★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2013.02.06) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 






草莽崛起:皇国ノ興廃此ノ一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ。 







◆孫は、本当に八重子さんとそっくり

西岡 じゃあここで耕一郎さんにお願いします。

飯塚耕一郎(田口八重子さんは産みの母) みなさん今晩は。仕事の関係で遅れましたことをまずお詫び申し上げます。

 今回、地村富貴江さんからご報告をいただきましたが、先に父(飯塚繁雄)から打診をさせていただきました。富貴江さんご自身には、2006年頃だと思いますが、私と父が福井を訪問させていただき、聞いた内容とほぼ同じです。

 その中でも、当時と違い、記憶が若干曖昧になって、多少のずれみたいなものもあります。3の北に連れてこられての思い、のところでは、八重子さんは南浦の港に着いて、その時現地の工作員に自分のお腹を見せ、私は妊娠線がある、と。女性の方は出産の後、お腹に特徴が見受けられると思いますが、それがあるので、「子どもがいるのはこれが正しい証拠でしょう。だから早く返してよ」と、嘆願というか懇願をしたと当時言っておられました。

 当時も今回も、やはり私と姉のことに関して、八重子さんが、物事の端々で色々心配というか、子どもといち早く会いたい、何とかして会いたいということが見え隠れしているという報告です。

 こういう報告を見ると、毎回そうなんですが、こんなに長い時間救出できず誠に申し訳ないという気持になります。私は母に対する記憶がないですから、何とかしてあげたいというよりは、申し訳ないという気持の方が強くなってしまいます。

 時々、家族を助ける気持が全面に打ち出されない気がするという趣旨のことを、支援者の方に言われることがあるんですが、正直な気持として皆さんにお伝えしたいという部分がとても強いので、記憶がないという状況のままでは、第1にまず申し訳ないという気持です。

 そして第二に、兄である飯塚繁雄に会わせてあげたいなというのが、毎度毎度強くなる思いです。

 今回の報告で特に印象的だったのは、11の、夜に関する記載です。この中で、「鏡を見るときも、前髪をあげたりすると『彩ちゃんにそっくり』と言ったりしてました」というところです。ここは前回お聞きしていないことです。写真と姉を見比べると、本当に八重子さんとそっくりです。体形などは違うんでしょうが、顔立ちはそっくりです。よく親戚の方々から言われるんですが、「耕一郎は父親似」、姉の方は「母親似だね」と言われます。

 似るとうことは、改めて母親なんだなという気持ちを持ちたいと思うというのが正確なところです。本当は思わなければいけないんでしょうが、記憶がないという壁はなかなか取り払えない。とても難しいところでしし、個人的に考えて、母親に対して母と思ってあげられないのは、息子として申し訳ないと、いつも感じています。

 また、15にありますように、「915病院」に入院されたとありますが、この病院に関しては何度か入院をしていて、前にも坐骨神経痛で入院していたと伺っていますし、今回ストレス性の胃炎なんでしょうが、それで入院しているということに関して、健康の観点で心配に思います。

 今年で58歳くらいになると思いますが、だいぶいい歳にもなっており、生活環境、栄養面がものすごく異なる中で35年という月日が経っており、体調の面で心配に思います。

◆拉致問題を単独で解決してほしい

 政権が代わった今年です。「全力でやる」と3年数か月言い続けた政権が代わったことによって、具体的な動きを期待していますし、動いていかなければならないと思います。それは我々にしてもそうです。

 この間の集会でも申し上げたんですが、個人的に思うことが2点あります。1点目は、国交正常化に関して、拉致・核・ミサイルの3本柱を解決していこうと謳っており、基本的に6か国はこの3つを解決していくという筋道でしょうが、個人的には、拉致問題を切り離して、拉致問題だけを単独で解決するような動きを是非ともやっていただきたいと思います。このことに関しては、安倍さんにも申し上げました。

西岡 直接話しましたね。12月28日に。

耕一郎 安倍さんからの回答は明確ではなかったんですが、

西岡 核については、アメリカも言うけれども、拉致を言うのは日本しかないんだから、日本は拉致を西岡 優先的にやらなければならない、と。切り離すとは言わなかったけれど、優先的にでしたね。

耕一郎 そうですね。だからまだ判断が下されてないのかなあと思いました。もう1点は、安倍さんもそうですが、圧力と対話という図式をこの問題の解決に向けての形としてずっと謳っていらっしゃいます。前回の安倍さんはその圧力にウエイトを置いて、対話の部分がなかなか見出せなかったと私は考えていますので、交渉というレベルではなく、北朝鮮からのニーズ、彼らが何を望むのか、彼らにどういうことをやれば解決に向けて進められるのか。平たく言えば、パイプないしコネクションを見出してほしいし、継続的に対話をしていくという図式を是非とも作っていただきたいと申し上げました。

 安倍さんはその部分についても、明確なお答えはなかったですが、基本的に圧力を軸としてこの問題を解決していくということをおっしゃっていました。

 それを聞いて若干の不安が個人的にありますが、圧力だけで彼らが音を上げて、申し訳なかったですという形で彼らから対話を見出すのか。我々は過去10年この問題に取組んでいますが、そういう前例がないものですから、対話を見出すためのきっかけは日本から手を差し伸べるわけではないですが、種はまいていかなければいけないと思います。そうでないと、交渉が始まる上で解決の道筋がなかなか見出せないのかなと思います。全く個人的な意見です。

 解決の方法論を申し上げるのは好きではないんですが、やはりこういう富貴江さんからの手紙を見て、改めて1日でも1分でも1秒でも早く解決をしていただきたいと思っています。

 また八重子さんを兄である親父に会わせたいし、兄弟にも会わせたい。また、姉の子ども、八重子さんにとってはお孫さんに早く会わせてあげたいという気持を一層強くしました。

 今年は勝負の年というか、動く年と思いますので、是非圧力と対話という2つで、なんとか拉致問題を動かすための活路を見出してほしいと思います。以上です(拍手)。

◆当初は拉致被害者受入体制がまだできていなかった?

西岡 手紙に戻りたいと思います。7の元興里(ウォンフンリ)に移った時に編物をやっていたという話が出てくるんですが、これを読んで私が思い出したのは、崔銀姫(チェ・ウニ)さんです。韓国の映画俳優で、夫の映画監督も北朝鮮に拉致されて、東ヨーロッパから脱出した人ですが、その人に、私が会いに言って色
々な話を聞いたんです。

 日本人拉致被害者について何か知りませんかと聞いた時、崔さんが元興里にいたことがあって、81年秋だそうです。「東北里に住んでいる日本人女性から『主婦の友』の最新号を借りました」、「それは編物の特集号だった」ということです。それを見て、自分も編物をしたと言うんです。

 それが編物をしていた八重子さんか富貴江さんがどこかで入手したもので、廻されていたのかなあと思いました。「誰を通じて借りたんですか」と聞いたら、「巡回理髪師がいた」と言うんです。招待所を廻って、髪の毛を切ってくれる人がいて、その人は色んなところを廻るから、色んなことを知っているわけです。

 その人を通じて、「私は編物をしたいんだけど」と言ったら、その本を日本人から借りてきてくれたというのです。実は崔銀姫さんが、フランス人拉致被害者について聞いたのも、その巡回理容師だったのです。ここではそんなことを思い出しました。79年と81年だから時期がちょっと違いますが。

惠谷 81年の秋ですから、81年には八重子さんは東北里に入っていますから、八重子さんが持っていた本という可能性は十分にありますね。

西岡 81年というと、金賢姫(キム・ヒョンヒ)と一緒にいた時期ですね。

惠谷 79年1月頃に牡丹峰から元興里ということです。牡丹峰招待所の建物はどれなのかまだ確認できていません。平壌の中心部で、金日成総合大学に隣接している一角だろうと思います。

西岡 だから本当に中心部ですね。だけどちょっと丘になっていて、公園なんですね。

惠谷 その丘の麓に立派な建物がいくつかあります。そのどれなのか確認できていません。元興里というのは、手紙でも40分くらいとありますが、車で東に40分くらいの所です。その途中に、よど号犯たちの「日本革命村」というのがあります。

 崔銀姫さんのご主人の申相玉さんも元興里に3か月過ごし、そこから彼は逃避行をやって捕まるんですが、元興里も広くて招待所が点在しています。ここには明確に書いていませんが、おそらく八重子さんと富貴江さんは一緒に暮らしていたと思います。八重子さんに関して言うと、金賢姫の教育をする任務についたので富貴江さんと別れたのだろうと思います。

 もう1点付け加えると、八重子さんが拉致されて、平壌に行きます。そこは牡丹峰ではない。そこで3か月、シンモ(食母)という料理人と管理のおじさんと3人で暮らした。その間に、言葉が通じないからと、とにかく勉強した。それはどういうことかというと、受入体制がまだできていなかったのだろうと思います。その前に確認されているのはめぐみちゃんだけです。

◆初めは拉致被害者を工作員にしようとしていた

 八重子さんの1か月後に地村さん夫婦が来ます。その時は当然、二人は別々にされていた。そして富貴江さんだけが牡丹峰に軟禁されます。同時に辛光洙が監視役としてそこに付きます。そして2か月に八重子さんがいた招待所に入り、共同生活になります。

 その時、「お前たちは工作員になるんだから正しいことを言ってはならない」と言われた。これが私にとっては新発見です。というのも、当初北は、身分盗用とか、日本人化教育の教官のために拉致したとずっと思っていたんですが、北は最初は日本人を拉致してそのまま工作員にする。つまり現地化教育ではなく、現地工作員化教育を思ったのではないか。それがこの手紙から分かります。

西岡 我々が拉致の目的について分析した中で、本人を工作員にするというのがあると……

惠谷 最初はそれは考えていなかった。しかし、日本人を工作員にするために拉致したのは間違いないので、拉致の目的が7つから8つになった。

西岡 12月のセミナーのために金賢姫さんに会った時も、彼女もそう言っていました。「最初は外国人を拉致して、洗脳して、外国人を工作員に使おうとしたんだと教官から聞いた。しかし、洗脳できたと思って外国に出したところ裏切った。それで成人を洗脳するのは難しいということになって教官にしたんだという話を聞いた」と。

 具体的に誰の話ですかと聞いたら、「それは聞いていない」と言っていました。同じ話は張哲賢(チャン・チョルヒョン)、統一戦線部の元幹部も言っていました。

 考えてみると、よど号グループがまさにそれで、「日本革命村」を作らせて、仲間を作れと言われたわけですから。成功したケースもあるわけです。ただ、レバノンの被害者を海外に出したところ逃げたというのが79年にあった。時期的には合いますね。78年の段階では工作員にしようとしていたが、79年にレバノン人が逃げた。81年に教官にした。

 八重子さんが海外に出て、大使館に飛び込もうというようなことが言えたのも、最初は工作員にさせられるということだったからこそで、別の資料で、「八重子さんと富貴江さんを金正日政治軍事大学に入学させるという話もあった」と、富貴江さんがどこかでしゃべったのが報道されたことがあった。それも同じ文脈で
理解できますね。

 考えてみれば、フランス人を拉致しているわけです。北朝鮮はフランス人になれないですよ。顔が違うんだから。現地化教育の教師と言っても、フランス人化教育は難しい。アジア人でないと。タイ人くらいにはなれるかもしれないですが。しかし、フランス人も拉致している。ルーマニア人、イタリア人、オランダ人という証言が出ていて、そして彼らはスパイキャンプでスパイになる訓練を受けた。その時一緒にフランス人もいましたとレバノン人被害者が証言しています。

 これも教官になる訓練じゃなくて、スパイになる訓練を受けたというわけで、外国人をスパイにするということは当然あったわけですね。それを考えると、めぐみさんは13歳で若いのになぜ拉致されたのか。教官としては使いにくいんじゃないかという疑問があったわけですが、当初洗脳しようと思っていると、中学生くらいの方がよかったのかもしれないということも考えられる。

 そしてさらに深刻なのは、外国人を洗脳することがうまくいかなくなって、シバジをやったと張哲賢は言っています。シバジというのは外国人の男性に北朝鮮人の工作員の女性と結婚するか、あるいは性的関係をもって、子どもを作る。するとハーフになるわけです。白人と東洋人のハーフの子どもに、小さい時から洗
脳教育をする。「そのシバジをやりました、その混血児たちを見ました」と張哲賢は言っています。

「洗脳に失敗したから子どもを使うんだと言われた」という工作機関内部の話も聞いています。

惠谷 ジェンキンスさんも、ハーフの子どもを工作員にとられるのではないかと非常に心配していたそうです。

西岡 そうですよね。拉致問題もまだまだ闇が深いですね。子どもを意図的に作らせるということまで考えていたという。これも一人の証言だけですので、もう少し詰めなければいけませんが、そういうこともあるということです。

 次に、「(拉致被害者を)工作員にしようとしていた」ということが惠谷さんから出ました。最後に健康の問題で、胃が悪かった、坐骨神経痛だったということが出ています。2011年には、「危篤だった」という情報が韓国の崔成龍(チェ・ソンヨン)さんから出ました。

 その時は大変心配しまして色々私の情報源にも聞いてみましたが、「危篤ということはない」と断言できます。腰が痛かったりして入院はしている。お酒を飲む人なので、ストレスでお酒を飲んで胃が悪かったりしたことはあるようです。しかし、重篤というようなことはなかったと複数の情報源から聞いています。

 それは先ほど飯塚さんがおっしゃったこととも重なるわけですが、しかしいつまでもお元気かどうかということについてはその保証はないわけですし、ストレスがたまっているのは間違いありませんから、何とかしなければならないとは強く思います。


(つづく)



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