「獅子舞」伝承40年、自覚と責任感育てる。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 









【都道府県 伝統の教え】沖縄県





平成18年、安倍晋三政権による教育基本法の改正で「伝統と文化の尊重」が盛り込まれ、今年度からは中学生に武道が必修化されるなど、わが国固有の伝統・文化を子供たちに教える動きが広がっているが、沖縄県石垣市の平真(へいしん)小学校では、地域住民が6年生に伝統の獅子舞を教え、学芸会で発表するという取り組みを40年近く続けている。

 この活動は、地域に伝わる獅子舞を学ぶことで、郷土愛や伝統文化を大切にする気持ちを育てるとともに、最高学年としての自覚と責任感を身に付けさせようと、昭和49年に始まった。

 これまで、地元の「平得(ひらえ)地区獅子舞・棒術同好会」と、同小の卒業生らでつくる「平得青年会」のメンバーから指導を受け、総合的な学習の時間などのほか、発表会前の2週間は、夜間にも集中的に練習してきた。

 使用する衣装や小道具なども、地域の人からの寄贈だ。中でも獅子頭は当初、段ボールで作っていたが、地域住民がデイゴの木で手作りしたものを寄贈。以来、老朽化により“引退”する今年1月まで35年間引き継がれてきた。

 「6年生になったら獅子舞を演じることができる」

 子供たちはあこがれの勇壮な舞いを実演することで、伝統を肌で感じて卒業していく。