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産経ウェスト


韓国「外交・安保機関」は素人か…。
「XP」使い続け、北の無人機「素手」で指紋ベタベタ、激しく国内から批判



米韓合同演習で、銃を構える韓国軍兵士。相次ぐ北朝鮮によるとみられる無人機発見で、国防への批判が高まっている=2014年3月31日(AP)


 韓国の外交機関で、4月9日にウイルス対策などのサポートが切れた基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」搭載のパソコン4500台が切り替えられぬまま使用されているという。セキュリティー面や、国家機密の情報漏洩への不安が指摘されている。韓国では、北朝鮮からとみられる無人機の相次ぐ発見で、脆弱な安全保障も問題化。世界で「反日」発言・行動を続けるより先にやらなければならないことは山積している。

外交の最前線…1年間ハッキングの恐れ

 朝鮮日報(電子版)によると、韓国外交部の本部や在外公館にある業務用パソコンが、サポートが切れたウィンドウズXPを搭載している。具体的には外交本部の1500台と、在外公館179カ所の3千台。ウィンドウズXPはウイルス対策などのサポートが4月9日で終了したが、外交部では来年の上半期に新しいOSを導入するまで、このままの状態が続くという。

 日本国内でも基本OSは少なくとも全体の約8%にあたる600万台程度がXPのまま残るとみられており、企業機密や個人情報の漏洩につながるサイバー攻撃やウイルス感染への懸念が指摘されている。

 韓国外交部に関しても、セキュリティー上の欠陥があった場合の対応ができないほか、外部からのサイバー攻撃でデータの詐取や破壊、改竄などが行われる可能性がある。

 また、朝鮮日報によると、専門家は、ネットから隔離されたイランの核施設のネットワークに侵入したコンピュータウイルスの例を挙げて「ネットにつながっていないだけで安全を保障することはできない」と警告している。

 外交の基本は情報収集とその分析だ。いかなる理由であれ、それが流出する危険があるのなら、その可能性を消しておくのは当然だ。「反日」行為・発言を発信し続けることに夢中になるあまり、基本をおろそかにした現状…。だが、それは外交機関に限ったことではなかった。

“証拠品”を素手で取り扱うお粗末さ

 京畿道坡州で墜落した無人機が発見されたのは3月24日のことだった。その後、白●(=領の頁を羽の旧字体に)島、江原道三陟で相次いで発見された。無人機は北朝鮮によるものとされ、青瓦台(大統領府)上空などを飛行し、画像を撮影したとみられている。

 ただ、韓国当局の対応は杜撰だった。通報は住民や登山客から。当局側は把握していなかった。そのうえ、初動捜査はお粗末としか言いようがなかった。

 中央日報(電子版)によると、無人機の存在が明らかになった24日、軍関係者は素手で、機体を専門家のところまで運んできた。機体からは約60個もの指紋が確認された。このうち6つは韓国人のものではないとわかったが、残りは軍や警察の関係者がベタベタと触ってつけた。

 また専門家に委ねられたとき、機体はすでに分解された状態だったという。いまだに送受信機器の存在の有無も判然としない。

 今回の無人機は180万~200万ウォン(18万~20万円)程度でできるとされる。これに関連し、中央日報は「毎回事後に大騒ぎする韓国軍」と題したコラムの中で、韓国の国防担当者が、北朝鮮の小型無人機を探知するための低高度レーダーを緊急調達するため海外の生産国に向かったと指摘し、こう批判した。

「最高級を購入すれば何でも対応できるかのように国民に知らせるのは、警戒を失敗した責任を免れようとする振る舞いに映る」

 確かに、相手方の戦力を冷静に分析し、その上で対処法を考えるのではなく、「最高級」なものを持っていればいいという浅はかな考えにしか思えない。

緩む社会

 北朝鮮による無人機に関しては、朴槿恵大統領はこう述べ、軍当局を厳しく批判している。

 「韓国軍当局が関連事実を全く把握できずにいたことは、防空網・地上偵察隊形に問題がある」

 しかし軍の緩みは相当に進んでいるとみられる。今回の事態でも国防長官に情報が行き渡ったのは、無人機発見の9日後。いかにも呑気な話だ。

 世論を煽り、「反日」に夢中になる韓国メディアでさえ溜息をつきたくなる韓国政府や韓国軍の怠慢。やるべきことをしておかないと、自らの首を絞めるのは自明の理だ。