ロンドン切符に思わず涙…田中理恵
持ち前のエレガントな演技で、遅咲きの“ニューヒロイン”が悲願の五輪切符を勝ち取った。「本当にうれしい気持ちでいっぱい」。トレードマークの笑顔がはじけた。
今月上旬に東京・国立代々木競技場で行われた体操のロンドン五輪代表最終選考会を兼ねたＮＨＫ杯。初優勝した４月の全日本選手権に続き、個人総合で２日間、トップを譲らなかった。優勝トロフィーを手にし、「ここは通過点。ロンドンでもっといい演技をできるように頑張りたい」と活躍を誓った。
兄の和仁、弟の佑典も選考基準を満たし、日本初の３きょうだいでの五輪代表に決定。思わず「うれしくて、涙が出た」と田中理恵。両親ともに競技経験のある“体操一家”で生まれ育ち、互いに切磋琢磨（せっさたくま）してきたエリート。五輪では日本女子のエースとして、メダルを狙う。
■たなか・りえ
１９８７年６月１１日生まれ、和歌山市出身。和歌山県立和歌山北高、日体大を経て、日体大大学院修了。一昨年、２３歳で世界選手権に初出場し、華麗な演技で観客を魅了した選手に贈られる「エレガンス賞」を日本女子選手で初めて受賞。翌年の世界選手権では団体のロンドン五輪出場権獲得に貢献した。１５６センチ、４６キロ。
そろってロンドン五輪出場を決め、笑顔の田中３兄弟。田中和仁、理恵、佑典（右から）
＝国立代々木競技場（門井聡撮影）
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