【皇室ウイークリー】(255) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 









天皇陛下、深夜0時すぎから新嘗祭へ。

愛子内親王殿下と佳子内親王殿下「女の子同士のお話」




天皇陛下が臨まれる宮中祭祀(さいし)の中で、最も重要とされる「新嘗(にいなめ)祭」が11月23日夜から24日未明にかけて皇居で執り行われた。今年は、来月79歳になる陛下の健康面に配慮し、午後6時からの「夕(よい)の儀」のお出まし時間が初めて短縮された。

 新嘗祭は夕の儀と、すでに平成21年から陛下のお出ましが短縮されている午後11時からの「暁(あかつき)の儀」があり、同様の次第で2時間ずつ行われる。儀式の関係者によると、陛下の今年のお出まし時間はそれぞれ終盤の30分程度で、暁の儀には日付が変わった24日未明から臨まれた。

 儀式中は参列者に携帯カイロが配られるほど寒いそうだが、陛下はほとんどの時間を正座で過ごされた。

 宮内庁が陛下の夕の儀のお出まし短縮を発表したのは、昨年の新嘗祭の前で、「心臓の状況を考えると、長時間臨まれるのはリスクがある」と理由を説明していた。結局陛下は気管支肺炎などで入院し、昨年の新嘗祭にはお出にならなかった。

 陛下は2月に心臓の冠動脈バイパス手術を受け、「心臓のリスク」は昨年の発表時より軽減されていると考えられるが、宮内庁の風岡典之長官は11月22日の定例会見で、「(陛下に)『昨年の方針』ということでご了解をいただき、内容、日程を決めた」と説明し、夕の儀を短縮することは、陛下が了解されて決まったことを明かした。

 風岡長官は「ご年齢、夜間であることに加え、所作も相当大変。心臓は回復されたかもしれないが、トータルで考えると、前のような形でなく、ふさわしい対応があると思う」と述べた。

 宮内庁によると、昭和天皇は69歳のとき暁の儀へのお出ましを取りやめ、70歳からは夕の儀も時間を短縮された。医師は陛下に同様の対応を勧めたが、陛下は両方の儀式に出るという意向を強くお持ちだという。

 宮内庁は11月30日、皇太子ご夫妻の長女、敬宮愛子さまが26日にウイルス性胃腸炎と診断され、学習院初等科を「初等科祭(文化祭)」の代休が明けた28日から30日まで3日間休まれたことを明らかにした。腹痛の症状のほか、一時39度台の発熱があったが、30日の段階ですでに症状は治まっておられるという。

 同庁によると、皇太子ご夫妻もここ数日風邪気味で、雅子さまはせきの症状に加え、29日には微熱があった。愛子さまの症状と関連があるかは不明という。

 絵や工作などの作品が展示された11月24、25日の初等科祭では、愛子さまは所属しているバスケットボール部の「体験コーナー」で、下級生のドリブルのタイムを計る手伝いをされた。皇太子ご夫妻も初等科祭を訪問されたという。

秋篠宮さまは11月30日、47歳の誕生日を迎えられた。これに先立って紀子さまと記者会見に臨まれた。全文をMSN産経ニュースに掲載しているので合わせて見ていただきたい。

 秋篠宮さまは昨年の会見で、天皇陛下の公務の軽減につながる「定年制」に関する見解を問われ、「やはり必要になってくると思います」としたほか、「今後の皇室の在り方を考えるときには、私もしくは皇太子殿下の意見を聞いてもらうことがあってよいと思っております」と述べられるなど、皇室をめぐって注目されているトピックについて、積極的な発言をされていた。

 今年は陛下のご負担軽減については「当然必要なことではありますけれども、一方で、陛下でないとできないお仕事というのもかなりあるわけです。それからもう一つ、公平性をきちんと維持しながら、行事を少なくしていくということは、これはなかなか私は難しいことだと思います」と、陛下のご意思をふまえつつ、慎重な発言をされた。宮内記者会の質問に今年も含まれていた「定年制」については言及されなかった。

 一方、ほかの皇族方との交流については、「確かに行事などがあるときに待ち時間とかに話をする機会はありますし、また、この赤坂御苑の中を散策しているときにそこで会って立ち話的なことをすることはあるわけですけれども、全般的にいうと交流という意味では私はそれほど多くないと思います」と明かされた。

 だが、例外もあるようだ。「年齢が上がられますにつれて、敬宮さまは、佳子とお話をされていることが多くなっているように思います」。秋篠宮妃紀子さまはこのように述べ、「恐らく2人とも十代であり、そのような女の子同士のお話を楽しんでいるのではないかと思います」と推察された。

常陸宮さまは11月28日、喜寿(77歳)の誕生日を迎えられた。これに合わせて書面でご近況(ご感想)を公表し、近年ウミガメにみられるようになった腫(しゅ)瘍(よう)性の病変について、公務の合間に研究をしていることを明かされた。また、お住まいの常盤松御用邸(東京都渋谷区)に生息しているトンボやチョウ、鳥、植物についても専門家らと調べておられるという。

 常陸宮さまは若いころからがんの研究に取り組んでおり、平成13年からは財団法人癌研究会で名誉総裁を務められている。

 


各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。

 秋篠宮さまは11月27日から29日までの日程で私的にタイをご訪問。タマサート大学から名誉博士号を受けられた。宮内庁によると、名誉博士号は人と鶏の関係を調べた研究が評価されて授与されたもので、滞在中はアジア・大洋州畜産学会議のシンポジウムで鶏の研究について基調講演もされた。

 秋篠宮妃紀子さまは11月27日、アークヒルズのカラヤン広場(東京都港区)で、第23回「避難民の子供たちに光を」募金キャンペーンの「希望の木」点灯式に臨まれた。

 常陸宮さまは11月28日、皇居・宮殿で、陛下が臨まれた法務大臣、副大臣、検事総長らとの午餐(ごさん=昼食)に陪席された。

 寛仁親王家の長女、彬子さまは11月26、27の両日、伊勢神宮の式年遷宮の準備状況を視察するため、三重県を訪問された。

 高円宮妃久子さまは11月27日、新浜鴨場(千葉県市川市)で外交団を接待された。29、30日には赤坂区民ホール(港区)で、「高円宮杯第64回全日本中学校英語弁論大会決勝予選大会」に臨席された。



草莽崛起:皇国興廃此一戦在各員一層奮励努力。 


47歳の誕生日を前に記者会見される秋篠宮両妃・両殿下=22日、東京・元赤坂の秋篠宮邸(代表撮影)