【皇室ウイークリー】(280) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 








両陛下、小学校で子供たちと楽しいご交流。




皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 


こどもの日にちなみ訪問した小学校で、校内のビオトープでカエルを捕まえた2年生の男子児童の話をお聞きになる天皇、皇后両陛下=5月23日、東京都江東区の区立越中島小学校(代表撮影)





 天皇、皇后両陛下は23日、毎年恒例の「こどもの日」にちなんだ訪問行事で、東京都江東区の区立越中島小学校を訪れ、児童らと交流された。

 江東区には江戸時代の俳人、松尾芭蕉が居を構えた深川があることなどから、同小では国語で俳句をテーマにした授業を行っている。両陛下は3年生と6年生の俳句の授業をご覧に。自作の俳句を発表する子供たちに、陛下は「これは初夏の、今ごろの句かしら」と質問された。

 校内に池や草花などの生態系を再現した「ビオトープ」では、2年生の「環境」の授業をご視察。男の子が、大きなヒキガエルを両手で捕まえると、陛下は皇后さまに「久しぶりにヒキガエルの姿を見たねえ」と話された。タンポポの花やサクランボの実をご覧に入れようとする子供たちに、両陛下は「ありがとう」とお礼を述べられた。

 「こどもの日」の行事は、「敬老の日」にちなんだ訪問行事とともに、両陛下が平成4年から続けられてきたが、来年で最後となる。陛下が今年12月、皇后さまが来年10月に80歳を迎えるのを機に、再来年以降、若い世代の皇族にお譲りになるためだ。両陛下は各教室の前で子供たちに手を振って学校を後にされた。

 陛下は21日と23日、皇居内の生物学研究所脇の水田で、毎年恒例の田植えを行われた。21日の東京は日差しが強く、陛下は麦わら帽子に長靴姿で水田に入られた。20日と23日には、皇后さまが皇居の紅葉山御養蚕所で養蚕作業に取り組まれる様子が報道陣に公開された。

飼育されている蚕約11万匹のうち、約4万匹は日本純産種の「小石丸」だ。宮内庁の資料によると、糸が繊細なため日中交雑種などに比べると生産性が低く、一時は存廃が議論されたこともあったという。しかし、純産種であることを知っていた皇后さまは「繭の形が愛らしく、糸が繊細でとても美しい」と継続を希望されたという。

 それから数年後、実はその繊細な糸こそが正倉院の宝物の復元作業に最適だと判明した。皇后さまは小石丸増産を引き受けられ、その生糸は鎌倉時代の絵巻「春日権現験記絵」などの修理に生かされたという。皇后さまのご養蚕作業は、日本文化の継承に大きな役割を担っているのだ。

 皇太子さまは17~19日、第24回全国「みどりの愛護」のつどい式典臨席のため三重県を訪問された。世界遺産に登録されている熊野古道の馬越峠(尾鷲市、紀北町)では参詣道約3キロをご散策。一緒に歩いた地元の川口有三さん(70)らによると、皇太子さまは敷き詰められた石畳に感心されていたという。

 皇太子妃雅子さまは22日、東京・上野の国立科学博物館で、人類が地球各地に拡散した道のりをたどる特別展「グレートジャーニー 人類の旅」(フジテレビなど主催)を皇太子さまとともに鑑賞された。宮内庁東宮職によると、今月13日に鑑賞した皇太子さまが、雅子さまにお勧めになったという。24日には、ご夫妻で外務省国際情報統括官から進講を受けられた。

秋篠宮さまは23日、埼玉県東松山市の県こども動物自然公園を訪れ、フンボルトペンギンやカピバラの飼育現場などをご覧になった。その後、同県熊谷市で、ご自身が総裁を務める日本動物園水族館協会の総会に臨席された。

 常陸宮ご夫妻は20日、東京都台東区の上野の森美術館で、美術展「有栖川宮・高松宮ゆかりの名品」(フジサンケイグループなど主催)を鑑賞された。常陸宮妃華子さまは23日に、国立科学博物館で「人類の旅」展もご覧になった。