【皇室ウイークリー】(225) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 










雅子皇太子妃殿下、今週のご体調は良好。 

元東宮大夫の野村氏、御用掛の任期終了。







 宮内庁の金沢一郎皇室医務主管は30日、心臓の冠動脈バイパス手術を受け静養中の天皇陛下について、7日と20日にほぼ完全に抜いた胸水が再びある程度たまっているため、4月も当面は静養を続けていただくことを決めたと発表した。

 ご退院直後に比べて胸水がたまるスピード自体は遅くなっており、気候が暖かくなれば自然になくなるとみられるとして、針を使って胸水を抜く3回目の治療は行わない見通しだと説明した。

 金沢医務主管は4日の退院日の記者会見で、「少なくとも3月中はお住まいの皇居・御所での静養をお願いしたい」と説明していた。現在、食欲不振や息切れ、低タンパク血症の症状は改善されているという。

 陛下は4月上旬には葉山御用邸(神奈川県葉山町)に場所を移して皇后さまと静養される予定。陛下は30日に御所で連続して拝謁に臨むなど、静養中とはいえ、無理のない範囲で公的な活動をされている。

 皇太子ご夫妻は26日、皇居・御所を訪れて陛下をお見舞いし、両陛下と昼食をともにされた。陛下のご退院後、雅子さまが御所を訪問されるのは初めて。この後にはご夫妻で、皇居内の三の丸尚蔵館で開催している皇后さまの喜寿(77歳)を記念した特別展「紅葉山御養蚕所と正倉院裂(ぎれ)復元のその後」もご覧になった。
宮内庁の小町恭士東宮大夫は30日の定例会見で、雅子さまは今週比較的体調が良く、お見舞い以外にも、東宮御所でスケジュールの管理に関する仕事などを行われたと説明した。

 もともと雅子さまは特別展を訪問したいというお気持ちがあり、26日は皇居に到着後も体調がよかったため、急きょご覧になることが決まったという。

 一方、24日に赤坂御用地内で開かれた秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまの成年を祝う内宴には、ご体調がすぐれないため、医師の判断で雅子さまは出席されなかったという。

 皇太子ご夫妻が特別展を訪問された数時間後には、秋篠宮ご一家が同じく特別展をご覧になった。

 5歳の悠仁さまは、会場に入ると、待ち構えていたたくさんの記者やカメラが気になるご様子だった。糸を使って修理された鎌倉時代の絵巻「春日権現験記絵」に描かれた地獄の光景に興味を示し、「何で火がついているの?」「地獄って?」と質問される場面もあった。

 皇后さまは24日、東京都中央区の日本橋三越本店で「天皇皇后両陛下喜寿記念『御所のお庭』写真展」(産経新聞社、扶桑社主催)をご覧になった。

 皇后さまは「(撮影のため)朝早く来てくださってね」「これは福井県からいただいて…」などと、植物ごとにエピソードを話しながら会場を回られた。

 扶桑社の編集者によると、両陛下は出版の際、取材のため2年半にわたって皇居に通ったスタッフを労うとともに、書籍になったことを喜ばれていたという。

皇后さまと皇太子さま、秋篠宮ご夫妻、長女の眞子さま、高円宮妃久子さま、長女の承子さま、次女の典子さまが27日、皇居内の音楽ホール・桃華楽堂で「平成23年度音楽大学卒業生演奏会」を鑑賞された。

 皇后さまの右どなりには皇太子さま、左どなりには秋篠宮さまが座られた。皇后さまは席に座ってプログラムを見ると、お二人と言葉を何度も交わされていた。演奏会は恒例行事で、今回は東京芸術大、武蔵野音楽大、国立音楽大、上野学園大、桐朋学園大の卒業生が出演、邦楽やクラシック曲を演奏した。

 皇太子さまは28日、お住まいの東宮御所で静養中の陛下と、皇后さまに代わり、来日中のチリのピニェラ大統領と会見された。実は、このご会見にはハプニングがあった。同席が予定されていた大統領夫人が来なかったのだ。

 宮内庁幹部は「単純な連絡ミスではないか。外務省からは夫妻で来ると説明を受けていたのだが…」と話した。

 一方、春は人事異動の季節だが、宮内庁でも例年この時期に大規模な異動がある。すでに30日付では、風岡典之次長(65)の定年を1年延長し、来年3月31日までとする人事が発令された。風岡次長は、国土交通省の事務次官を務めた後、7年前の平成17年4月から現職を務めている。

 宮内庁によると、次長の定年は65歳だが、1年間の延長ができる制度になっているという。羽毛田信吾長官は29日の定例会見で、「女性宮家や陛下のご体調など、皇室全体のことについてさまざまな懸案のある時期であることを総合判断した」と延長の理由を述べた。

 また、東宮大夫として皇太子ご一家を23年7月までサポートした野村一成氏は、31日で宮内庁御用掛の任期を終える。4月からは宮内庁の役職を持たないことになる。



各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。

 秋篠宮妃紀子さまは25日、明治神宮文化館(東京都渋谷区)で「昭憲皇太后基金創設100周年 昭憲皇太后と赤十字展」開会式に出席された。

 秋篠宮ご夫妻と眞子さまは27日、お住まいの宮邸で観光庁長官から進講を受けられた。

 常陸宮ご夫妻はトンガのシアオシ・ツポウ5世国王の葬儀に参列するため、同国を訪問された。出発を翌日に控えた24日には御所を訪問し、両陛下にあいさつをされた。

 ご夫妻は25日に出発し、ニュージーランドを経由して民間機でトンガに入り、27日の葬儀に参列された。31日に帰国される予定。




草莽崛起:皇国ノ興廃此ノ一戦在リ各員一層奮励努力セヨ。 

 皇后陛下喜寿記念特別展「紅葉山御養蚕所と正倉院裂復元のその後」を鑑賞される秋篠宮ご一家

                                   =26日、皇居・三の丸尚蔵館(代表撮影)