役人のネコババの実態。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 






【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120805/bks12080507010000-n1.htm





五輪ボケ吹き飛ばす「ポスト」泥棒シロアリ役人告発。



オリンピックは週刊誌が取り上げるには難しいテーマだ。

 

 試合の模様はテレビ中継され、メダルを取れば繰り返し放送される。選手にまつわる裏話なども特番やワイドショー、スポーツ紙、一般紙の拡大スポーツ欄で漁り尽される。

 

正直言って、やりにくい。

 

 『週刊文春』(8月9日号)は「テレビ・スポーツ紙が報じない ロンドン五輪 メダルに隠されたドラマ ぶち抜き12ページ」。『週刊新潮』(8月9日号)もワイド特集「『ロンドン五輪』歓喜と落胆の間一髪」21本、19ページ。

 

 丹念に読んでみたが、どちらも新情報には乏しい。「チームも困惑! 体操『鶴見虹子』は塚原監督と口も利かない」など『新潮』のゴシップが読ませるくらいだ。

 

 そんなオリンピック惚けムードに活を入れたのが、『週刊ポスト』(8・10)、福場ひとみ(ジャーナリスト)と取材班による「これは国家犯罪だ! 19兆円復興予算をネコババした泥棒シロアリ役人の悪業」。

 

〈岩手、宮城、福島3県の仮設住宅には約27万人が暮らし(中略)着工した復興住宅はわずか229戸。計画の1・1%〉というなかで、19兆円の復興予算が〈役人たちに掠(かす)め取られている〉。

 

以下、役人のネコババの実態。


〈国交省は、復興特会(特別会計)から36億円を使って政府の官庁舎を改修する計画を立てた。そのうち12億円は、内閣府が入る霞が関の合同庁舎4号館の大規模改修に使われる〉

 

〈東京の荒川税務署など、被災地以外の税務署3施設の改修工事に5億円〉

 

〈北海道と沖縄の道路整備事業にそれぞれ78億円、22億円〉

 

〈南極に行く調査捕鯨に18億円、それを妨害するシーシェパード対策費に5億円〉

 

『ポスト』では出村義和さん(ジャーナリスト)の松井秀喜インタビューも読ませた(まだ戦力外通告前のものだが)。


 『ニューズウィーク日本版』(8・8)の大特集「シリア 地獄の内戦」は必読。



                                  (『WiLL』編集長)