メディア2社に訪朝打診、「遺骨」で人道支援狙う。
北朝鮮が、日本人戦没者とみられる遺骨返還をめぐり、朝日放送(大阪市)と共同通信社に訪朝を打診したことが25日、分かった。複数の政府高官が明らかにした。戦没者の遺骨を交渉カードに日本人の心情を揺さぶり、見返りに人道支援を引き出そうとする卑劣な外交手法だといえる。
政府高官によると、北朝鮮側は2社に対し「日本人戦没者らの遺骨の取材に応じる用意がある」として取材記者らを5月下旬に訪朝させるよう打診してきた。2社とも前向きに検討していたというが、最近になって北朝鮮側は6月に延期するよう求め、日程を再調整中だという。
戦没者の遺骨や遺品などが見つかったことを大々的に報道させ、遺族らへの遺骨返還や慰霊のための訪朝などを認める代わりに、人道支援を引き出す狙いがあるとみられる。
北朝鮮側は春ごろから複数のパイプを通じて同様の外交工作を続けていた。
宋日昊朝日国交正常化交渉担当大使は4月16日、金日成主席生誕100年記念行事に日本から参加した訪朝団と平壌市内で面会し「多くの遺骨が見つかり日本人と確認されたものは保管している」と語った。
中井洽元拉致問題担当相と親しい真鍋貞樹拓殖大教授が5月17日、中国で北朝鮮高官と接触した際も「遺骨を返還する準備は整っている。調査にきてほしい」と打診を受けた。同じ時期に訪朝した東京都渋谷区議にも北朝鮮関係者が遺骨問題を提起したという。
北朝鮮は米国に対しても同じ手法を使っている。朝鮮戦争時に北朝鮮で行方不明となった米兵の遺骨発掘は2005年に中断したが、昨年10月の米朝軍事協議で再開を合意。日本政府もフィリピンなどで戦没者の遺骨帰還事業を続けていることから“遺骨外交”を思いついたとみられる。
平成16年11月の第3回日朝実務者協議の際も、拉致被害者の横田めぐみさん=拉致当時(13)=の遺骨として偽物を提示した。
産経新聞の取材に対し、共同通信社は「事実関係を含めてお答えできない」、朝日放送は「取材活動に関するお問い合わせは本件にかかわらず一切ご返答しかねる」と回答した。
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朝日放送は喜び勇んで行くやろな・・・( ̄へ  ̄ 凸