12カ国に拉致被害者。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





【再び、拉致を追う】家族共闘、包囲網は世界へ。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/130104/kor13010407000000-n1.htm





 北朝鮮による拉致事件の被害者は日本人ばかりではない。金正日総書記が平成14年9月の日朝首脳会談で日本人拉致を認めてから10年以上が過ぎたが、この間、世界各地に被害者がいたことが分かってきた。被害者は少なくとも12カ国に及ぶ。各国の被害者家族は連携し、北朝鮮に対する国際包囲網を築き、共闘を進めている。















1978年に頻発


 外国人拉致が集中して起きたのは1978(昭和53)年だ。判明しているだけでも、韓国人、シンガポール人、タイ人、ルーマニア人、レバノン人、中国(マカオ)人、マレーシア人が拉致された。この年には日本でも拉致事件が相次ぎ、政府認定拉致被害者17人のうち10人が北朝鮮に連れ去られている。

 その2年前の76年、金正日総書記は「工作員を現地人化するために、現地から教官を連れてこい」との指令を出した。命令を受け、工作機関が世界中で拉致を実行したとみられる。

 拉致された各国の被害者たちは金総書記の指示通り、工作員教育に従事させられたり、北朝鮮に入ってきた外国人と結婚させられたりした。工作員になるために訓練を受けさせられていた被害者の存在も確認されている。




仕事斡旋、結婚…


 

 犯行手口は日本人拉致と同様、突然襲われて拉致されたケースと、言葉巧みにだまされ、北朝鮮に連れ去られたケースの2つに大別される。

78年7月、仕事先のマカオから拉致されたタイ人被害者、アノーチャー・パンチョイさん=拉致当時(23)=はマカオで無理やりボートに乗せられ、北朝鮮へ連れて行かれた。ボートには同じくマカオで拉致された中国(マカオ)人被害者が一緒に乗せられていた。

 日本人被害者でも2002年10月に帰国した蓮池薫さん(55)、祐木子さん(56)夫妻、地村保志さん(57)、富貴恵さん(57)夫妻、曽我ひとみさん(53)の5人は北朝鮮工作員に突然襲われ、船に乗せられて北朝鮮に連れて行かれた。横田めぐみさん=同(13)=もそうだ。

 「日本企業が秘書を募集している」という偽の求人募集にだまされたのは、レバノン人女性4人。アラビア語とフランス語に堪能なこと▽独身であること-などが条件で面接に合格した4人は「日本で研修を行う」といってだまされ、北朝鮮に連れ去られた。

 就職名目で拉致されたパターンもまた、日本人被害者にもあてはまる。留学先のロンドンで、「市場調査の仕事がある」と日航機「よど号」乗っ取り犯グループの妻に誘われ、拉致されたのは有本恵子さん=同(23)=だ。中華料理店員だった原敕晁さん=同(43)=は「転職先を紹介する」といわれ、宮崎県の青島海岸から北朝鮮へ連れていかれた。

 結婚をだしにだまされたパターンもある。韓国人被害者で脱出に成功した女優の崔銀姫(チェ・ウニ)さんが北朝鮮で生活していた際、理容師から聞かされたフランス人拉致被害者だ。女性は「東洋の富豪の息子」を名乗る男に口説かれ、男の国を訪れるという形で北朝鮮を訪問し、そのまま北朝鮮当局に引き渡された。この手口で拉致された外国人はほかにもいる。




国際包囲網


 

 現在、氏名や年齢、被害状況がある程度分かっているのは、韓国、シンガポール、タイ、ルーマニア、レバノン、中国(マカオ)、マレーシアの7カ国の被害者。フランス、イタリア、オランダ、ヨルダンの被害者については、詳しいことは分かっていない。

 日本の被害者家族は、各国の被害者家族と協力し、世論の喚起に力を注いでいる。国際的な世論を構築し、解決への圧力を北朝鮮にかけるのが目的で、包囲網は徐々に広がっている。

 各国の被害者と協力する意義について、田口八重子さん=同(22)の=の兄で、家族会代表の飯塚繁雄さん(74)は「これまで被害者のいる国と共同で国連にも訴えてきた。国連の北朝鮮非難決議に賛成する国は増えているが、なかなか効果はみえない。解決にはさらなる国際社会からの圧力と強い要請が必要だ」と話している。




                  ◇





証言で暮らしぶり判明


 

 曽我ひとみさんの夫で元在韓米兵のチャールズ・ジェンキンスさん(72)は1965(昭和40)年に北朝鮮に入り、40年近く過ごした。62年と63年に韓国から北朝鮮に脱走した元米兵3人もジェンキンスさんと同様、外国人拉致被害者と結婚。2004(平成16)年に来日したジェンキンスさんの証言で、外国人拉致被害者の一部の詳しい生活の様子が判明した。

 元米兵と被害者という夫婦はほかに3組あり、タイ人被害者のアノーチャー・パンチョイさんはラリー・アブシャー元上等兵と結婚。ルーマニア人被害者のドイナ・ブンベアさん=同(28)はジェイムズ・ドレスノク元二等兵と、レバノン人被害者のシハーム・シュライテフさん=同(21)はジェリー・パリッシュ元特技官と夫婦になった。

このうちシハームさんは1978年に拉致された後、一度脱出に成功した。しかし、すでに元米兵との子供を妊娠していたため、再び北朝鮮に戻った。

 このため、シハームさんが拉致された事実は判明していたが、アノーチャーさんとドイナさんについては不明だった。ジェンキンスさんの証言で、家族が名乗りを上げ、現在日本の被害者家族と協力し救出を訴えている。

 4家族は84年から同じアパートで生活した。曽我さんを除く3人の女性拉致被害者のうち、ドイナさんは97年に死去。83年に夫のアブシャー氏を亡くしたアノーチャーさんはその後、ドイツ人男性と再婚した。シハームさんの夫、パリッシュ氏は97年に亡くなった。

 元米兵と外国人拉致被害者らの間には8人の子供が誕生した。2002年9月の日朝首脳会談の翌月、曽我さんが帰国、その後ジェンキンスさんと長女の美花さん(29)、次女のブリンダさん(27)が日本の地を踏んだが、残る被害者たちは今も脱出できていない。

 再婚後のアノーチャーさん、シハームさん、元米兵で唯一残ったドレスノク氏、子供6人の現在の状況は分からないままだ。




草莽崛起:皇国興廃此一戦在各員一層奮励努力。 


草莽崛起:皇国興廃此一戦在各員一層奮励努力。 



草莽崛起:皇国興廃此一戦在各員一層奮励努力。