【都道府県 伝統の教え】山口県
山口県長門市の市立仙崎小学校は童謡詩人である金子みすゞの母校(当時、瀬戸崎尋常小学校)で、人や生き物、自然などを思いやることの大切さを学ぶ「みすゞの学校」といわれている。同校の第2校歌である「私と小鳥と鈴と」の詩碑が校内にあり、体育館にも掲げられている。
みすゞは大正末期から昭和初期に活躍し、26歳で亡くなるまで512編の詩をつづった。東日本大震災の際、ACジャパンのCMで、代表作の「こだまでしょうか」が数多く放送され、注目を集めた。
自然とともに生き、命あるものだけでなく、目に見えないものにまで優しいまなざしを注いだみすゞの作品は児童教育に最適で、同校では「みすゞ教育」として、みすゞの詩を積極的に教育課程に取り入れている。
校内には「こだまコーナー」があり、みすゞの詩が掲示され、詩を読み合ったり、道徳の教材として学習し、共生・協同の心を育む教育が行われている。
学校教育目標の中にも「みすゞさんの心」を掲げ、教育活動全体に視野を広げ、心の教育、環境整備に力を入れて取り組んでいるという。