献上の越前ガニ釜ゆで、88回目
産経ニュース皇室に贈る釜ゆでされた越前ガニ=18日夜、福井県坂井市
福井県坂井市の魚問屋で18日、日本海の冬の味覚「越前ガニ」が天皇、皇后両陛下や皇族に贈るため釜ゆでにされた。皇室への献上はことしで88回目という。
この日午後に三国港で水揚げされた雄のズワイガニのうち、身が詰まった重さ約1・5キロの15匹を厳選。深さ約70センチもある大型の釜で塩ゆでにすると、カニは鮮やかな朱色に変わった。19日には両陛下や皇族に届けられる。
当初は12日に釜ゆでする予定だったが、天候不良のため漁に出られず、延期していた。
カニ献上は1922年に始まり、天皇崩御の年や戦時中などを除いて続けてきたという。現在は坂井市の魚問屋4軒が毎年持ち回りで担当している。
釜ゆでした「やまに水産」の山野修一社長(76)は「越前ガニは今が旬。色が良く、身の詰まった極上のカニが取れて良かった」と話した。