宮内庁は6日、心臓の冠動脈バイパス手術の影響で、天皇陛下の胸にたまった水(胸水貯留)の状態が改善していないとして、陛下が7日午前に宮内庁病院で、針を刺して胸水を体外に出す治療を受けられると発表した。手術に関わった東大と順天堂大の合同チームが協力するという。
同庁の金沢一郎皇室医務主管によると、陛下は退院後、医師団が期待したほどには食事が進まず、平地で歩いても息切れを自覚するなど改善傾向がやや後戻りされていた。このため、6日午前に宮内庁病院で胸のX線検査を受けられたところ、こうした症状の原因の一つとみられる胸水がやや増加していることが判明したという。
金沢医務主管は手術後の4日に開いた記者会見で、胸水について「胸の両側にあるが、少しずつ減っており、日常生活の影響はあまりない」と説明。数週間程度で自然になくなるとの見通しを示していた。