中山成彬オフィシャルブログ・立て直そう日本~この国を守る覚悟を~ より。
投資顧問会社AIJが2,000億円の年金資産を消失させたと報道されています。全国の基金の常務理事などに旧社保庁から600人ものOBが天下りしているという。全くひどい話です。かって年金等は大蔵省の財政投融資制度の下で一括して集められて、政府関係金融機関等に投融資されていましたが、自分達が集めているのだから自主運用させろという旧厚生省等からの要求があり、財政投融資制度の改革が行われた経緯があります。
しかし、その後の経緯を見ると、年金資金を使って全国で立派すぎる厚生年金会館等が作られ、大赤字を出して大半は安く売却されました。そして、今度は資金運用には素人の天下り官僚が自分達の給料はしっかり取って運用し、損失を出していることが分ったわけです。老後のために積み立てた貴重な年金が実は無くなっているという考えられない事態です。調査すればもっとたくさんの事例が出てくるのではないかと心配しています。
消えた年金で明るみに出たデタラメな旧社保庁の組合でしたが、幹部も集めた他人様のお金を自分のお金のように考えていたのでしょう。そして、今、民主党政権下でこの旧社保庁を財務省の国税庁と合体させて、歳入庁を作ろうという構想が進められています。税金も年金も国民から徴収するのだから行革の観点からも統合していいのではないかという考えでしょうが、とんでもない話です。
今、国税庁とその地方機関の国税局、税務署はしっかりした組織でまじめに仕事をしています。しかし、ろくろく仕事もしないで組合活動ばかりしてきた旧社保庁と一緒になったらどういうことになるのか。朱に交われば赤くなるという警句もあります。かって国民金融公庫と日本育英会を統合するという話がありましたが、とんでもない事だと大反対が巻き起こりつぶれました。旧日本育英会は組合が強く真っ赤な組織でした。奨学金の返済が滞っていることが問題になっていますが、これは職員がまじめに仕事をしてこなかったからです。徴税組織がしっかりしていることは国にとってとても大事なことです。軍隊、警察、税務、教育がしっかりしている国は安定した国です。早く民主党政権を倒して歳入庁構想を潰さないと日本が危ない。
年金が無責任に運用され、消えていることが分りました。年金に対する信用が失われ、これから未納がますます増えていくでしょう。一方では生活保護家庭が急増しています。「社会保障と税の一体改革」と民主党は言ってますが、少子高齢化の中で老後の安心を何に求めるのか、真剣に考えていかなければならない時が来ています。
話は変りますが、南京事件についての名古屋の河村市長の発言が問題になっています。私も週刊新潮から取材を受けました。テレビのコメンテーターが虐殺の証拠は山ほどあると言っているのを聞きました。逆です。虐殺は無かったという証拠が山ほどあるのです。勉強不足なのか、知っていて言っているのか、どれ程日本の名誉を傷つけ、国益を損ねていることか考えたことはないのでしょうか。