支那は「張り子の虎」 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





中国対応に千載一遇の好機、反中感情の利用価値。

中国経済失速は日本に影響なし、

不安のタネは柱不在の米経済~宮崎正弘氏

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37889





 マット安川 今回はゲストに評論家・宮崎正弘さんを迎え、最近取材で回っている東アジア諸国の実情や、日本との関係、中国経済の最新情勢まで、幅広くお聞きしました。

中国は「張り子の虎」。安倍政権は反中世論を利用せよ

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:宮崎正弘/前田せいめい撮影宮崎 正弘(みやざき・まさひろ)氏
評論家、作家。国際政治・経済の舞台裏を解析する論評やルポルタージュを執筆。中国ウォッチャーとしての著作の他、三島由紀夫を論じた著書もある。近著に『オレ様国家 中国の常識 』『2012年、中国の真実 』『中国が世界経済を破綻させる 』など。メールマガジン『宮崎正弘の国際ニュース・早読み 』を発行。(撮影:前田せいめい、以下同)



宮崎 中国は昨今の円安で激甚な影響を受けています。なにしろ人民元は円に対して、この半年で30%近く高くなりましたから。

 ということは、中国の輸出競争力はほぼなくなったということです。本当はもう真っ青なのに、そんな弱気は見せられないんだね。近ごろは尖閣どころか沖縄まで自分のものだと言い出してるぐらいですから。

 結局、中国は「張り子の虎」なんですよ。中国の国家統計局はGDPの46.1%が不動産関係だと公式に認めています。操作した数字のはずなのに、それでもあまりにもいびつでしょう。

 しかも推計によるとその半分は不良債権なんです。規模だけは100万都市なのに、住んでるのは犬2匹だけのゴーストタウンがあったりする。ウォールストリート・ジャーナルが「ゴーストタウンどころかゴーストシティだ」と書くような惨状です。

 空母が就役したと言いますけど、あれはただの鉄のカタマリです。艦載機がないんですから空母があっても意味がないし、速度も20ノットしか出ません。昔の戦艦大和だって30ノット近く出せたでしょう。中国の最新鋭ジェット戦闘機も、飛んだところを見たことがない。たまに飛ぶと落ちるっていうじゃないですか。

 中国の脅威とか言われますが、ちっとも怖いことはないんです。でも今盛り上がっている反中感情はそれなりに利用価値がある。安倍政権はこのチャンスを生かしたほうがいいと思います。中国からの不法移民やニセ留学生、風俗業者をいっせいに手入れしたらいい。

 われわれはね、「パールハーバー」を待ってるんですよ。もし向こうが上陸でもやらかしてくれたらシメたもんでしょう。一気に防衛費を倍増するぐらいできるんじゃないかな。安倍(晋三、首相)さんにそこまでの度胸があるかは分かりませんけど。


アベノミクスへの期待値下がるも、株はまた上がる

「マット安川のずばり勝負」スタジオ風景/マット安川、宮崎正弘、加藤知華/前田せいめい撮影

 


 最近、株価が急落しましたが、そもそも今までの株高はムード先行のそれでした。アベノミクスが発動されて実際に何をやったかといえば、10兆3000億円の補正予算だけです。日銀総裁が代わって金融緩和をやりましたけど、通貨供給量は言われているほど増えていません。

 つまりは需要がないんです。メーカーはすでにベトナムやインドネシアに投資していて、いきなり日本に戻ってはこられない。国内の設備投資がほとんど増えていないのはそのためです。そのことがアベノミクスへの期待値を相当薄めています。

 でも株はまた上がりますよ。なにしろ安倍政権は、支持率が70%を超えるちょっとオバケみたいな人気でしょ。なんとかいう安倍批判に熱心な新聞ですら、内閣支持率65%と書いているくらいです。

 日本企業が本格的に国内に戻り始めたら、それでGDPが伸びて、景気回復は本格化するでしょう。

 問題は賃金ですね。企業に対して強引に賃金を上げなさいと言ったって、それは無理です。それなりにGDPが増えている、今の景気がずっと拡大していくっていう確証がない限り、企業としては賃金を上げるわけにはいきません。

中国経済よりアメリカのほうが重要。そして不安

 中国経済が失速するという懸念も、先日の株価急落の原因と言われます。しかし、仮に中国の不動産バブルが崩壊しても影響はほとんどありません。海外の華僑から流れ込んだ投機資金は泡のように消えるでしょうけどね。

 中国の株価が大暴落を演じたとしても、あわてることはない。日本でもしばらくは金融市場がパニックに陥ると思いますが、すぐに直接的な影響は何もないんだと分かって落ちつくことでしょう。

 なぜ影響がないかといえば、まず日本は中国の国債をわずか6800億円しか買っていません。日本の銀行が中国で貸しているお金は3兆円ほどありますが、それも相手はほとんどが現地に進出した日本企業です。

 日本にとって深刻なのは中国よりもアメリカの影響です。対米輸出は減っていますが、経済的には完全な相互依存関係ですからね。で、最近はそのアメリカ経済に不安材料が少なくないのです。

 まずは失業率。公表されているデータ以上に事態は深刻だと思います。長く失業している人は職安に行きませんから、失業率にカウントされません。潜在的な失業者を含めたら、ものすごい数字になると思います。

 経済を牽引する新しい産業がないのも気になるところです。クリントン政権はネットハイウェイ建設、ブッシュ政権は戦争景気で盛り上がりましたけど、リーマン・ショック以降のアメリカにはそういう柱がない。


さかんに言われるシェールガス革命についても、私は懐疑的です。地下に資源が埋まっていることは分かっていますけど、採掘コストが高すぎます。

アメリカが中国と組むという絶望的なシナリオもありうる

「マット安川のずばり勝負」マット安川、宮崎正弘/前田せいめい撮影

 


 中国の習近平国家主席は間もなくアメリカを訪問します。行き先が西海岸なのは、アメリカとしてはホワイトハウスで迎えたら正式に国賓待遇しないといけなくなるからでしょう。西海岸ならビジネスランチで済ませられます。

 つまりアメリカは中国ばかりを重視しているんじゃありませんよというジェスチャーを、同盟国に対して示す必要があるんです。

 しかし、オバマ大統領との会談日程は丸2日間に及びます。先日安倍総理が行ったときはたった45分で、昼食会もありませんでした。話し合うことがたくさんあるのは分かりますが、この差はいったい何なのか。

 私はアメリカが突然、中国と手を携えるという絶望的なシナリオも否定できないと思っています。国際政治というのは不思議なものです。戦前のことですが、突然、独ソ不可侵条約なんてものができたりする。

 だからこそ常日ごろから監視を怠っちゃいけません。表向きの出来事の裏で何が起きているかを、見張る必要がある。そういう意味で日本は情報のアンテナが少なすぎます。スパイ機関もありません。何もかもアメリカ頼みだというところが大きな問題だと思います。