読めば溜飲が下がる。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 

【書評】『高山正之が米国・支那・韓国・朝日を斬る』


「よくぞ書いてくれた」と共感

 元産経新聞記者の著者は名刺に「新聞屋」と刷ってある。大新聞の看板をバックに「新聞記者」の肩書で偉そうに記事を書きまくる者を日頃から怪しいと感じているらしい。

 本書は月刊テーミスの人気コラム「日本警世」を新編集でまとめたもので『日本人が勇気と自信を持つ本』『日本人の目を覚ます痛快35章』に続くシリーズ3冊目である。副題は「日本人をますます元気にする本」としたが、著者の歯切れのいいコラムには毎月「よくぞ書いてくれた」と共感の声が上がってくる。それも不思議なことに全国の大和撫子(なでしこ)に高山ファンが多い。日本男児よ、もっと頑張れ!というメッセージか?!

 本書では「新聞が売れない理由は『国益』を無視するからだ」「東電を『悪者』に仕立てた新聞は暴れん坊将軍だ」「夫婦のように寄り添う朝日新聞&日弁連の連動」「朝日と外務省が墨守するマッカーサー憲法の秘密」など、新聞記者を一刀両断するが、それも新聞に期待を込めるがゆえの新聞屋の“警告”であろう。

 著者は歴史学者、岡田英弘氏がやってきた「前人未到の世界史の地平を切り拓(ひら)いた」仕事に共感し、多くの歴史学者や新聞記者を斬りまくりながら言う。「問題はいい加減な歴史や学者を新聞が都合よく利用してきたことで、『日本は悪い国』を合言葉にメディアは虚実ないまぜにニュースを作っている。その嘘をどう見抜くか。その一助になればと本書を綴(つづ)ってきた」

 読めば溜飲(りゅういん)が下がること間違いない。(高山正之著/テーミス・1050円)

 テーミス 月刊テーミス編集長 水田克治

高山正之が米国・支那・韓国・朝日を斬る―日本人をますます元気にする本/高山 正之
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