1000年前の輝き今に 平等院鳳凰堂 修理終えて今日から参拝再開
産経ウェスト内部拝観が約1年半ぶりに再開され、観光客でにぎわう平等院鳳凰堂=3日午前、京都府宇治市
56年ぶりの修理をほぼ終えた世界遺産・平等院鳳凰堂(京都府宇治市)の内部拝観が3日、約1年半ぶりに再開され、朝早くから大勢の観光客らが詰めかけた。
鳳凰堂は永承7(1052)年、藤原頼道が開基。平等院によると、鳳凰堂の修理は平成24年9月に開始。建立当初の姿に近づけるよう、1950年代の前回の修理から年月を経て傷んだ屋根瓦を、光沢のない「古色仕上げ」に替えた。一対の鳳凰像には金箔を施し、扉や柱を赤茶色の顔料「丹土」で塗り直した。
堂内には本尊の阿弥陀如来坐像、本尊を囲むように壁面に掛けられた雲中供養菩薩像などがあり、浄土さながらの優美な造り。堂内の改修は行われていない。
この日は午前9時10分の受付が始まる前から、再開を待ちわびていた観光客らが詰めかけ、列を作った。
奈良県大和郡山市から訪れた東川輝幸さん(74)さんは「以前はくすんでいるようだった外観もきれいに化粧がされて、朱色が映えてとてもきれい。当時はこんな風だったのかと想像ができる」と話した。
内部拝観は午前9時10分から受け付け。1回50人を限度に、20分ごとに行われる。