衆院拉致特西岡発言。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 






西岡力ドットコム より。





6月1日午前、衆議院 拉致問題特別委員会に参考人として呼ばれました。全体の概要は救う会 メールニュースで伝えています。ここでは、私の冒頭発言を載せておきます。なお、同委員会で柴生田 敦夫 (しぼおた あつお)財務省 関税局長が総連副議長らが北朝鮮 に持ち出している資金の金額について、10万円以上として届けられた金額を次のように公表したことは注目されます。


今年1月以降に北朝鮮 に持ち出された現金

1月  17件  3,020万円

2月  59件  6,340万円

3月  42件  3,160万円

4月 194件 21,470万円

なお、昨年12月は36件 3,770万円ということも読売新聞の取材で判明しました。

従って、昨年12月から4月までの5ヵ月で、3億7,760万円となります。


衆議院 拉致問題特別委員会西岡冒頭発言

 まず、拉致問題の現況について。2002年以前は、拉致があるかないかという戦いでした。2002年に、拉致はあるということを金正日 が認めた。一つの勝利だったと思っています。

 しかし、彼らはその時。新たな二つの嘘をついた。1つ目は、拉致したのは13人だけという嘘で、2つ目は、「8人死亡」という嘘です。彼らは、13人から5人返して8人死んだから、2002年で拉致問題は解決したと言い、今も言っています。

 しかし、わが国政府は17人を認定しています。これだけで4人の違いがあります。久米裕さん、曽我ミヨシさん、田中実さん、松本京子さんについては拉致を認めていません。17人以外にも日本人拉致被害者は必ず存在します。

 そしてもう一つ。「8人死亡」という彼らの主張には、全く根拠がありません。「遺骨」、「死亡診断書」などがすべて偽物でした。「死亡診断書」については、彼らは、「慌てて作って間違えた」と認めています。

 そしてここ数年、確実な生存情報が多数、北朝鮮 内部から出てきています。彼らの2つの嘘をどう打ち破るかが、我々の課題だと思います。

 松原大臣が解決の定義について、「ご家族が亡くなってから拉致被害者が戻ってきても拉致問題の解決にならない」、「北朝鮮 が死亡していると言っている人間が、仮に生きているということがあっても、責任は問わない」ということを繰り返し言っています。「時間がないのは北朝鮮 だ。家族が生きている間にかえさなければ、日本から支援はとれないよ」というメッセージを出していることは、2つの嘘をターゲットにした、金正恩の代になって、父親の嘘はくつがえしてもいいのではないかという的確なメッセージだと私は評価します。

 他方民主党 政権は、今回のミサイル発射に対して追加制裁を発動していない。自民党 公明党 政権は、ミサイル発射、核実験の度に制裁を上げてきました。それは日本の安全保障にとっても到底容認できないし、国連 安保理 決議違反だからです。今回追加制裁がなかったことは残念です。

 未だに朝鮮総連 の幹部たちが北朝鮮 にお金を運んでいます。財務省 の調べでは、昨年12月から今年2月までに約1億3千万円。朝鮮総連 の副議長は5人いますが、ほぼ月に1回訪朝し、労働党の39号室にお金を持っていっています。

 その資金が核・ミサイル開発に使われたり、テロに使われたりしています。お金は届出さえすれば、無制限で持っていける。「産経新聞」の報道では、総連は、4月の金日成 生誕100年行事のために11億円の募金活動をしている。そのようなことを国政調査権を使って統計を明らかにし、核・ミサイル開発やテロ行為を支える資金が未だに日本から持ち出されている状況をなんとかしていただきたい。