【皇室ウイークリー】(286) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 








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東日本大震災の被災地、岩手県を訪問された天皇、皇后両陛下=4日、同県花巻市のJR新花巻駅




天皇、皇后両陛下は4、5日、東日本大震災で被災した岩手県を訪問された。復興の支援拠点となっている内陸部の遠野市、津波で大きな被害を受けた沿岸部の大船渡市と陸前高田市などに足を運び、被災者を励ましたり、復興状況を視察したりされた。

 これまで、幾度となく被災者を励ましてきた両陛下だが、4日に訪れた遠野市の仮設住宅でも、被災者らと親しくご交流。皇后陛下は、ネックレスを触ろうとする男児に「触ってもいいのよ」とやさしく話しかけられた。80歳の女性は「ありがたくて涙が出ます」と話した。

 両陛下は避難生活の支援活動に取り組むボランティアとも懇談された。両陛下に復興状況を説明した達(たっ)増(そ)拓也知事によると、陛下は水産業、皇后陛下は地域の祭りの現状を気にかけ、復活が進んでいるという説明を聞くと喜ばれたという。

 ご訪問に先立つ3日、両陛下は東京都内の画廊で画家、安野光雅さんが皇居・御所の草花を水彩画で描いた作品展「御所の花」を鑑賞された。

 皇太子殿下は6月30日~7月1日、第28回国民文化祭夏のステージ開会式臨席のため山梨県を訪問された。これに先立ち、宮内庁東宮職の小町恭士東宮大夫は、病気療養中の皇太子妃雅子殿下のご同行の可能性について言及していたが、結局、体調がすぐれず見送られた。

ぎりぎりまでご同行が模索されたが、出発前夜、東宮職医師団の意見をふまえて見送りとなったという。翌日、同県に入られた皇太子殿下は、雅子妃殿下から県民へのメッセージを横内正明知事に伝えられた。一部を紹介する。

 「できれば殿下とご一緒したいと思い、楽しみにしておりましたが、この数日体調がすぐれず、お医者様と相談の上、残念ながら失礼することになりました。せっかくの機会をいただきましたのに、皆様のお気持ちにお応えすることができず、大変心苦しく、また残念に思っております。また、改めまして、山梨県を訪問できます日を楽しみにしたいと思います」

 30日の開会式では、皇太子殿下が富士山の世界文化遺産登録に触れ、「富士山を仰ぎ見るここ山梨の地において、国民文化祭が開催されることは誠に喜ばしい」とお言葉を述べられた。

 皇太子殿下は4、5日、第49回献血運動推進全国大会出席などのため福岡県も訪問された。宗像大社(宗像市)を参拝した際には、沖ノ島の出土品をご鑑賞。朝鮮半島から渡来したという馬具などを見て「結び付きの強さを感じます」と話された。

 また、市郷土文化学習交流館の地元の海女を紹介するコーナーでは、「『じぇじぇ』みたいな言葉はあるんですか」と、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のせりふを引き合いに尋ねられた。

秋篠宮同妃両殿下は6月30日、クロアチア、スロバキア、スロベニアご訪問を終え、帰国された。各国では、日本との外交関係樹立20周年記念行事などに臨席された。

 英国エディンバラ大での短期留学を終えた秋篠宮同妃両殿下のご長女、眞子内親王殿下は7月1日、帰国された。成田空港では報道陣に笑顔を見せられた。

 日本赤十字社の名誉副総裁を務める高円宮妃久子殿下は2日、広島市の広島赤十字・原爆病院を訪れ、被爆者の患者を励まされた。




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視察先の太平洋セメント大船渡工場で説明をお受けになる天皇、皇后両陛下=5日、岩手県大船渡市(鈴木健児撮影)