ハイ、サヨナラ。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 










【甘口辛口】第3次改造内閣の顔ぶれに嘆き。





もう、とっくに死語になったが、昔の優秀な子は「末は博士か大臣か」とおだてられたものだ。野田第3次改造内閣の顔ぶれを見ると、末は末でも“世も末”と嘆きたくなるような大臣サマも多い。たとえば、拉致問題担当相に就任した74歳の田中慶秋氏は、拉致家族被害者の家族さえ存在を知らなかったという。

 支持率を上げ、党内基盤を固めるために断行するのが内閣改造のはずだ。しかし、サプライズも何もなく、ふつう8割は知ってる顔なのに、半分は知らない顔という摩訶不思議内閣。民主党内の大臣希望組をすくい上げただけ、ともいわれ党内からも「史上最低内閣」の声が聞こえるというから、何をか言わんやだ。

 特に田中真紀子氏の入閣は首をひねる。知的で物静かなイメージの文科省に、お門違いのガラッパチが飛び込んできた感じだ。同省の緊急調査で4月からの上半期、国公私立の小中高校が把握したいじめは7万5千件を超え、昨年度1年間の約7万件を早くも上回った。深刻な「いじめ問題」に腰を据えて取り組めるのだろうか。

かつては歯にきぬ着せず何人もの閣僚をやり玉にあげた。扇千景氏は「全財産を身につけて歩いてるおばちゃん」、麻生太郎元首相は「ひょっとこ総理」、細田博之元官房長官に至っては「カレーを食べ過ぎ下痢してやせたような人」とまで言われた。秘書も大声で怒鳴りつけると聞く。文科省内で自ら“いじめ”を起こさないか心配だ。

 大向こう受けする言葉の面白さの半面、外相時代はこれといった政策などの発信はなかった。今回も国の将来などそっちのけで言いたい放題、選挙になって文科省から「ハイ、サヨナラ」では国民はたまらない。

                                      (今村忠)