにサイパンを訪問されたのは、前例のないことだった。今回の検討も、こうした両陛下の強いお気持ちを受けたものとみられる。
陛下は、昨年12月の80歳のお誕生日を前にした記者会見で、80年で特に印象に残っている出来事について「先の戦争のことです」と語り、「前途にさまざまな夢を持って生きていた多くの人々が、若くして命を失ったことを思うと、本当に痛ましい限りです」と悼まれていた。
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■パラオ 正式名称はパラオ共和国。総面積は488平方キロメートルで、神奈川県の5分の1程度。大小約200超の島からなるが大半は無人島で、人口は約2万人。英語とパラオ語を公用語とする。第一次大戦後、日本が約30年間統治した。近年はダイバーの聖地としても知られる。